へルタースケルターが個人的には１番です

ここ何年か、日本の音楽を聴く側にまわった時、私の感性の琴線に強く触れたのは、
９ｍｍというバンドのみだった。

勿論、ああ、格好良いな、と思う歌い手やバンドは無数に存在した。
唄う側の立場も知っている以上、批判などは絶対にしなくなったが、
反面、絶賛する事も殆ど無くなった。

業界のミクロの部分、ライブハウスでもそう。
おお、格好良いね、と思える人物やバンドは、７年以上やってきて
両手で数える程で、更に言えば、悔しいけど凄いと、箱の人間という立場を
忘れさせる同世代のアーティストは、たった２組だった。

これは自意識過剰でも何でもなく、聴く耳が肥えすぎてしまった、ある意味
では箱の人間独特の職業病みたいなものだ。

まあ、異常に長い前フリだが、最近面白いバンドを見つけた。
観て、聴いてもらえれば、殆どの方々が同じ印象を持つであろうバンドだ。

「ビートルズ、好きなんだろうなあ」

容姿、音の作り方、極めつけはＰＶの雰囲気まで徹底的に意識している。
ここまで来ると、潔い。
うーん、実にブリティッシュ。
私は単純に格好良いと思ったし、何より全英詞の日本のバンドが我が琴線に触れるとは
思いもしなかった。
ラブサイケデリコの方がプロデュースというのも、また驚いた。

オマージュの対象が余りにも偉大なので、世間の評価は端からハードルが
高いだろう（言わずもがな、私より上の世代なんかは特に）。

しかしながらこれ、英語は上手いのかねえ・・良く分からん　笑

まあ、曲調、ボーカルの声、音の作り、アレンジ、完成度は既に高い。
ビクターさん。マーケティングも厳しい時代だとは思いますが、何卒
長い目でこのバンドを抱えておいて下さいな。

せめて、彼らが日本語で詞を書くまでは。
久しぶりに楽しみが出来ました。

THE BAWDIES ／ IT'S TOO LATE