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世界に通用する本当のジョーク【先行防衛のイスラエル】

2008年09月02日 02時47分26秒 | Weblog
 イスラエルが戦う戦争は常に2つの原則に貫かれている。
 一つは予備兵召集のために国家経済が極端に圧迫される。だから戦争は出来るだけ純隆に終わらせなければならない。
 第2は国自体が非常に小さく戦略的深さに欠けるため、出来るだけ外で戦うこと。
 これら2つの原則が見事に実現化されたのが1967年第3次中東戦争である。
始まりから終わりまでたったの6日しかかからなかったため、俗に6か戦争と呼ばれている。
 しかし、イスラエルは何の根拠もなしに攻撃をかけたわけではなかった。
 当時、エジブトのナセル大統領は緊急事態を発令してシナイ半島に10万の兵力を集結させ、シリアもゴラン高原に大量の兵力や戦車部隊を展開していた。イスラエルの南と北の国境は1挙にテンションが増してきた。
 モサドやアンマン「軍情報部」は戦争は必至と分析したが、イスラエル政府は動かなかった。
 当時の首相エシュコルや外務大臣エバンは、下手に動いてまた世界から非難されるのを恐れたからだ。
 エジブトのナセルがイスラエルと紅海を結ぶアカバ湾を閉鎖したとき、さすがのエシュコルも現実を直視せざるを得なかった。アカバ湾はイスラエルとアジア、アフリカを結ぶ唯一といってもいいほどの生命線であるからだ。しかし攻撃をするにはアメリカのokが絶対に必要だった。
 そこで、エシュコルは、当時のモサド長官メイヤー・アミットをアメリカに送った。アミットはCIA国防省のトップと話し合って、攻撃OKの許可を得ることに成功。
 1967年6月5日イスラエル軍が攻撃を開始、シナイ半島とゴラン高原に展開
していたエジブト、シリア両軍は完膚なきまでに叩きのめされた。
 しかしこの時も、アメリカを除いて世界は1せいにイスラエルを非難した。
 この逆が73年の第4次中東戦争だった。あの時イスラエルの首相ゴルダ・メイアーはエジブト、シリア両軍が攻撃態勢に入っているにもかかわらず、イスラエル軍を動かす許可を出さなかった。ヨム・キプル「贖罪日」というユダヤ教で最も大切な祭りの最中だったためだが、67年の6か戦争で先制攻撃をしたため、世界から非難を受けたのも彼女がためらった理由でもあった。
 結果としてのイスラエル軍は初戦で大敗し、2700人はアメリカの3万3千人
に匹敵する。こうした歴史を持っていれば、イスラエル人が世界中から嫌われていると自ら考えてもたんに被害妄想とは決めつけられない。
 あるユダヤ人が皮肉交じりに言う。
「確かにわれわれは選ばれた民だ。世界中から憎まれるために選ばれたのだ」
 先制攻撃をせねば生存できない。そのためには敵が確実にイスラエルを攻撃するという情報を握らねばならない。それに基づいて攻撃しても世界からはアグレッサー「侵略者」とと非難される。  次回に続く   天草 しろう