Sing Listen Travel 〜歌って、聴いて、旅をして〜

リタイアしてやっと自由を手にしてから、海外を旅行し、合唱を歌い、オペラやコンサートに通っています。

今夜は東京二期会「午後の曳航〈新制作〉」やはり宮本オペラは素晴らしい。

2023-11-23 21:36:00 | 東京二期会オペラ
今夜は東京二期会「午後の曳航〈新制作〉」初日で日生劇場。三島由紀夫原作、ハンス・ヴェルナー・ヘンツェ作曲、宮本亜門演出、アレホ・ペレス指揮。
良かった。やはり宮本オペラは素晴らしい。こういう現代ものをやらなければ東京二期会は存在価値がないよね。定番の演目を東京文化会館でオール日本人キャストでやっても、たいてい新国立オペラには見劣りしちゃうから。

宮本オペラはパジフル、蝶々夫人、魔笛を観てきたが、こういう超現代作品もすごい。
この狂気のドラマは山本耕平さんを軸に展開する。与那城敬さんへの憧れが母親を奪われた淋しさ、憎悪、そして殺意となっていくのだが実にいい演技で、そのうえ歌が素晴らしい。高くハリがあり繊細で美しい声はすごい。誰にもあんな声は出せないだろう。
林正子さんと与那城さんの熱演熱唱はとにかくすごい。
驚いたのはバッハコレギウムジャパンの素晴らしいカウンターテナー久保法之さんが出てたこと。とても良かった。
でも何より全編に流れるヘンツェの現代音楽がすごい。アレホ・ペレス指揮の新日本フィルがある意味主役だ。途切れることのない緊張感、躍動感、スリルに満ちていた。

オペラも少々飽きてきたので、東京二期会の次期シーズンチケットは買わないと思うが、宮本オペラは必ず観る。
カーテンコールでの宮本さん嬉しそうだった。次はなにを観せてくれるんだろう。


































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