ライトフロウズ ノウト:Lightflowz-Note

音の和 彩の波 響き合う
五感豊かなひとときを♪ 

【十二ヶ月の夢の詩:二月 淡い日差しの中の夢】

2024-04-21 | 十二か月の月の詩

【 十二ヶ月の夢の詩 :二月 淡い日ざしの中の夢 】

昼下がりの淡い日差しを
小さく振るわせる
鳥の声に誘われた微睡は

閉じた瞼の裏に映る幻と
寄せては返す遠い波のように
繰り返して響く声に引き込まれて

次第に深くなっていった

幻影は形を成すと見せて
また別の姿に移ろう

声たちは呼びかけか
無心のリフレインなのか
言葉達は聞き取ろうとすると
遠ざかる

輪郭は意味を為さない

夢の奥底の
更に深くへと誘う
優しい青と銀色の闇


息を忘れてでも
その奥に潜る
勇気があるなら

海の底よりも深くで待つ
伝え手に会うことが
できるだろうか

行き着く術を
知っていると思う
そこに始まりがあることも


けれど思い切る力が足りない
躊躇ううちに
歌い続ける鳥の声に
呼び戻され
陽の光が瞼に広がり
目覚めれば
リフレインは遠ざかる

春の歩みは遅い
新しい季節の彩りは静か

夢の旅は
いつかまた始まる
命綱は真実の言葉

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【十二ヶ月の夢の詩:1月 みいさんの夢】

2024-04-12 | 十二か月の月の詩

ライトフロウズノウト 新しいページにようこそ♪

 

ずいぶん久しぶりの更新になりました。

留守中にも読みにきてくださったかたがた

ありがとうございます。感謝

 

そしてやっと1月の詩を載せます

ずいぶん前にできていたのです。

2月のと一緒にと思ったのですが、

いつものと少し違うのと長いので

まずがこれ一つで載せてみます。

 

ずいぶん前にblogで書いたことある

お話なので覚えていらっしゃるかたも

おられるかもしれません。

もしよければお付き合いください

 

 

【十二ヶ月の夢の詩:1月 みいさんの夢】

お昼寝のあと からだが重くて
いつもの時間に起きられなかった
もうすぐ”お帰りなさい”の時間なのに

しかたないので
そのまま寝ていた

ふと目覚めたら体は軽くなっていて
ほんのり明るい場所にいた
少し先に座っている
小さいときに別れてしまった
お母さんと兄弟たち
会えて嬉しい

みんなの姿は丸い光の中にあって
大きい小さい 欠けた円のもあるけれど
それぞれ綺麗な色をしている

お母さんが「よくがんばったね」と
優しく笑って言ってくれたの

そう、がんばったのよ
とても暑い日は川のそばの木陰
凍える日には建物のすみ
風が避けられるひみつの場所
小さくなって我慢した

たいていはお外の仲間と
車がとまる広場にいたの
本当は車が動くとあぶないのだけど
ちゃんと見て避けた
天気のいい日は日向ぼっこできた

お友達のクロシマちゃんと
近所の家の散歩もしたよ

嵐の日には
お庭の屋根の下に
運んでくれるひともいた
仲間もひとつずつ運んでくれた
ちょっとの間でも嬉しかった

毎日のごはんはあったの
広場のすみに
入れ物にいれて出してくれて
お水もあった



小さなお皿に一杯ほど
それだけあればゴミを触ったり
悪さなんてしない 
たまにごはんが遅いときは
おててを揃えて座って待ってた
お行儀いいので私のことをお
”お客さん”というひともいた

嵐の日の屋根の下は
いつも少しの間だけ
晴れたらまたお外、でも
優しいおばさんと
その場所が好きだった けれど
ある時そこはこわされていった
機械と人が来てくずしていった

でもまた新しいうちができるのを
見たことがあったので
一生懸命待っていたの
車の下から見えるので
いつできるのか
ちょっとの雨ならがまんして
毎日毎日みていた

そのうちに ご飯の場所が
お向かいの家の車をとめる
お外のへやに変わっていった

そこの奧は雨風こなくて
しっかり隠れて安心だった

だってそれまで
カラスにご飯をとられた
こともあったのよ

前のおうちのおばさんは
もういなくなった
寂しかったけど しかたない

ある時いつもとちがって
ちょっと狭い箱の中に
ご飯を置いてた

少し心配だったけど
お腹が空いて
つい食べに入った

そしたらがしゃんと
とびらがしまって捕まって
しまったの

怪しいものに
よく気をつけてた
いつでもお母さんの
いいつけ守ってたのに

わたしは怒って
ご飯の皿をビリビリにしたけど
どうにもならない



誰かに箱ごと
運ばれた

でも次に着いたのは
犬や猫たちと人が
一緒にいる部屋、
怖い人はいなかった



わたしは優しい手つきのひとに
網に入れられて運ばれて
白い服の人にあちこち
触られたり見られたり

怖くなかったので
静かにしてたら
かしこいね、とほめてもらった
人が好きなのかな?
とも言われた

そして猫がたくさん
いる場所に来て
わたしはしばらく
小さい箱の中でくらした
優しいひとはてんしゅさんと
呼ばれていた

そのうち
てんしゅさんのお家に来たの



箱からも出して貰った
ここがおうちよ、と
言われてとても嬉しかった
みいさんと名前もできた

本当はずっとおうちの中で
暮らしたかった
お家の中の猫たちをみて
私もそうならと思ったりした

どこではなれたか
忘れたけれど
ほんの小さい時にはそこに
いたと思う

優しいてんしゅさん
夜に目があいて
どこにいるのかわからなくて
鳴いてしまっても
おこらない

大丈夫よと
教えてくれた

てんしゅさんが大好きに
なったので
てんしゅさんが毎日出かけて
帰る夕方にお部屋の戸のそばで
おかえりなさいとお迎えしたの

みいさん、ただいまと
笑って頭を撫でてくれた

そういえば
おかえりなさいの時間なのよ
私さっき起きられなかった

てんしゅさんはどこ、とさがすと
下にほうに見えてとても悲しそう
私の体を撫でている
少ししてまわりを綺麗なお花で
飾ってくれた

体を置いてきてしまったの
ごめんなさい、もう戻れない

ありがとう
おうちでとても幸せだった

前をみると
まあるい光の中に
お母さんと兄弟たち
みんな待っててくれたの

いつの間にか
くろしまちゃんや
広場で会ってた他の子もいる

一緒にいくね
明るいほうに

 

※みいさんは16年の猫生のほとんどをお外ですごした三毛猫でした。小さな体で賢く強くお外でがんばり最後の半年
優しいひとのおうちの子として暮らすことができました。外猫としては長生きしたのは小さなころどこかで
飼われていたからかもしれません。見守りのある地域で生まれた年を知っている人が近所にいました。

 

 

 

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