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パイロット養成講座

多くの機長、副操縦士を育てた坂井優基が、パイロットになろうとする人や訓練生に送るアドバイス

東京エアポート

2012-10-14 | その他
フジテレビで始まる羽田の管制塔でのできごとを中心としたドラマです。今日14日の21時が最初の放送です。時任三郎さんがでています。時任さんはHappy Flightでキャプテン役、BSの東京コントロールで管制官役と航空分野で3回目の登場です。
現実には東京ACCの管制官が、羽田のタワーに転勤するのもあり得るのかも知れません。
見るのが楽しみです。

よぬぐんさんの質問に答えて

2012-10-10 | その他
よぬぐんさんの質問に答えて

質問
キャプテン、ここのブログ以外でも何かされていらっしゃるのですか?
他の読者からそのような内容に関しのコメントがあったようにおもうのですが。
もし、お持ちでいらっしゃるのら教えていただけると嬉しいです。
私は、いち、坂井機長のファンです。
あと、坂井機長の夢も聞いてみたいとおもっております。
ここまでいくとパイロット養成講座でなくなっちゃいそうですね^^;。
機会があれば是非ブログで機長の夢を書いてほしいと願っております。
いつもありがとうございます。

こちらこそ見ていただいてありがとうございます。
最近ブログの更新を行っていないので申し訳ありません。

フライトとブログの他に、今までに書いた本が12冊になりました。それとは別に東京都、三重県庁・・・など多数の公的機関、学会、会社などで安全に関する講演をさせていただいています。後、名前は言えないのですが、ある公的機関が発行する安全に関する雑誌に定期的に書かせていただいています。とちょっとオーバーロード気味です。

私の最大の夢は「一つでもいいから事故が減って、一人でもいいから悲しい思いをする人が減る」ということです。

本も、講演も全てここにつながるかと思ってやらせていただいています。
この講座も優秀なパイロットになる人が増えて空の安全が増せばと思って始めました。


オリンピックと操縦

2012-08-08 | その他
今回のオリンピックを見ていて感じるのが、チームの勝利です。
バドミントン、アーチェリー、フェンシング、卓球、水泳のメドレーと個人ではなく団体戦での活躍がすごく目につく気がします。
やはり日本人はうまくいっているチームで行動するときに最高のパフォーマンスが出せる気がします。

これは操縦も同じだと思います。
問題になるのはチームとしての力です。幾ら個人の能力が優れていてもコクピットの二人がいがみあっているようでは安全なフライトは望めません。その反対に仲良しクラブになってしまって、。間違いを間違いと指摘できないようでも困ります。

仲良く楽しくでも規律は守ってというのは難しいのでしょうか?

エールフランス447便

2012-07-12 | その他
大西洋上で突然消息をたったエアバスA330、エールフランス447便に関する最終事故調査報告書が出ました。

http://www.bea.aero/en/enquetes/flight.af.447/rapport.final.en.php

前方に悪天があるのに、機長がクルーズコーパイロットに操縦を任せて休んだところから悲劇が始まります。
日本では、交代要員が必要なフライトでは機長2人と副操縦士1人が操縦にあたります。
外国ではこれを機長一人と、副操縦士、さらに巡航中だけの副操縦士で飛ばせます。
当然、巡航中は経験も訓練も少ないパイロットが操縦していることになります。
操縦席にいた副操縦士は、機体が重いのにも関わらず、上を飛び越そうとします。
その時に、ピトー管がアイシングで詰まり、左右の速度計が全く表示されなくなりました。
このメーカーのピートー管は詰まりやすいので、交換した方が良いというレターが出ていましたが当該機は交換されていませんでした。
その時、副操縦士はサイドスティックを引いてしまいました。
機体は失速したのですが、副操縦士はスティックを引き続け、数十秒後に海に激突してしまったというのがシナリオです。

引き金は機材の故障ですが、その後に訓練不足、間違った判断の連鎖があったようです。

同じ事故を、他山の石と見るか、自分には関係ないと見るか、そこが運命の分かれ道のような気がします。

LCC

2012-07-03 | その他
ピーチに引き続きジェットスターが飛び始めました。エアアジアももうすぐ飛び始めます。
LCCが増えて安く飛べるようになるのは良いことかも知れませんが、過当な競争だけはしないようにして欲しいと思っています。
無駄を省いて安くというのは良いのですが、競争がいきすぎると、安全に関わる部分までもが削られます。
パイロットや整備士も給料が高いベテランを辞めさせ、経験値の低い新人が主流になる。
稼働をきつくして、疲労がたまる。
予備部品を持たず、交換しなければいけない部品をなんとか使おうとする。
競争がいきすぎると、このような状態になりかねません。
値段には安全に対するコストも入っています。競争が安全に対するコストまで切り捨てることにならないことを願っています。

失敗をするパイロット

2012-06-30 | その他
過去様々な事例を見ていると、失敗をするパイロットには幾つかのパターンがあるようです。
その中で、一番多いのが俺は大丈夫という変な自信を持っているパイロットです。
アクシデントやインシデントの事例を研究したりすることもなく、会社からそういう情報があっても俺は大丈夫とろくに見さえしない。
こういう人が、事故を起こしたり、管制官の指示を間違えたりします。
やはり謙虚が一番です。

自分に都合が良い解釈

2012-06-15 | その他
以前に書いた、メーデーシリーズの録画は仕事から帰るたびに順番に見ています。
そこで感じるのが、事故を起こしたパイロットがあきれるぐらい自分に都合が良い解釈をしているということです。

燃料が漏れて、計器が指示する燃料の残量がどんどん減っているのを、計器の故障だろうと解釈する。
機内火災が起きても、パーサーの煙が薄くなってきたという言葉を信じて、普通に目的地に向かって飛び続ける。
こんな話が続きます。

最良を想定していて、実際には最悪だったら破局につながります。
最悪を想定して準備をしたり対応していて、実際には最悪でなければ、事故にはつながりません。

パイロットは常に、悪い方、悪い方に考えて、それでも大丈夫なように準備することが求められます。

航空規制の緩和

2012-06-06 | その他
kooriさんの質問に答えて

質問

こんばんは。

国交省が大幅な航空規制の緩和を行うと発表していました。
LCCの参入も理由かと思われますが、安全の線引きがが大きく変わることにキャプテンはどうお考えですか?

回答
アメリカで一番多い飛行機事故の原因は規制緩和ではないかと思っています。
インドネシアでも規制緩和によってアダム航空などたくさんの航空会社ができましたが、かなりの事故を起こしています。
一時期は、全てのインドネシアの航空会社がEUへの乗り入れを禁止されていました。
無駄を省いての、値段の競争なら良いのですが、やたらに規制緩和してたくさんの航空会社が参入すると競争すると航空運賃はどんどん価格が下がります。
そうなると適正な利潤が得られなくなって、整備費をけちったり、給料が高くなったベテランを辞めさせたりして全体の安全水準は下がります。
今までの大手は整備費をけちる、新型機材を買えない、ベテランが減るなどのリスクが生じます。
新規の会社は、規定の不備、訓練不足などのリスクが生じます。
まったく競争が無ければ独占状態が続いて良くない結果が生じます。
逆に、無制限の参入は、体制が十分でない会社を増やします。
すべてのことには適正なレベルがあると思います。
日本は、極端から極端に動くのでその隙間で、先日の、観光バスの事故のように規制緩和が人の命を犠牲にしないことを願うばかりです。

最適高度

2012-05-26 | その他
ジェット機はその時の重量によって燃費が一番良くなる最適高度があります。
ところがいつもこの高度を飛ぶとは限りません。
上空の方が向かい風が強い場合はかえって下高度の方がトータルの燃料消費が少なくなります。
またいくら燃料消費が少ないからといって、上昇したとたんに降下を開始しなくてはいけないような飛び方ではサービスにも影響しますし管制官も管制しづらくてしょうがありません。
それ以外にも、揺れが予想されるときはいくら燃料消費が少なくてもその高度は避けます。
最適高度はフライト毎に違います。

iphoneとパイロット

2012-05-21 | その他
日本人のパイロットは様々な携帯電話を使っていますが、外国人のパイロットが使っているのは圧倒的にiphoneです。
世界を相手にしているだけあって、航空用のアプリにもことかきません。
中には様々な機種の試験問題Q&Aまであります。
それ以外にも、天気図を見たり、METARやTAFを見たりと様々な航空用の用途に使えます。
文字は小さいですが、飛行機のマニュアルや会社のマニュアル、法律、規則なども入れておけます。
出先であれどうだっけと思ったときなどにも便利です。

ONEPIECE と CRM

2012-05-17 | その他
ONEPIECEという漫画があります。
最近では単行本が1部400万部ほど出版されているほど人気がある漫画です。
主人公ルフィーの率いる海賊グループ麦わらですがこの麦わらにCRMの秘密がある気がします。
CRMとは飛行機の事故を減らすために、CREWの持てる知識や能力をいかに一緒にするかが最大のテーマです。
ここで重要なのは、各CREW一人一人は知識も能力も一人前以上なければいけないという点です。
半人前のCREWを二人集めても0.5+0.5=1 これはCRMとは言いません。
1+1=3になるようにするのがCRMです。

ONEPIECEではナミは航海術、ゾロは戦闘と各人ができることがまったく違います。
さらに一人一人が自分の技術を磨いて並外れた能力を持っています。
そんなメンバーがお互いを信頼して、能力を合わせるのですから強くならないわけがありません。
これこそが本当のCRMの姿かと思います。

CREW

2012-05-14 | その他
飛行機の乗組員のことをCREWと呼びます。CREWはラテン語のCRESCERE(成長する)から来ています。
何故それが船の乗組員をすすようになったかは別として、CREWはお互いが成長するのを助けなければいけません。
副操縦士の人にはなるべく、今、何を見てどう判断しているかを話すようにしています。
もちろん彼らから学ぶこともたくさんあります。
CREWの語源が成長するから来ているって、ちょっと素敵かもしれません。

妨害電波

2012-05-11 | その他
北朝鮮からの韓国への妨害電波が問題になっています。航空機にとって,安全を脅かすことだと思います。
快晴ならまだしも,夜間で視程も悪い状況下で妨害電波を航空機が拾ってしまったらと思うと非常に怖いです・・・

その通りですね。
今のほとんどの飛行機がIRSというレーザージャイロを使った自立航法装置を、常にGPSの信号で補正しながら飛んでいます。
そのGPSの信号を妨害されたら、パイロットに表示されたり、オートパイロットが従うと、飛ぶべきコースからずれてしまいます。


失速、錐揉み訓練

2012-04-30 | その他
質問に答えて

質問
初めてコメントさせていただきます。
今回、一つお伺いしたいことがありコメントさせていただきました。

私は現在、自家用操縦士免許を取得し、事業用操縦士の訓練を間近に控えている状況です。
自家用訓練の段階で、失速訓練に対する恐怖心があり、段々と恐怖心はあるものの科目をこなすことはできるようになり、自家用免許を取得することができました。

ただ、これから事業用訓練を開始するにあたり、将来的に錐揉み訓練をこなすことができるのか不安を感じています。
今はスピンの動画を何回も見て操作のイメージトレーニングを繰り返したり、アクロバットに関する本を見て、何とか適応できないか色々試しています。

私のように必要以上に怖がってしまう人は、パイロットとしての適性がないのでしょうか?
現役でパイロットを続けられている方々は、そういった恐怖心にどう打ち勝っているのでしょうか?
また、なにかアドバイスなどいただけないでしょうか?

お忙しいと思いますが、ご回答よろしくお願いいたします。


恐怖心は何回か体験していればだんだんと消えることが多いようです。

一般的な話をすれば、恐怖心を持っている人間の方が、エアラインのパイロットとしては大成する気がします。
恐怖心があるからこそ、より勉強して、より注意深くオペレーションをするようになります。
俺は絶対に大丈夫だと蛮勇をふるう人ほど事故を起こしたり、大きなミスをしがちです。