江口昇次 名大名誉教授Shoji Eguchi, Nagoya Univ., Prof.em., Today!

思うままに<日記、化学学術誌H.C.紹介、科学トピックスなど>

MRI測定体験と機器の進歩に感謝!

2017-10-19 | 日記

 10年ほど前に脳梗塞の恐れで初めてMRI検査を経験し、今回2度目のMRI検査を受けました。MRI検査では0.2T3.0T1Tテスラー=10000Gガウス)という強力な静磁場において、高周波の電磁波照射および磁場分布の切り替えを高速かつ高精度での制御し、有機化学構造決定で汎用される核磁気共鳴NMRという現象を発生させることで、人体の水素原子の分布を画像化します。検査の時、比較的大きな機械音がします。「ドン、ドン...」とか「ダッ、ダッ、ダッ...」とかいった調子で、時々音の大きさや調子が切り替わります。騒々しい音ですが、単調な繰り返しなので、慣れればさほど気になりませんし、耳栓もしてもらえますので、心配ありません。ただ閉所恐怖症の場合は困難かも知れません。今回受診した当地の大きな大学付属病院では受付で種々問診表に回答し、担当者の判断で身から外すべきものや注意を受けた後、専用着に着替えて、検査室に入室、頭部測定でしたのでベッドに仰向きで頭部固定後装置がセットされ目をつむってじっとしているだけです。この測定時間が前には5~60分かかりましたが今回は~20分ほで終了しました。数台の装置の殆ど外国製装置でしたがこれらも磁場がより強力になって感度が上がり、掃引記録技術も進歩してきたお陰であると思われ、この技術の素晴らしい進歩に感謝する次第です。

 XCTでは、X線吸収差を反映した1種類のコントラストしか画像化できず、血管の画像化には造影剤を使用しなければなりません。MRIでは、高周波の電磁波照射および磁場分布の切り替えのタイミングを変化させることで、様々なコントラストの画像が得られ、また造影剤を使用せずとも血管の走行を画像化できます。U-tubeでもいろいろ解説がでておりますがMRI検査では、X線被ばくが無いことも大きな特徴です。まだ結果は判りませんがMRI測定そのことがかなりストレスになっておりましたので先ずは無事に検査測定ができてほっとしました。


1 コメント

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MRI (SE)
2018-10-20 09:04:25
最近別の病院でMRI検査を受けました。心臓病事情で近くの公的病院でMRI測定が必要でした。ここのMRI測定では従来の大きな音が出る機器で再び辛い音に悩まされましたが一部位のみで20~30分の短時間でしたので目を閉じて辛抱でき問題なく終了しました。
改めて医療機器の進歩の恩恵を思い出しました。
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