一口に桜といいますが、特定の桜はなく、なになに桜の総称としてこう呼んでいます。
染井吉野、深山桜、大山桜、大島桜、牡丹桜、金剛桜、左近桜、・・・その種類は数百種あるようです。
姥桜もありました。
葉が出るより先に花が開く桜の通称でヒガンザクラ・ウバヒガンなど、葉がないことを「歯無し」に掛けた語なのですが。
姥桜は“老婆”を表す言葉ではありませんので。
年をとっても美しさや色気のある女性を指します。
現在の花見と言えば染井吉野ですが、それ以前は山桜や彼岸桜等だったのでしょう。
近場の桜めぐり
財団法人『日本花の会』をご存知でしょうか。
1962年4月、建設機械メーカーであるコマツ(株式会社小松製作所)で当時の社長だった河合良成氏の提唱で、公益財団法人『日本花の会』を創設しています。
以来『日本花の会』は、コマツを始め、多くの企業や団体、個人の方々の支援で、様々な活動を展開しています。
桜は日本を代表する花でもあるから、会の名称をあえて桜とは言わずに花としたのでしょう。
この『日本花の会』の農場が茨城県結城市にあります。
桜の苗木を、年間約3万本も生産し、これまでに国内外全国各地に届けた桜の苗木は220万本を超えているそうです。
みなさんの周りの桜が、ここから届けられた染井吉野なのかも。
桜見本園には、国内外から約350種におよぶ桜の品種を収集し、野生種の系統ごとに品種を植栽すると共に、品種の特性調査や優良品種の選抜、保護育成に関する研究をしている所です。
結城農場 桜見本園(2019.4.20撮影)
今から20年ほど前、この農場の桜見本園を一般公開してから何度か訪れています。
一般公開は、毎年4月の第2土曜日~第3日曜日の期間に開園します。
珍しい桜が、一同に見ることができます。
雨情枝垂れ桜(2005.4.18撮影)
楊貴妃
大南殿
長州牡丹桜