四国遍路(108箇所)の旅

お遍路(88+別格20)の準備計画と実際の歩き通し打ちの記録を、5月11日から(実行は6月3日スタート)記録しています。

「第二部 108寺歩き遍路の総括(8)」

2007年07月24日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(8)」

■ 各寺間の実際の時間と道のりについて

『24番~27番までの推定方法』

前回と同じく、へんろみち保存協会編(39p)の四国遍路道基本コース歩行
距離表の平均所要を参考にすると、以下のようになる。

24番~25番 6.5K 1時間50分
25番~26番 3.8K 1時間20分
26番~27番 27.5K 8時間30分

前日、昼間のゆっくりモードを途中でギアチェンジし、トップギアに入れ、
なんと夕方まで歩き、ロッジおざきまで44キロを強行したので、今日は
どうしようか?と思いながらも、梅雨に入り、歩き遍路の少なくなった
閑散期の特権を生かして、またもや「宿」の予約もせずに、ロッジおざきを
早朝、それも夜明けと共に一人歩き始めた。

毎日、4時起き、そして夜明けと共に出発すると言うのも、結構慣れてき
たのか。それともやはり無我夢中だったのか…

今日のテーマは、26番までの道のりは、寺間が短いので、早朝出発して、
遍路歩きで最初の最長不倒距離(23番~24番)の最御崎寺を片付けると!
残りの2つ(25番と26番)は昼前後には終える事は可能だろうと。
後は、どこまで歩けるかである。

地図を見て25番津照寺は、標高30mとの記載なので、心配ないだろうと
判断した。そして26番金剛頂寺は、標高165mとなっているので、少し
だけ最後に上るのだろう。しかし、これも寺間の距離が短いので、特に休憩
が必要な程では無いだろうと考えた。やはり「山上り」は平気そうにしてい
るもののかなりシンドイ…毎回地図を見て、山寺、山の上の寺なのかどうか
を確認してしまうのである。

問題は、27番神峰寺である。ポイントは3つと判断した。
(1)この寺は地図で確認すると、標高430mと結構登らされるらしい…
(2)そして、最後の3.5キロが完全に打戻りとなる。
(3)また、それまでの道のりが24キロあり、合計27.5キロと長い。
どこで、宿泊するかが大きなポイントになる。

インターネットの事前情報では、上り手前に民宿が3軒あり(ドライブイン
27、民宿きんしょう、浜吉屋)に泊まり、荷物を預けて「空身」で往復し、
ピックアップして次の寺までの道を進むと言うのが「通」らしいと。

「通」を選択するには、早朝ロッジおざきを出発したが、26番までの
合計26キロを昼ごろまでに終え、残り27番の上り口まで24キロ歩けば
可能である。しかし、合計50キロをゆうに超える強行である。

歩いて歩けない距離ではない!と、頭の中に入れて、実は歩き出した。
それが本心だった…なんと不遜な!と思われる方もいると思うが、そんな風
に「前に前に!」と思って歩いていた時期だった。

決して今日は、26番金剛頂寺までの26キロを終えて、2日間かけて刻む
などとは毛頭思わなかった。

しかし現実には、「お大師様」がおそらく休みなさいと指示したのだろう。

足に「異変」(新しい肉刺(マメ)」が出来てしまい、当然に様子見をする
しかなかった。焦る気持ちをお大師様が抑えてくれたと言うより、きっと、
これ以上無理すると、体に大きな支障が出ますよという「お告げ」だったと
思っている。

結果は、以下のようになった。

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困難度(【1~5】【5】が最難関)を個人的主観にて採点した
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24番~25番 6.5K 1時間25分
舗装道を進む。24番から最初1.4Kが3回程度ターンする下りのアスファ
ルト道である。この道で、スピードを出し過ぎないように、慎重に下りること
が重要だろう。後は、国道55号線か、国道と平行に走る旧道歩きかの何れか
であるが、特に問題は無い。平坦な道であるが、休憩ポイントは無いので、
下りの疲れを残さないように、ゆっくり歩くべきだろう。【1.5】

25番~26番 3.8K 1時間ちょうど
同じく、舗装道を進み、最後にちょっとだけ遍路道(山道)を登るが、標高も
145mなので全く心配ないが、ちょっと厳しい道もある。最後は一汗かかさ
れるだろう。山道の上りが苦手な人は、何とか上り口の手前で少し休む所を
確保した方が良いと思うが、私の記憶では、休憩ポイントが無いので、25番
津照寺でゆっくり目の休憩を取るのが良いだろう。登りを考慮して…【2】

26番~27番 27.5K 7時間半
最初遍路道1.6Kを経て、国道55号線に出る。その後は、アスファルト道
を歩き、最後に結構厳しい3.5Kの標高450mまでの上りがある。最初の
遍路道は、下りでそれ程厳しい遍路道(藪掻き道)などは無い。ちょっとホッ
とする日差しの遮られた道を歩く楽しみを感じられる長さだろうか。ここを
抜けると、長い国道歩きとなる。宿泊を挟む場合、難しい選択になる場合も
あるので、慎重な計画が必要だろう。(1)24K付近までの道と、(2)
最後の登り道と、2分割して説明する。

(1)最初の心地良い1.6Kの遍路道を経て、国道歩きとなる。室戸岬まで
の「超寂しい」国道歩きに比べると「少しずつ高知市内」に近づいてきている
感じはするものの、まだこの辺りだと寂しい感じは否めない。ただ、道は平坦
な道なので、休憩ポイントをきちんと確保できれば、後は「宿」とのバランス
だけであろうか。宿は、金剛頂寺を過ぎると、5K地点に民宿ホワードしか
見当たらず、その先17K地点のホテルなはりのある奈半利地区まで宿は無い。
最初の休憩ポイントは、ホワード先の6.6K地点に遍路小屋あり。その後、
羽根岬を海岸線に回るか(1.2K長い)、中山峠越え(標高110m)を
選択するかによるが、さほど変わりは無いだろう。中山峠手前の国道沿いの
コンビニ(Yショップ)も前にベンチあり休憩可能。中山峠越えも、さほど
厳しい遍路道ではないだろう。奈半利地区に入ると宿は3軒あるが、どの宿も、
ほんの少しだけだが、遍路道から外れているか。奈半利地区に道の駅があり
ここでも休憩可能。その後、上り口までほとんど休憩ポイントらしいものは
見当たらないか。(ここまで合計6時間半程度)

(2)上り口に近辺の民宿3軒に宿が取れれば、翌朝「空身」で片道1時間
の標高430mの上りを行うのが「通」であるだろう。境内に入っても、結構
階段がキツイし、完全な「打戻り」となるので、合理的に考えるとそれが良い
かもしれない。ただ28番へ向う時「阿佐線(ごめん・なはり線)」を超えた
(くぐった)後に、民宿まで荷物を取りにいく場合は、1キロ以上は遠回りに
なるだろう。最後の上りは途中に1箇所休憩箇所(見晴らしの良い場所)が
あるので、健脚1時間、並足1時間半という道であるが、ほとんどは舗装道で、
少しだけ山道がある。遍路道(山道)は踏み込まれていて歩き易い道である。
(上り1時間強。民宿辺りからは1時間半程度か)

合計7時間半。距離も長いが、途中は平坦な道が多い。宿を途中で入れると
仮定するとそれ程難所ではないだろう。しかし最後の上りは結構きついので
はやり…【3】

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■8日目宿「ザヘンロ・サーベイ」
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ホテルなはり  T20 FNA D21 S17 C¥5,000
安芸郡奈半利町乙593-1(17.5K地点) 0887-38-5111
なはり町の入口にあり、最後国道の長い上りを超え下りきったところを右折し
たところにあるビジネスホテルである。清潔感もあり、大きな大浴場があり、
お風呂に入る前に、脱衣所にある洗濯機で洗濯をしながらお風呂に(露天風呂
もある!)入りゆっくりするのが良いだろう。食事はレストランがあるが、私
は利用しなかったが、噂では、まあまあ~(普通、でもちょっと高め?笑)
らしい!近くにコンビニは無いので、1キロ手前のコンビニで食料を買い込む
以外は無いだろう。しかし、設備等、総合的に判断して、歩き遍路の世界で
考えれば価格とのバランスから考えても十分に及第点!もし、コンビニが近く
にあり、そしてインターネットが使えれば、23点クラスに出来るのにと思う
のにである。要するに、立地が悪いのだろう…
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全ては、私の個人的判断です。
 総合(Total)は、「T」
 料理(Food)は、「F」
 内装(Decor)は、「D」
 サービス(Service)は、「S」  
 料金(Cost)は、平均的コストの「C」
評価は、
 0~9 お粗末~可
 10~15 可~良
 16~19 良~優
 20~25 優~秀
 26~30 秀~完璧
 NAは、評価できず(食事など無しの場合)Not Applicable
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今日はこの辺で。

「第二部 108寺歩き遍路の総括(7)」

2007年07月23日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(7)」

■ 各寺間の実際の時間と道のりについて

『22番~24番までの推定方法』

前回と同じく、へんろみち保存協会編(39p)の四国遍路道基本コース歩行
距離表の平均所要を参考にすると、以下のようになる。

22番~23番 1)約22K 7時間
          2)19.7K 6時間20分
23番~24番 75.4K 22時間(3日)

22番から23番も、1)海岸線沿いに歩くと22キロになる。弱足なら
ほぼ1日の距離なのだろうが、朝5時に出れば10時前後には打てると
勝手に計算して、午後も更に鯖大師まで、20キロ歩くぞ!って~

この時期は、正直そんな事しか考えていなかった。海岸沿いに出ても景色を
楽しむ余裕もあまり無かったし、歩き始めて1週間、あっと言う間に!
発心の阿波を終えてしまうのだ。よくよく考えると7日目の夜は、
ロッジおざき(高知県)だった。1週間しか「発心の阿波」にはいなかった。
別格を打ちながらである。無我夢中であったのだろう。

このあたりで冷静に体調の事などを考えていたら、自嘲気味になっていたの
かもしれないと、もしかしたら途中で止めていたのかもしれないと、何故か
そう思う。

ただ「前に!前に!」と気が急いていたのだろう。

今冷静に思うと、もう少しゆっくりと回れば良かったと思う気持ちもあるが、
それはそれで良かったのだと思う。初めての遍路である。そんなに余裕など
あるはずはない。

「足の痛さ」「体の辛さ」「荷物の重さ」を忘れるために、歩き続けるしか
ないのだ。重たい荷物を背負って歩く事が1週間程して、ようやく「習慣化」
してきた頃である。

そして、ここから有名な、寺間の距離の長い、数日掛りの歩きが襲いかかる。

注記:当初数日は、山門の前で必ずデジカメを取り出し、写真を撮った。数日
単位でまとめて、SDカードからパソコンに取り込み、Blog用に使おうか
な?と考えたが、どこの山門かもわからない事が多かった!(アハハ…)ので
面倒なので止めてしまった!

写真が無いと、少し寂しい…とのご指摘。はぁ~その通りです。私は文章しか
ないのだろう。

結果は、以下のようになった。

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困難度(【1~5】【5】が最難関)を個人的主観にて採点した
===================================
22番~23番 21K 5時間20分
ルートは2つある。7キロ地点から、1)県道25号線を進む海岸線か、2)
国道55号線を進む山沿いの道かである。1)の方が22キロ強、2)は若干
距離が短く19.7キロとなる。どちらも基本的にはアスファルト道が主体だ
が、1)は後半に2箇所、山道(古道・遍路道)がある。2つの遍路道も、歩
き易い整備された遍路道であるので、大きな心配は無い。但し、距離がかなり
あり「弱足」だと1日の距離に相当するか、それに近いため、スタート地点に
よっては、途中で宿泊をする可能性もある。有名な「ドライブイン橋本」の大
型バス改造の善人宿は、2)の国道55号線を通らないと発見できないらしい。
私は、海岸線を通る道を選択したが、2つの遍路道は、辛いアスファルト歩き
が続く中では「一時であるが、癒される」時間だった。更に、海が見える道は
心も和むのである。休憩ポイントは、遍路小屋もほとんど無く、田井ノ浜の近
くの公園(由岐近く、約12K地点)位であろうか。途中、コンビニも無く、
一気に歩くには20キロを超える長く厳しい道のりである。【3.5】

23番~24番 75.4K
県境を越え「修行の土佐」に入る厳しく長い道のりである。標準所要時間22
時間(延べ3日掛かる)という厳しい長さである。この道のりは、一部遍路道
があるが、特に問題無い(整備されているか、旧道歩き(舗装道)であるので、
古道が苦手な人も心配は要らない。後はほとんど国道55号線のアスファルト
道をひたすら歩くのみである。

しかし、車なら、ゆっくり走っても2時間も掛からない距離である。ブウ~ン
と車で走ってしまうと、周りの景色も何も感じないだろう。現代人が75キロ
の道のりを延べ3日も掛けて歩く事など、普通ではあり得ない。そんな普段
の生活では「あり得ない」歩きを行う事こそ、この歩き遍路に価値があるの
だろうと思う。

以下、私の歩いた(宿泊先の事情)で、分割して説明する。
a)23番から別4鯖大師付近(約20K)
b)別4鯖大師付近からロッジおざき(23番から約60K地点約40K)
c)ロッジおざきから24番最御崎寺(23番から60K地点から24番)

a)23番から鯖大師 この辺りから「トンネル歩き」が一般化してくる。国
道55号線を長くダラダラ上りの後、日和佐トンネルを過ぎる前に遍路小屋が
あるので、ここで小休止が良いだろう。トンネルを抜けても、多少のアップダ
ウンがある国道を進む。一部、小松大師の付近に遍路道の指図があるが、道は
アスファルト道で特に心配は無い。通っても通らなくてもあまり変わりはない
だろうか。変化を付けたいなら入っても良い。15キロ地点に牟岐町がり、
遍路の旅にはあまりに有名な「お接待所」が牟岐警察の敷地内にある。ここは
夏場はテントと椅子だけだが、春と秋は、住民の皆様が交替当番で暖かいお接
待をしてただけるらしい。私は夏(6月)だったので非番の強面(こわおもて)
のおまわりさん!に話し相手になって頂いた!(笑)その後、鯖大師までは
その先4キロで到着。手前に小さなトンネルが数箇所あり、トンネル歩きで、
大型トラックなどの爆風の洗礼に慣れる頃かも知れない。休憩ポイントは、
日和佐トンネル手前の遍路小屋、小松大師付近の酒屋、牟岐警察内のお接待所
であろう。最初の20キロは優しい道だろう。【2】(約20キロを5時間)

b)35K地点から「発心の阿波」を終え「修行の土佐」入りである。何が修
行かと思うと、まず(1)人が少ないと言う事ではないか。特に「核処理施設
問題」で話題となった東洋町は、残念ながら本当に寂しいそして厳しい道のり
だと思う。(2)水の心配があるかも知れない。平坦な海岸線の国道歩きであ
るが、途中後半の約15キロは自動販売機すら無い。日差しが照りつける時期
は、十分注意されたし。
まず、鯖大師から6キロ程(25K地点)進むと、旧海南町の遍路小屋がある。
手前にコンビニもあるのでここで休憩可能。この休憩所は、トイレも完璧
(洋式・清潔)である。お接待で飲物などもある。あり難い。その後、33K
地点に道の駅、そして直ぐ先34K地点に遍路小屋もある。ここで、特記!)
県境・水床トンネルの手前右に「喫茶店ひこうせん」有り。時間的に余裕があ
るなら(無くても!)、是非ここに立ち寄るべし!素晴らしい雰囲気のお店で、
港区や世田谷区に持ってきても恥ずかしくない程の店である。インターネット
も使え、モバイル派は、無線LANまでOKである。コーヒー400円。その
後の、ゴーストタウン抜け前に、是非、人の温かさに触れておこう!
その後、県境を抜けると東洋町役場近くに集落があり(40K付近)民宿など
5軒程度(主にサーファー向けと推察)あるが、この先15Kは本当に何もな
い。宿の日程調整は、東洋町の民宿か、60Kポイントのロッジおざきか、
民宿徳増までない!またここからロッジおざきの少し手前「佐喜浜」集落まで
休憩ポイントらしきものも全く無い。覚悟を!実質休憩5回(海南町、ひこう
せん、東洋町の何れかで1回、その先で、海岸に降りてでも!2回は最低必要
か)として10時間30分。「ゴースト地区抜けの15K」を考慮して【3】

c)ここからは、15Kで最御崎寺であるので、目標が近いのでさほど苦には
ならないだろう。三津漁港手前、室戸東中学(69K付近)の高知県海洋深層
研究所前の「浜の階段?」が休憩可能。ここからは、休憩ポイントらしきもの
は無いだろう。最御崎寺の手前が登りである。おおよそ、距離約500m弱
(標高で165mまで)である。健脚20分、並足25分、遅足30分だろう
か。この山道の途中、休憩箇所1箇所有り。御蔵洞も10分程度は見て…実質
3時間20分。【2.5】

前半の徳島は、遍路小屋、そしてお接待所などが数キロ毎にあり、とても歩き
易いであろう。むしろ休み過ぎて、かえって時間が掛かる可能性すらあるかも
知れない。高知に入り厳しさは増すだろう。何が厳しいのか!は休憩可能箇所
が少ない事だろう。休める場所があれば、必ず休む!これが一番だろう。実測
総合計(19時間)。平坦であるが、距離の長さと、休憩箇所が少ないので…
それと『ゴースト15』だろう。近年社会問題化した核廃棄施設誘致の問題も
東洋町を抜ける時に実感するだろうか。住民の皆さんには申し訳ないが、事実
そのように感じた。ポイントは、宿の取り方だろう。3日で抜けるなら、それ
程苦しく無いだろう。2日で抜ける場合はかなり辛いか。道は平坦ではあるが、
はやり…【3】

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■7日目宿「ザヘンロ・サーベイ」
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ロッジおざき  T17 F17 D15 S19 C¥6,300
室戸市佐喜浜町708-3(60.5K地点) 0887-27-2065
インターネットでも有名な「評判の美人の娘さん」見たさに泊まった!評判通
りの美人であるが、難点は「言葉使いが丁寧過ぎる」「一つ間違えると慇懃無
礼(いんぎんぶれい)に聞こえはしないか!」と思ったのは…私だけであろう
か?!(失礼!)この地点は、少し先の民宿徳増の2つだけである。この手前
の15キロは「無法地帯!」(自動販売機すら無い!)のだ。寂しい、そして
厳しい歩きの後、迎えてくれるのは、若い女性に限る!と踏んだが(選んだが)、
それにしても「お風呂の設備が古い」のは難…だろうか。しかし清潔さがあり、
行き届いたサービスと気持ちは、有名な遍路宿の一つであることはうなづける。
===================================
全ては、私の個人的判断です。

総合(Total)は、「T」
料理(Food)は、「F」
内装(Decor)は、「D」
サービス(Service)は、「S」  
料金(Cost)は、平均的コストの「C」

評価は、
0~9 お粗末~可
10~15 可~良
16~19 良~優
20~25 優~秀
26~30 秀~完璧
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今日はこの辺で。

※※※ 日曜の朝の一服の清涼剤にと… ※※※

2007年07月22日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(番外『鶴と亀』)」

副題:「土佐入りの復習の前に…知ってますかぁ~?『鶴と亀!?』」

歩き遍路2回の「通」であるKoyamaさん!知ってますか?「鶴と亀」!

歩き遍路の方は、実は、ご存知な方は意外に少ないのでは?と思うので、
ここでご紹介しておこう。(確かまだ紹介してなかったと…)

20番「鶴林寺」の朱印は、名前の由来の通りか「鶴」である。
そして39番「延光寺」は「赤亀山 延光寺」であり、「亀」である。

足摺岬からの打戻りの途中、早朝久百々を出発し、時折豪雨・雷雨に
見舞われる中、偶然に三原村から同行したSさんと一緒に歩いていた
九州の高野山真言宗の寺の跡取り僧侶の方(26歳)と、
3人で歩いていた時の事だ。

若い僧侶の彼が…
「ようやく延光寺ですね。「鶴亀」を仕上げなければ!」
と話し始めた

「んっ?何のことですか?」と、聞いてみると、

「ご存知なかったですか?」と…意味深げに…
「勝ち誇ったように言うなよぉ~」って…
(実際は、彼はそんなに嫌味ではなかった!)

「白衣の~背中の「南無大師遍照金剛」の左右に、鶴林寺と延光寺の
2つの寺だけ、つまり、右側に鶴林寺の「鶴」を打ってもらい、
今日これから行く延光寺の「亀」を、左側に打ってもらう
(押してもらう)と。「鶴亀」完成なんですよ~」

「そうすると縁起の良い『鶴亀』の仕上げって感じで、ちょっとお洒落~!
だったりして。よく知らないですが、流行っているらしいんです」って
笑っていた。

苦しいそして寂しい、歩き遍路の「小さな楽しみ」であるのだろうか。
まあ「鶴亀」は、確かに「縁起が良い」と言うことなのだと…

普通は、白衣を版衣として、全部に押してもらうのが一般的だが、これは、
死ぬ時にお棺の中に入れるとか、様々な風習のようなものがあるとは思うが…

こんな風習(鶴亀)など昔からあったのだろうか?と思ったが…

そうではなく普通に「お参りする時用の白衣」の背中に、
ゴテゴテ(失礼!)多くの朱印を背中に押したものを着て歩くのではなく、
確かに、スマートな印象も感じる。

誰が始めたのは知らないが、一種の「洒落」「流行」なのかも知れないが、
普段のお参り用の白衣に、2つだけ「シンプル」に「鶴と亀」を押したもの
を着るためだと言う。

そう言えば、これまでの寺で、バスの団体さんのお婆さんに会った時、
彼女達の白衣の背中に、何故か、南無大師遍照金剛の左右に1つずつ
「何の印かは判らなかったが」押してあるのを見かけた気がする。

「何で、2つだけしか押してないのだろうか?」と不思議な気持ちで見て
いたのだ…

そう話すと…

「そうなんですよぉ~その後、何度かバスの団体のお婆さん達を見かけた時、
なんとなく見たら、結構『鶴亀』多いんですね~ちょっと、お婆さん達の
『流行』かと思うと「ちょっと、がっかりしたりだったりして…」って」
と、彼も苦笑していた。

しかし、それでも彼は、お坊さんらしく、立派なお参り(素晴らしい声で
のお経)の直後、延光寺でしっかりと!現代の若者に戻り!(笑)
「鶴亀」を(納経所で依頼して)仕上げ、満足そうに雨の中、ザックに
仕舞っていた。

「最初、僕も、鶴林寺に登る時に一緒に歩いていた人に聞いたので、
慌てて、その時着ていた汗まみれの白衣を脱いで、納経所で、
『これに押してもらえますか?』って聞いたら、
『乾くまで今日は着れないよ』って言われたんですが、
その後、毎日来て、毎日洗濯しても、消えないんですね!これ!」

って、彼もまんざらではなさそうだった。

私も、ちょっと悔しかったが…
今更「鶴林寺」に戻る事は出来なかったし、真面目に、じゃあ!私は
「鶴」は駄目でも「亀」を南無大師遍照金剛の左右に2つ打って貰うかな?
なんて意味の無い事を瞬間考えたが、アホらしくなって止めた!

そうは言っても、これから回られる方は、「鶴亀」を是非!
お洒落かも~

でも、歩いている時は、重たいザックで、ほとんど見えないのです。
ツアーのお婆さん達は、ザックなんか持ってないからOKなのでしょう!

でも、歩き遍路も、寺に着いたらみんなザックを降ろすので、
お参りする時に、チラッと…

そしたら、「お兄ちゃん!私と一緒!」って…
お婆さん達に、モテるかも…(爆笑)

香川に入り、実家に泊まった時に、そっとこの話「噂」を母に聞いてみた。
『「鶴亀」って知ってる?』って…
母は知らなかった…
実は、小豆島88箇所というミニ遍路があるらしく、
3泊4日の日程で、毎年バスツアー10回以上参加の母は、
高齢者の先達の誰かに推薦され、最近小豆島遍路のためのものかは不明だが、
あの「先達」の免状を持っていた…その事の方が、私には驚きだった…

「鶴亀」は、意外に「通」な情報かも知れない。
出発前、私が、事前に調べたインターネットでも、遍路関連の本でも、
見た記憶は無かったのだ。

私が!事前に知っていれば、間違いなく「鶴亀」はやっていただろう!(笑)

だからちょっと悔しい…

今日はこの辺で。

「第二部 108寺歩き遍路の総括(6)」

2007年07月21日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(6)」

■ 各寺間の実際の時間と道のりについて

『別3番から22番までの推定方法』

前回と同じく、へんろみち保存協会編(39p)の四国遍路道基本コース歩行
距離表の平均所要を参考にすると、以下のようになる。

別3番~20番 12K   不明
20番~21番 6.7K  3時間
21番~22番 10.9K 4時間

この日のテーマは、遍路転がし第2弾!3弾!の山があるのに…
「さして、今日は問題ないかな?」等と、それ程気にしてはいなかった
ような気がする。

「なんて!不遜な!」と思われるかも知れないが、
焼山寺を終え、山はある程度自信ができていた気がしていた。
事前の縦走ハイキング42キロなど、3回しか山登りは練習していないが、
それでも、インターネットや本などの調査によれば、焼山寺よりは
鶴林寺も太龍寺も楽なはずである。
また距離的にも、登りそして下りも、短い事は明白であったから、
「さして気にしていなかった…」

昨日は、さかもと(宿)に泊まり、慈眼寺は打っていたので、今日の距離は
合計で25キロ強だろう。たいした事はない…と。その先まで(平等寺の先)
検討したが、それには10キロ以上更に歩く必要があるので、
今日は「休息日」と決めた。

鶴林寺、太龍寺の2つを打って、平等寺まで10キロ以上歩いて、それで
「休息日」かぇ~!って、本当に怒られそうな気がするが、事実、私は
その程度にしか考えていなかった。

気が張っていたのだろう。まだ緊張の中、無我夢中だったのだと思う。
もう一度やれ!と言われれば、もうやりたくない!のだが。。。

結果は、以下のようになった。

===================================
困難度(【1~5】【5】が最難関)を個人的主観にて採点した
===================================
別3番~20番 12K 3時間5分(2日間の合計)
この道も3分割して説明する。(a)慈眼寺からさかもと(宿)、(b)さか
もと(宿)から鶴林寺への上り口まで、(c)上り口から鶴林寺までである。
(a)これは、3.3Kの下り遍路道で35分という感じだろうか。まあゆっ
くり下っても45分程度だろう。山道の下りもさほど厳しいところはない。途
中いくつか舗装道を挟むので、変化もあり整備状態も良いので心配ない。
(35分)
(b)さかもと(宿)から上り口まで約6Kという感じだろう。淡々とアスファ
ルト道を下り、民宿かえでから川沿いに上り口まで1K弱であろうか。全て
舗装道。特に問題のある道は無い。休憩ポイントは無し。(1時間20分程度)
(c)良く整備された山道である。最初の上り口から50m位が結構急である。
後は、淡々と登るだけである。約2キロを標高で500mまで登るのであるが、
道は整備されており楽しい登山(ハイキング)であるが、そうは言っても、
大汗2回!ペットボトル1本位だろう。(70分)
慈眼寺から一気に鶴林寺を打つ人もいない訳ではないだろうが、宿泊を挟むの
であれば、さかもと(宿)での休憩、その後は、鶴林寺への上り口に座れそう
なブロックがあるので(単なるアスファルト道の端…)、これ以外には休憩場
所らしきところは無い。一気に鶴林寺に向うとしても、さかもと(宿)から
荷物を背負い直すだけだろうから、6キロ歩き、山の登り手前で休憩すれば、
その後の鶴林寺の実質の登りも1時間程度なのでそれ程大変ではないだろう。
(a~cの合計で3時間5分程度)【3.5】

20番~21番 6.7K  2時間
鶴林寺から太龍寺までの距離は6.7Kである。標高500mの鶴林寺から、
2キロ程の道のりを標高50mまでの那賀川沿いまで下り、その後太龍寺まで
標高520mまで5キロ弱上るという「縦走」である。途中、舗装道も含むが、
厳しい遍路道、藪掻きの「古道」は無い。整備されており、比較的安心して
歩ける道である。鶴林寺から下ったところに小学校跡に遍路小屋があり、
ここで休憩するのが良い。太龍寺への登りも、最後の1キロ程度以外は
特にに急な山道は無いので、健脚なら2時間~2時間半か。【3】

21番~22番 10.9K 3時間35分
鶴林寺と太龍寺は、焼山寺に続く、遍路転がしのはずであるが、実は太龍寺か
らの下りの「アスファルト道の急な下り3キロ弱」が厳しい!また、舎心ヶ嶽
に向う道は、ほとんど踏まれていないらしく、私はチャレンジしなかったが、
太龍寺で同じ時間に一緒だった方がチャレンジしたが、已む無く戻ってきた程
であった。実際は分からないが、回避した方が無難であろうか。急な下りで、
ヘトヘトになった「足」には7K地点「阿瀬比」地区に遍路小屋あり。休んで
いたら、お茶を持って来て下さるその地区の方がいて、とてもあり難い遍路小
屋であった。その後、少しだけ山道に入るが、多少のアップダウンがあるもの
の、整備された古道・遍路道であり、歩くのには全く問題無い道である。距離
が長く、太龍寺から4キロ程下った所の2軒の宿に泊まるか、その後、22番
平等寺までは宿も無いので、平等寺隣の山茶花まで行くかの選択になろう。繰
り返すが、最初のアスファルト道の下りはかなり厳しいと思う。傾斜角度も厳
しいアスファルト道の下りである。靴紐を少しキツメに。その後は、距離が
少しだけ長いので、困難度まあぁ~【3】

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■6日目宿「ザヘンロ・サーベイ」
===================================
海山荘(鯖大師先)  T20 F20 D16 S19 C¥4,500
海部郡海陽町浅川字鯖瀬口24-11(鯖大師先)0884-73-1326
設備は古いし、携帯の電波がソフトバンクは圏外だったのが不満であるが、国
道沿いの入口が一見「居酒屋」のような提灯だらけ?!に唖然とするが、中は
結構広いし、おばさんも気さくである。怖そうな(笑)ご主人も実は心優しく!
食事も美味しい。何よりも値段が良心的で、この値段は1泊夕食のみの
値段であるが、朝食を付けても5,000円とは超良心的である。国道55号
線沿いなので出発にも便利。
===================================
全ては、私の個人的判断です。

総合(Total)は、「T」
料理(Food)は、「F」
内装(Decor)は、「D」
サービス(Service)は、「S」  
料金(Cost)は、平均的コストの「C」

評価は、
0~9 お粗末~可
10~15 可~良
16~19 良~優
20~25 優~秀
26~30 秀~完璧
===================================

今日はこの辺で。

「第二部 108寺歩き遍路の総括(5)」

2007年07月20日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(5)」

■ 各寺間の実際の時間と道のりについて

『18番から21番までの推定方法』

前回と同じく、へんろみち保存協会編(39p)の四国遍路道基本コース歩行
距離表の平均所要を参考にすると、以下のようになる。

17番~18番 16.8K 5時間
18番~19番 4.0K  1時間10分 
19番~別3番 20.0K 不明
別3番~20番 12K   不明
20番~21番 6.7K  3時間

毎晩、疲れた体でブログを書き、翌日の計画を、遍路地図と、予め出発前に、
自分で作成しプリントアウトして持参した「excel資料」を見ながら検討する
のだが、最初の頃は、読者からのコメントも無く、もう止めようかと何度も
思ったのも事実である。しかし、結局、昨日のブログに書いたように、直ぐに
「忘却の彼方」にせっかく辛い思いをして歩いたのに(ある程度でも)正確に
これから歩き遍路を!と思っている方々に、これらの情報が伝わらない事、
自分自身の記憶が消えていくのが嫌だった。

ただでさえ中年の域を超えそうになり…忘れっぽくなってきているのに、
歩き終わって、自宅に戻り、その後、40日以上経ってまとめるなんて、
私には不可能に思えた。今も、当時の(1ヶ月程度しか経っていないのに)
ブログを見ると…
「これも、あれも、書いてないな~酔って、疲れていたかなぁ~」
と思う反面。
「こんな風に感じてたんだ~」
「書いておいて良かった。すっかり忘れてた~」
とか、思う事が多い。

しかし、多くの読者がおり、そしてあり難いコメントが増えてくると、
疲れていようが、酔っ払っていようが、「くそぉ~っ!面倒だなぁ~」とも
思いながらも、結構励みになったのも事実である。

「もう止めたい。一度、帰ろうかな~」とか、何度も心の中では思ったが、
「読者にもシメシがつかない!」と、最後まで歩こう!と思ったりして…
まあ、重たいパソコンを担いできたのだ!最後まで書き続けるぞぉ!って。

さて、この日のテーマは、今日中に「別3慈眼寺」を打てるか、それとも、
慈眼寺は翌朝一番になるかの1点であった。

スーパー健脚とか、また健脚とか並足とか言うが、実は実際はそれ程の差は
無いように思える。最後は時間との戦いなのだと思う。早出して時間的に
余裕があることは一番である。足も万全で、まだその日に打ちたい寺が
あっても、打てるのは「夕方5時」までなのである。

慈眼寺に5時半に着いても打てないのだ。朝から10キロ歩いて18番を打ち、
その後1時間で19番、その後20キロもあるのかぁ~慈眼寺までは…
と考えても仕方が無い。5時過ぎに出れば打てるのだ。ゆっくり起きて、
7時に出発したならば、ちょっとしたアクシデント1発で、それは時間切れに
なる可能性が高いのだ。それだけである。

忙しない(せわしない)…そんなに急いでどうするの?と人は言うかも
知れない。しかし、1日に与えられた時間は24時間、皆同じである。

日中、心のゆとりを持ち、町の風景を楽しみ、ふれ合いを求めて歩いている
のは同じだと思う。そのために、この歩き遍路に出てきたのだ。

今日中に、慈眼寺は打とう!さかもとに3時までには入り、荷物を置いて
空身で慈眼寺の山に登ろう!と、そう思い、出発した。

結果は、以下のようになった。

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困難度(【1~5】【5】が最難関)を個人的主観にて採点した
===================================
17番~18番 16.8K 3時間50分(2日間の合計)
原則、アスファルト道のみ。国道と市街地抜けの道だが、道を間違えないよう
に歩く事。距離が長いので、宿泊を挟むのであれば、宿次第で疲れ度合い変わ
るであろう。この寺間の道も選択肢は幾つかある。
(1)徳島市街地を抜けて小松島市内を経由して18番恩山寺に向う道。
(2)眉山(びざん)の西側を抜けて地蔵院経由で、徳島市街地を抜けず小松
島を目指す道。しかし、一般的には(1)だろう。
もし、(2)を選択するならば、別2童学寺を打った後、迷わず、国道193
号線方向に出て、17番井戸寺→16番→15番→14番→13番と逆打ちを
して、13番大日寺から鮎喰川の南岸を県道21号線を東に進み地蔵院経由か、
それとも、大日寺から県道208号線を進み、八万地区を抜け小松島方面に抜
けるのがベストであろう。この方法も別2童学寺の住職から聞いて検討したが、
通常ルートでは無いと判断して通らなかったが、別格打ちは、このルートで抜
けるのも一考であると思う。結局ポイントは、その日どこに宿をとるかである。
(1)を選択した私は、まず17番井戸寺を17時に出発した私は、その日の
宿泊地を徳島市街地の遍路道沿いから大きく離れないビジネスホテルを念頭に、
井戸寺の境内から電話して確保した。
(a)井戸寺からアバンティBH(6.8K地点)まで(1時間20分)。
佐古駅等地図を良く見て歩かないと、うっかりすると迷ってしまう可能性もあ
るが、大きく迷う事は無い道である。
(b)翌日ホテルから18番恩山寺まで約10キロ(2時間30分)
(a)+(b)合計(3時間50分)
16.8K並足5時間の距離であるが、休憩(ホテル、その後2回)を含みの
実績値である。休憩ポイントは、私の泊まった眉山近くに1箇所だけ遍路小屋
がある。町の真ん中だが、十分休憩は可能。道の選択にもよるが、国道192
号から国道55号に進めばコンビニなどは多数あるので、距離は長いがトイレ
等も問題ないだろう。国道55号に入り小松島方面への道は、平坦で、そして
単調で、コンビニも減ってくる。恩山寺は最後「ほんの少し」だけ登らされる。
ただ、この小松島までの道のりは結構長い10キロだと思う。【2.5】

18番~19番 4.0K 45分
恩山寺から最初だけ遍路道(古道)を1キロ程進む。この遍路道は良い道で、
特に藪掻きの心配は無い。雨の後など滑らないように注意する程度であろうか。
その後は県道136号の割りに狭い県道(アスファルト道)歩きである。距離
も適度な4キロ程で、休憩も特に必要無いだろう。【1.5】

19番~別3番 20.0K 4時間50分
19番立江寺を出て「赤い橋」までの、ほんの少しだけ打戻りになるが、ここ
から県道28号線を進み、県道22号線に入り沼江大師を超え、ローソンを左
手に見て左折し県道16号に入り、鶴林寺の上り口の有名な遍路宿「金子や」
を通り過ぎ、坂本町方面に抜ける長い20キロの道のりである。分割して説明
する。(a)立江寺~金子や、(b)金子や~さかもと(宿)、(c)さかも
と(宿)~慈眼寺の3分割とする。
(a)立江寺~金子やまでは、10.2キロである。私はここまで2時間35
分で到達した。途中1度だけ、ローソンの駐車場で座り込んでアイスを買い、
15分程休憩した。沼江大師のそばに有名な山村さんの運営する善根宿がある
が、ここを遠目(少し県道から入るが、看板は出ている)に眺めて通過し、ま
た単調な県道歩きとなる。後半に、多少アップダウンがある道になる。山が
近づいている証拠である。以外に休憩ポイントが少ない。少し苦しいかも
知れない。(2時間35分)
(b)金子や~さかもと(宿)は約7.2Kと推定される。途中、勝浦高校の
前のバス停で30分近く雨宿りしたので、おおよそ実績は1時間半程度だろう。
さかもと(宿)は(標高150m)程あるので、最後の2キロ程度をダラダラ
と舗装道を登らされる。これが結構辛い!民宿かえでの先から、県道16号の
旧道に入るが、出会う人に、何度も、道を確認しながら歩くのが一番だろう。
坂本川の北側を歩いていれば大きな間違いはないだろう。(1時間30分)
(c)さかもと(宿)~慈眼寺 この道は、古道(山道)と一部だけ舗装道で
ある。距離は3K強。上り(行き)(45分)、下り(帰り)(35分)と
いう感じだろう。さかもと(宿)から慈眼寺まで詳細な地図を頂けるので、
さかもと(宿)に泊まらない方も、歩きならここに立ち寄るのが一番である。
(a~c 合計4時間50分)
休憩ポイントは、(a)は県道のローソン位か?(b)は勝浦高校前のバス停
がよろしい!屋根付きベンチあり!(c)は休憩場所なし。山道だが、さかも
と地区の住民の方の整備により、別格の寺としては良く整備されていると思う。
しかし、途中に蛇程度はいる…(笑)が、たいした事は無いが、一汗かく!
まとめ:単調な県道歩きがほとんどだが、多少アップダウンがあり、山が近い
事を認識すべし。勝負は、前半の(a)10キロであり、ここの休憩ポイント
はローソン1箇所だと思うが、当日、徳島市内から歩いてきていると、結構
辛いかも知れない。最後(c)に山道あり。結構距離が長く辛い。【3.5】

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■5日目宿「ザヘンロ・サーベイ」
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山茶花(平等寺隣)  T19 F20 D17 S19 C¥6,300
阿南市新野町秋山188-1(平等寺隣) 0884-36-3701
22番平等寺から(歩いて8歩、距離8m)と書いてある程近い。まさに隣で
ある。平等寺近くの宿はこの1軒しかないが、繁忙期(遍路シーズン)に予約
が取れない可能性もあるのだろうか。その場合は、相部屋なのか?食堂の経営
が主なのか、食事は気さくなお母さんが用意してくれ、1階の食堂の周りに部
屋が幾つかあるという作りである。設備は少し古いと感じるが、まずまず清潔
であり、何より食事が美味しくボリューム満点である。料金も平等寺を「独占」
(笑)している割には「良心的」な値段である!
===================================
全ては、私の個人的判断です。

総合(Total)は、「T」
料理(Food)は、「F」
内装(Decor)は、「D」
サービス(Service)は、「S」  
料金(Cost)は、平均的コストの「C」

評価は、
0~9 お粗末~可
10~15 可~良
16~19 良~優
20~25 優~秀
26~30 秀~完璧
===================================

今日はこの辺で。

酔い(良い)まかせに!

2007年07月20日 | Weblog
本日、夕刻、
久しぶりに都内に出て、友人と会いました。
遍路の事は話もせず、とても、楽しい酒席でした。

戻って見ると、会った事の無い「友人」がコメントを
沢山残して頂いておりました。

何故か、胸が熱くなり、そして
明日も歩く必要も無いのに、
シューズに、
ザックに
語りかけていた
酔っ払いの
元健脚がおりました。

まだまだ整理すべき事はある。
次に続く人のために。
私の遍路は終わっていないのだと。

都会の雑踏も遍路のようでした…

横浜天恢さん!匂い!なるほど!明日にでデパートか石井スポーツで
貴殿の言う機能的なザックを見て見ます。購入はしませんが…
(当面、予定が無いので…)


「第二部 108寺歩き遍路の総括(4)」

2007年07月19日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(4)」

KOYAMA氏や、らいた氏のコメントのように、明確にデータ化して理解
し易い形にまとめようとしているのでは無いのだが…自分の欲しい情報にま
とめたいと思っているだけである。ただ、後に続く方が、私と同じような情
報(もの)を欲している方もいるのでは?と思うだけです。

確かに「歩き遍路」が増え、少しでも生まれ故郷である四国が、活性化して
くれれば良いと思うだけである。

元来、私は、手が先(考えると直ぐに行動していまう~)に動く。私の行動
自身を、自ら説明し、定量化・定型化・表現していくのは、私は向いていな
い。他の方の方が上手いようである。

それにしても、Koyama氏も、らいた氏も、素晴らしい「合いの手」
「相方」(漫才の)である。(字は合ってるかな?)

さて、昔読んだ英語のテキストだっただろうか?「記憶と忘却のシステム」
のような前書きがあり、結構なるほど!と思った事がある。

『人は、覚えたことをその日のうちに約半分忘れ、次の日にその半分、
1週間後にその半分、1ヵ月後にさらにその半分を忘れる』と言う。

そして、覚えたことを定着させるためには、少なくとも4~5回の反復練習
が必要だと。つまり、これを実践するとなると…

仮に覚えたことを1ヵ月後に復習していたのでは、
当初の10%程度しか記憶に残っていないことになり、
初めて学習するのとほぼ同じ時間が必要となる。

であるから、復習はこまめに行う必要があるそうだ。

効果的な方法は、学習した翌日に1回目の復習、
その1週間後に2回目の復習、
その2週間後に3回目の復習、
その1ヶ月後に4回目の復習行うのが良い
などと書いてあったかな?と…
(爆笑!どうでも良いかぁ!)

確かに、歩き遍路の事も、ついこの間の事なのだが、
既に!もう忘れかけている事も多い。
出来るだけ正確を記して、まとめておきたい。

そう言う意味では、毎晩、歩き疲れた体に鞭(ムチ)打ち、
かなり!酔っ払いながらも書き綴った
「拙い(つたない)ブログ」が、
誤字脱字も大変多いが(時々T&Tさんに指摘された~!(笑))、
これが一番事実に近いのだろうなぁ~と。

てな訳で…いつものように~

独り言:14日のコメント「横浜天恢」さんのコメントにあったお酒を控え
ると言うコメント。謹んで、謙虚に受け止めました。直ぐになんとかなるも
のでもありませんが、真摯に受け止め、はやり、長い人生、体が資本であり
ますので気をつけようと思っております。今後、少しずつ控えたいと…
しかしながら、この原稿は、毎日飲みながら書いております…(笑)

■ 各寺間の実際の時間と道のりについて

『12番から17番までの推定方法』

前回と同じく、へんろみち保存協会編(39p)の四国遍路道基本コース歩行
距離表の平均所要を参考にすると、以下のようになる。

12番~別2番 19.1K 不明 
別2番~13番 6.2K  不明
13番~14番 2.3K 40分
14番~15番 0.8K 10分
15番~16番 1.8K 31分
16番~17番 2.8K 48分

前日、焼山寺を17時に出発し、途中「なべいわ荘」への予約をし忘れ、焼山
寺の境内の公衆電話(携帯は圏外)で電話するも満室だと断られ、植村旅館に
泊まる事にして10キロ以上の道のりを夜の8時まで歩くのか!?と思ったら、
宿の方が「玉ヶ峠まで迎えに行ってあげるし、どうしても歩きたいなら、翌朝
峠まで送ってくれる」と言うことになり、私は、夕方5時に焼山寺を出発して、
(18:30)玉ヶ峠まで必死に歩き、そしてピックアップしてもらった。

翌朝の記録によると、その「玉ヶ峠」から植村旅館まで1時間足らずであるが、
薄暗くなった寂しい道を一人歩くより、翌朝歩く選択が懸命だったと思う。

翌日の宿泊先は、別2童学寺、そして13番~17番を打ち、徳島市内に泊ま
る予定で、この日も、事前の予約はしなかった。何かアクシデントでもあれば、
最悪は16番~17番近くに2軒の宿があるので特に心配もせず、当面の敵!
「別2童学寺」を打つ事だけを念頭においた。

昨日、Koyama氏の指摘する、徳島駅に何割(何%)の歩き遍路が、焼山
寺やその他、まだ数日だが歩き遍路の過酷さ(練習不足と、日頃の運動不足!)
にくじけて、消えていくという話も、歩いているうちに、私も何度も聞いた…

しかし、その時の私は、そんな事は露も考えもせず…
当面の敵(童学寺)を打つことだけを考えていた!

童学寺からは、大日寺への打戻りを予定していたが、新童学寺トンネルを抜け
て歩いている時に、その当時…「トンネル歩き初心者」の私は
(1)ダンプ等大型トラックの爆音が横をすり抜ける恐怖と
(2)トンネル手前の上り坂の辛さに、
恐らく気が張ってここまで頑張ってきたが、精神的にも相当に疲れていたの
だろう。とても、このトンネルを打ち戻る気がしなくなった。

後に何度も訪れる「狭いトンネル歩き」を思えば、新童学寺トンネルなどは
新しく、歩道もあり、全然大した事はないのだが…その時の私は、
「どうしても戻れなかった」のが、この道の選択の「本意」「理由」である。
距離が長くなっても、トンネルを避け、そして平坦な国道193号経由の道を
選んでしまったのだろう。

結果は、以下のようになった。

===================================
困難度(【1~5】【5】が最難関)を個人的主観にて採点した
===================================
12番~別2番 19.1K 4時間40分(2日に渡って歩いた結果)
(1)まず、焼山寺から県道(アスファルト道)歩き(下り)を挟み、3キロ
強遍路道を(標高250m程まで)一気に下る。なべいわ荘に泊まるなら、後
り一踏ん張りだが、植村旅館方向に進むなら「玉ヶ峠」(標高455m)まで
遍路道を(大汗1回!)登る必要がある。最後の「峠」の入口が意外に分かり
難い(私は迷って300m程真っ直ぐ進んでしまった。そこは行き止まり)。
右に登る入口を見落とさずに!峠の頂上まで5.5K(焼山寺から1時間半)。
(2)峠から、植村旅館まで5キロ弱のアスファルト道のダラダラ下りとなる。
一気に峠から下る場合、かなりの足の負担になるか!?(峠から植村旅館まで
空身で55分。疲れた足だと1時間半近く掛かるかも知れない…)
(3)植村旅館から別2童学寺までは、植村旅館を出て直ぐ遍路道を1キロ弱
進む遍路道があるが、ここを通らず県道20号のアスファルト道を進む(その
ように旅館で言われた。その方が早いと!)と、約10キロの道のりとなる。
鮎喰川沿いの道なので高低差はさほど無いが、単調で疲れる道だろうか。新童
学寺トンネル手前から上り坂になり、このトンネル(約700m)を抜けると
左折して童学寺となる。トンネルは早朝から交通量も多く、歩道はあるが「初
めてのトンネル歩き」で結構疲れる。植村旅館から別2童学寺まで約10キロ
(2時間15分)。(合計4時間40分)
どこに宿泊するかであるが、選択肢は3つだろう。(a)健脚が、藤井寺近く
に宿を取り、未明から焼山寺を打ち、一気に玉ヶ峠を越えて童学寺を打つ場合。
(b)なべいわ荘に泊まり、玉ヶ峠越えで童学寺を打つ場合。(c)植村旅館
から童学寺を打つ場合の3つだろう。玉ヶ峠は結構大汗をかかされるが、その
後はダラダラ下るアスファルト道となり、この組み合わせはかなり足に堪える。
休憩ポイントはほとんど無く、安全そうな場所を選んでガードレールなどに腰
掛け休憩する以外に方法は無いだろう。玉ヶ峠から植村旅館を過ぎるまで、自
動販売機も無いので、玉ヶ峠に向う焼山寺から下った左右内集落(なべいわ荘
近く)で、水分の補給(最低ペットボトル500ml1本)の補給が必須。そ
の後は、県道沿いに自動販売機など時々ある程度。宿泊を挟む(2か3)が無
難であろう。通常は、焼山寺を未明の朝一番から打つ確率が高いと見て、一気
にここまでくるか、朝一番で「玉ヶ峠」で大汗をかかされ、その後、童学寺を
打つの何れかだろう。植村旅館に泊まっていればさほどでも無いのだが…それ
等を考慮して…【3.5】

別2~13番 6.2K 75分(国道192号経由約10Kで105分)
全て舗装道。歩き難いアップダウンはさほど無い。この道の選択肢は2つある。
(1)新童学寺トンネルを戻り鮎喰川の北岸沿いを進み染田橋を渡り、13番
大日寺に向うルートだろう。6.2キロのアスファルト道歩きなので、新童学
寺トンネルの多少の上りがあるが、まあ75分程度の道のりだろうか。並足で
も90分程度だと判断する。【2】
(2)しかし、私はこの道を通らず、平坦な道を選択した。16番と17番の
間の国道192号沿いに抜け、16番観音寺近くの散髪屋さんで「丸坊主」に
して、この散髪屋さんに荷物を預けて「空身」で13番大日寺まで一気に戻り、
13番~16番を打ち、荷物をピックアップして17番を打ち、徳島市内方向
に歩いた。一つの選択肢であろうが、私の歩き遍路の中で、あまり大きなミス
とは思わないが「?(はてな)マーク」の選択であったと思う。また、個人の
判断だが、有名な善根宿(栄タクシー)に荷物を預けるのは危険と判断した。
自己責任が重要である。この道は、途中国道沿いに、マクドナルドがありここ
で休憩食事としたり、ファミレスもある。散髪屋さんで、十分な休息&息抜き
となったが、時間と往復の道の無駄があったのは事実か。16番近くの散髪屋
さんから、13番大日寺までの「空身での戻り」は、距離にして5キロ強とな
る。そこを「空身の楽さ」で(55分)でスキップしながら!?(笑)戻って
いるが、13番~17番は、各寺間とも、1~3キロ弱の間隔で寺が続くので、
休憩は寺(のベンチ)で取れるので、足が苦しい時でも、別2童学寺から13
番大日寺に戻るのが妥当だろうか。但し、観音寺近くの宿(1軒あり)井戸寺
近くの宿(1軒門前にあり)等に宿泊予定であれば、先に、別2童学寺を打ち、
国道192号に出て、先に宿に荷物を預け、空身で13番~17番を打つのも
楽しいだろう。少し距離が長いが休憩可能なポイントが多いので…【2】

13番~14番 2.3K 55分
一部遍路道の指示が地図にはあるが、全て舗装道。2.3Kと距離が無い割に
は、私は何故か55分近く掛かった。疲れたいたからだろうか?標準所要時間
は40分である。特に厳しい道ではないが実測は3キロ程あるのだろうか?
【1】

14番~15番 0.8K 10分
バスツアーのお婆さん達も、この道だけは「歩く」のだ。あっと言う間に着く
が、バスツアーのお婆さん達は、「足が痛い」「歩くのは大変じゃのぉ~」等
話しながら、近くの国道沿いに停めた大型バスを恨めしそうに眺めながら必死
で歩いている光景に出会うかも?!私も実際に出会った!住宅街を抜けて歩く
単なる舗装道である。間違いなく10分程度で着く!【0.5】

15番~16番 1.8K 25分
国道192号(新しいバイパスのようだ)を進もうが、旧道(歩き遍路道の指
示が地図にある「点線」)を進もうが、全て舗装道で平坦な道。特に注意すべ
き点は無い道である。歩き地図は「下方向が北」になっているので、方向に注
意すべし!お寺は、ゴチャゴチャとした住宅街にある。【1】

16番~17番 2.8K 35分
住宅街を抜けながら、国道192号を横切り進む道である。全て舗装道。国道
沿いにお店もあるので、コンビニなどで食料の補給などしながら、しばし気楽
に歩くのも良いだろう?!【1】

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■4日目宿「ザヘンロ・サーベイ」
===================================
ふれあいの里さかもと T22 F18 D24 S22 C¥6,300
勝浦郡勝浦町坂本字宮平1-5(慈眼寺5K) 08854-4-2110
廃校になった小学校を「ふれあいの里」(体験合宿用)施設とした宿である。
中は完全にリニューアルされ、お風呂は4~5人入れる大きなジャグジータイ
プで部屋も清潔、且つ広い。校長室(すだちの間)、職員室(忘れた!)など
趣も楽しい。町の人が(第三セクター運営でない)運営しており、皆、気持ち
も優しいし、何故これが88箇所巡りの途中に無いか、とても残念な程である。
次に控える「遍路転がし」の鶴林寺&太龍寺には、著名な宿「金子や」あるい
は「かえで」しかないが、88箇所巡りの人が、さかもとまで泊まりにくるの
は、どんなに精神的・肉体的に余裕があっても無理であろう…しかし、穴禅定
で有名な慈眼寺を訪問するなら、是非利用されたし。泊まらなくても、慈眼寺
までの「詳細な歩き地図」を頂けるし、荷物も預かってくれる親切な宿である。
鶴林寺への登り道も2つあるが、この方向からの上り道(遍路・山道)はとて
も整備されておりGOODである。
===================================
全ては、私の個人的判断です。

総合(Total)は、「T」
料理(Food)は、「F」
内装(Decor)は、「D」
サービス(Service)は、「S」  
料金(Cost)は、平均的コストの「C」

評価は、
0~9 お粗末~可
10~15 可~良
16~19 良~優
20~25 優~秀
26~30 秀~完璧
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今日はこの辺で。

第二部(番外編・匂いについて)

2007年07月18日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(番外・匂いについて…)」

■ 匂いについて

情けない事に、遍路を終える頃になってようやく気づいたのだが、歩き遍路
は毎日毎日「相当な量の汗」をかくのだ。遍路40日目、電車に乗り興田寺
に参った時に、まだ全然汗もかいていないのにも拘らず「自分が異常に汗臭
い」事に気が付いた。朝の通勤通学の列車の中である。

おかしい…まだ汗などかいていない…のにである。

それは自分の「ザック」の発する匂いであった。

野宿もせず、そして通夜堂・善根宿にも決して泊まらず、毎日洗濯し清潔に
していた贅沢遍路であるが、毎日大汗をかきながら歩き続けるために、背中
を通じてピッタリと一体化した「ザック」の背中と、ザックの腰のベルトと
胸のベルトに、「大汗」が染み込んでいるのである。

特に、アルミか何かの骨組みが入った周りを「スポンジ?」など吸収材質が
組み込まれたザックには、その「吸収材質」に匂いが染み込んでいるようだ。

確かに匂いを嗅ぐと…臭い…

野宿派の若者と同行した時、本人は意外と気付いていないと「君ぃ~ちょっと
臭くないかぁ~?!」と笑って彼らをからかったものだが、我々宿付き遍路
も十分匂っていたのであった。

自宅に戻り、40日間もの間、トレーニング期間も含めれば、2ヶ月近く、
我が身と一体となっていた「40リットルの大型ザック」は、我が家の洗濯
機では洗えない事が判明し、タオルケット等の洗濯用大型ネットに入れコイ
ンランドリーに持ち込み、400円を投じて洗濯してみた。

乾燥機にも掛け「サッパリ」として、ほとんど「汗」の匂いのしなくなった
「大型ザック」は、我が家で「もう一度近いうちに荷物を詰めて、何処かの
山か、また或いは遍路にでも行かないのか~?」と、持ち主に訴えかけてい
るようである…

「当分~お出掛けの計画はありません!」と、ザックに、遍路以外には不要
と考えられるものを詰め込み、数日中に「物置行き」となる運命である。

ザックに合掌礼拝…

第二部(総括 7番~12番の道のり)と「ザヘンロサーベイ」

2007年07月18日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(3)」

■ 各寺間の実際の時間と道のりについて

『7番から17番までの推定方法』

前回と同じく、へんろみち保存協会編(39p)の四国遍路道基本コース歩行
距離表の平均所要を参考にすると、初日以降、2日後程度までの道のりは
以下のようになっていた。

7番~8番   4.2K 1時間10分
8番~9番   2.4K 38分
9番~10番  3.8K 1時間10分
10番~11番 9.3K 2時間40分
11番~12番 12.9K 6時間
12番~別2番 19.1K 不明 
別2番~13番 6.2K 不明
13番~14番 2.3K 40分
14番~15番 0.8K 10分
15番~16番 1.8K 31分
16番~17番 2.8K 48分

初日に越久田屋に宿泊した私は、お風呂と夕食の後、宿のご主人と話しなが
ら、明日以降の計画を立てることにした。出発前の唯一確定していた初日の
別格1番大山寺を含む7番までの道のりは、正直、かなり足には堪えたが、
事前のトレーニングや準備が功を奏してか、足にマメもできずに、明日も
頑張れそうな感じだった。

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ここで、重要なことがある。私は、事前のトレーニングで、アスファルト道
の40キロ歩き程度を数日経験していたので、最後の5キロで、足の裏が
「パンパン」になって「座り込みたい!」「もう駄目かも?」と思った事は
何度か経験していた。しかし、翌日になると(ぐっすり休めば)何とか回復
する事も経験していた。初日の歩きであったが、また「明日は歩ける!」と
思っていたのも事実である。練習は裏切らない!と、思っていた。ただ、数
日程度はこの自信も通用するが、連日10キロ以上の荷物を背負って歩いた
事は無いので、3週間程して、足に異変は起こるが…それでも事前の練習は
重要であろう。
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明日の計画において、1番大きなポイントは、明日、12番焼山寺を打つか
どうかである。

当初の計画では、明日は11番藤井寺で終え、翌日3日目の早朝夜明けと共
に5時頃に藤井寺境内横の山道を登り始める計画であった。

その際の宿は、地図で確認し、また先人の方のHP等でも把握し、明日は、
藤井寺周辺に2つの宿があり、ここに宿泊しようと思っていた。

そこで、11番までの距離を整理すると、まず7番は終わっているので、宿
から8番までは「約2キロ強」である。これは30分で着くだろう。

宿を6時半に出発しても7時15分には納経を終える事ができる。次に8番
から9番は、標準で38分。健脚の自信を深めた私は、30分で着くと見て、
余裕を見ても8時には9番法輪寺に到着可能。参拝・納経を終え、8時半に
は出発可能と判断。(8&9番終了)

10番へは3.8Kなのだが1時間10分となっている。これは山道なのだ
ろうか?とご主人に聞くと、標高では150m程だが、長い階段(333段)
を登って、県道まで打ち戻る道順で、この切幡寺へは参道周辺の遍路用品専
門店で荷物を預かってもらって、空身で長い階段を登って打ち戻る(打戻り
の合計距離は1.5K程になる)のが効率的だろうと教えてもらう。それ以
外は、10番への道のりは県道歩きであるので特に問題は無いだろう。
(10番終了)

まあ1時間あれば着くだろうと判断し、9時半に10番到着し10時に出発
すると、そこから11番藤井寺への吉野川超えの9.6Kがどの程度の時間
が掛かるかが問題となる。

保守的に2時間半とすると12時半到着である。参拝・納経を終え藤井寺を
1時に出発すると、納経の17時までは4時間しかないので、これは、初め
ての「遍路転がし」を、有名な「並足6時間、健脚5時間、遅足8時間」と
いう焼山寺へのチャレンジとしては、少々無謀であろう。

吉野川超えの道のりは、平坦な道のりの県道歩きであり、さほど問題は無い
はずであり、アスファルト道のトレーニングは、さんざん!経験してきたの
で多少自信もあったので「10キロ弱」なら2時間程度で可能なはずである。

よって、アクシデント無く、効率的な休憩を取れば、12時までに藤井寺を
終えることができるだろう。そうすれば、残り5時間弱の時間があれば一気
に焼山寺にチャレンジするのは可能かも知れないと考えていた。

また、宿のご主人によると「かなりの健脚なら4時間で登れる」との情報を
得た。最も早い人で3時間半の人もいるとの事。私が前日に、別格1番大山
寺まで1時間半足らずで上り、40キロ以上歩いて夕方5時過ぎには宿に到
着している事などを考慮して、「あなたなら!4時間半では登れるだろう」
と「持ち上げ」そして「オダテて」下さる・・・

「何とかも、おだてりゃ木に登る!」では無いが、
「初めての遍路もオダテられると午後から焼山寺に登ってしまう」
のだ…!!!

こんな宿のご主人との他愛も無い会話と、結構良い加減な判断で、3日目の
早朝を計画していた焼山寺への挑戦は、まだ、初めての歩き遍路の緊張感も
取れない、翌日2日目の午後に挑戦する事になってしまった。

宿は、昼頃までには、焼山寺の3.4キロ先下ったところの有名な檜風呂の
「なべいわ荘」が良いだろうとご主人も言う。もし余裕があれば、翌日の、
別格2番童学寺への距離が近い「植村旅館」がベストだが…ここまで行った
人は、一人しかいないと…宿のご主人が言っていた。

私の胸に…胸騒ぎがあった!(笑)

さて、冷静に計画の2日目の距離を合計すると・・・

2.2+2.4+3.8+9.3+12.9+3.4=34Kである。
さして問題は無いように感じるが、要するに「焼山寺への登り」の時間のみ
が問題である。

さて実際の時間…結果は以下のようになった。

ただ計算外(うっかりしていた)だったのは、途中で焼山寺のことで頭が一杯
で、宿泊の予約(当日)をするのを忘れていた!

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困難度(【1~5】【5】が最難関)を個人的主観にて採点した
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7番~8番 4.2K 50分(2日に渡って歩いた結果である)
県道歩き。越久田屋経由なので、多少、遍路地図より北側(高速道路の北側)
を歩行した。この北側の道の方がアップダウンが大きいかも知れないので、
実際は、南側の平坦な道を歩けば45分から50分で着くだろう。特に問題の
ある道ではない。最後だけちょっと登る!(標高120m)【1】

8番~9番 2.4K 30分
最初下り、後は平坦な、アスファルト道。距離も短く、少しだけ地図に注意し
て、迷わぬように歩く事のみ。【1】

9番~10番 3.8K 45分
県道歩きから右折し、参道に入り、最後は333段の階段を上がる。最後の階
段がきついので、参道入口近くの遍路用品店に荷物をお願いして、空身で上る
のが「通」かと…馬鹿にせず、是非!何か遍路用品店で小さなものでも買って
気持ち良く預かってもらった方が良い!難易度は【1.5】

10番~11番 9.3K 2時間5分
アスファルト道を行く、有名な2つの「潜水橋」を渡る道である。ここが意外
に長い。決して馬鹿にしてはいけない。アスファルト道を「重たい荷物」を背
負って歩いた経験の少ない「初めての遍路」はここで意外に音を上げるだろう。
休憩ポイントは、2つの潜水橋を渡った右に「遍路小屋」あり。ここで5分で
も10分でも休憩を取り、残りの市街地の4Kを歩くのが無難。最初の潜水橋
から2つめの潜水橋までの距離が意外に長い。その間は休憩ポイントも日除け
場所すらない!【2.5】

11番~12番 12.9K 4時間15分
藤井寺(標高40m)の境内から、いきなり!山道に入る。そこに、有名な立
て看板あり!「並足6時間、健脚5時間、遅足8時間」自分の脚力が試される
最初の試練である。全て山道(遍路道)である。但し、歩行者が最も多い遍路
道(山道)なので「藪掻き」の心配は全く無し。「並足500mlペットボト
ル3本、遅足ペットボトル4本、健脚2本」という感じだろうか。途中、自然
の飲める水が湧き出ているが、水分の用意は必須。最低ペットボトルは2本は
用意すべし!少しずつ口に含ませ、一気に飲まずに上るべし。最初の休憩ポイ
ントは長戸庵(3.2K)で健脚で約1時間強か(標高440m)。藤井寺か
ら20分程で、最初に休憩可能なベンチがあるので、並足・遅足は、ここで休
むのも手か?その後、柳水庵(6.6K地点、標高440m)まで更に健脚で
1時間強。ここでも10分程度の休憩を取り、浄蓮庵(一本杉庵)(8.8K
地点、標高745m)までが最初の難関である。大きなお大師様の銅像があり、
ここのベンチ(最後の休憩ポイント)で休憩すべし!ここから、1キロ強で一
気に左右内(そうち)集落まで下り(標高450m程度)、最後に1キロ強を
登るのがクライマックスとなる。焼山寺は標高700mで、実は手前の浄蓮庵
(一本杉庵)の方が標高は高い。つまり、縦走と似ているのだが、浄蓮庵から
の下りが足にキツいので、慎重に!最後を登りきり、開けた場所に出たら後は
境内まで500m弱なので頑張るべし!遅足だと8時間程度かかるのも事実ら
しい。同じ日50才の男性が朝7時から登って午後3時半に着いたとの事。彼
は、精根尽き果て!?焼山寺のベンチで1時間程座っていたので、ある程度の
覚悟は必要か。彼も毎日5キロ程度の散歩練習はしていたとの事である!
【やや健脚:長戸庵(75分)→柳水庵(75分)→浄蓮庵(50分)→焼山
寺(80分)=合計4時間40分】という感じだろうか(休憩含む)。焦らず
に、登りは少し「ガニ股」気味にして登り、ザックを腰に乗せ、歩幅を縮めて
登るべし。【4.5】
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■3日目宿「ザヘンロ・サーベイ」
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アバンティBH  T14 FNA D14 S15 C¥4,500
徳島市東大工町1丁目20(新町温泉近く) 088-654-5550
井戸寺を抜けて、徳島市内に泊まるなら選択肢は山のようにある。当然素泊り
のBHであるが、設備は古い。但し特に問題はない。歩き遍路には500円の
割引でこの料金。新町温泉(330円)から歩いて30秒なので、ホテルのタ
オルを持参して、隣のコインランドリーで洗濯をしながら温泉と言うより銭湯
でゆっくり疲れを癒す事可能。但し、コンビニが近くに無いので、事前に夕食
は買って入るべし!目の前に大手チェーンの立派なBHあるので、ちょっと後
悔する事か~(笑)但し、歩き遍路の今後の旅には、市内のBHでの気楽さも
楽しい。翌朝、早朝出発するなら、便利な遍路道沿いのこのBHも悪くない。
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全ては、私の個人的判断です。

総合(Total)は、「T」
料理(Food)は、「F」
内装(Decor)は、「D」
サービス(Service)は、「S」
料金(Cost)は、平均的コストの「C」

評価は、
0~9 お粗末~可
10~15 可~良
16~19 良~優
20~25 優~秀
26~30 秀~完璧
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今日はこの辺で。

108寺歩き遍路の総括(2) 「ザヘンロサーベイ」

2007年07月17日 | Weblog
「第二部 108寺歩き遍路の総括(2)」

■ 各寺間の実際の時間と道のりについて

『推定方法』

前にも書いたが、「下調べ、事前調査」は私にとって、一番重要であった。

ひとえに、私の「心配性」な性格によるものだが、初めてのゴルフ場に出掛け
る時、事前に明日のコースは「アップダウンのきついコースか、距離の長いコ
ースか」等ある程度、最低限のレベルでも事前にコースの下調べをする人は多
いと思う。

また、最近ではコースの評価等をインターネットで調べたりする人も多いだろ
うし。「敵を知り己を知ればまた百戦危うからず」という諺もあるように、あ
る程度事前の調査は必要であろうと思う。

企業に訪問し、相手に何かをセールスする時に、「相手の求めている本質」は
何か?とか、相手の欲してるものは何か、あるいは、担当者の決定するキーポ
イントは何かなど、考えるのは「普通」であると思うし「出たとこ勝負!」的
仕事もあると思うが、ある意味、人生(仕事)も、遍路旅も同じであると思う。

まず、私は事前に取り寄せた「へんろみち保存協会編」「空海の史跡を訪ねて
四国遍路ひとり歩き同行二人」(解説編(第7版))(1,000円)の39p、
「四国遍路道基本コース歩行距離表」を参考に、各寺間のおおよその距離と時
間を把握し、計画を立てることになった。

ここ(へんろみち保存協会の解説編)にある「距離」はそのまま受け入れる。

しかし、ここに書いてある「平均所要時間」はどのように判断するのか?
注釈には、このように書いてあった。

「平均所要時間は、平地歩行毎時3.5km、山間登坂路は、平均体験記録を
基準に算出している。霊場での所要時間は含まれていない。(2日)(3日)
は、2日がかり、3日がかりになることが多い事を示す」と記載されていた。

その他の手持ちの資料は、計画立案時は保有して(購入して)無かったので、
この「平均所要時間」を基準に、先人の方々のHPなどを参考に、また、同じ
く「へんろみち保存協会編」「空海の史跡を訪ねて 四国遍路ひとり歩き同行
二人」(地図編(第8版))(2,500円)を見ながら、「標高」などを参
考に推定していくしか方法はなかった。

ただ、事前のハイキング(山歩きの練習)の経験から、「平均」とは普通の人
つまり「並足」の「所要時間」をさす事は「明白」であり、自分が歩行練習で
行ってきた平均速度(7~8キロの荷物を背負ってアスファルト道での歩行)
などの実績なども考慮し、さらに、先人の方のHPなどから、各寺への到着時
間を書いてあるHPなどもあるので、これ等から自分の所要時間の推定を行う
ことになった。

ただ、ほとんどのHPは、各寺での参拝時間、納経時間など、実際にその寺に
何時に到着し、参拝と納経を済ませ、何時に出発したのかまで公開している事
はまず無かった。

また、どの程度昼食時間を取ったのか?歩いている途中での、休憩時間は取っ
たのか?それとも歩き続けたのか?など、不明な点が多い。

それ程神経質になる必要もないであるが、それでも、単に「寺」に時刻が書い
てあっても、その方の「実際の所要時間」はほとんど不明ないのだ。HPを丹
念に読めば、この人が「健脚」なのか「並足」なのかという程度は推定できる。

しかし、納経時間の長さや、その他アクシデント(お接待があったりしたり、
様々なふれ合いがあったりしたり)等により実行時間は未だ不明である。

自分が、一日の行程計画において、どの程度の「バッファー(余裕)」を取る
のかは別(私個人の問題)として、一番知りたいのは「本当の所要時間」の推
定に必要な情報であった。

「らいた」さんからのご指摘の通り、私は、出発前、インターネットの情報を
読み漁ったのだが、当然に5年以上前に歩きの四国遍路をされた方の情報は、
「少し古い」と言う事で除外した。できれば3年以内の情報が望ましい。

と言う事で、自分も、後に続く「お四国さん(歩き遍路)」の方に、少しでも
お役に立てればと(お節介・・・お接待)というつもりもあって、パソコンを
担いでの遍路旅を実行する事になったのが本心かも知れない。

ほんの少しでも役に立てれば良いのだ。自己満足の範疇は超えないが・・・

『1番から11番までの推定』

1番から10番までの道のりは、基本的には平地の各寺間の距離の短い比較的
歩き易い道だと推定した。以前、小学生の頃、この近くに住んでいた事がある
私は、おおよその西東程度や地名などに全く馴染みが無いわけでもない。

小さな頃の「ほんの少しの」記憶を頼りに(笑)多少個人的な強弱も付け加え
て、計画時は、比較的「保守的」に所要時間を推定することにした。

地図で気になる事は・・・
(1)(そんなに高くないが)若干山間部(山)にも近い。
(2)高速道路に近いところは、また超えるところは標高が高くなるはず?

88箇所巡りの先人のHP等を見ると、一気に10番、あるいは高速で11番
まで打っている人もいる。単純に、1番~11番までの距離を合計すると合計
「37.2キロ」である。

一日40キロ以上歩ける自信のある人には、歩いて歩けない距離ではないが、
しかしまあぁ~参拝・納経時間を含めると、初日に11番まで行くのは、あま
りにも無謀であろう。では、どこまで行けるのか?

また、自分は「別格」回りも含めている。別格1番を(1)どの寺の間に入れ
るのか、(2)その所要時間は?、(3)道のりの困難さは?等(体力の消耗
度)などはどうだろう?

更に、自分の居住地域から、初日の徳島入りの交通機関の選択にもよるが、飛
行機なら「徳島空港(松茂)」、新幹線等を利用するなら到着駅、夜行バス利
用なら。路線・バス会社選択によって、1番霊山寺への到着時間の違い等も大
きく変わるのだ。

それらから、1番霊山寺への交通手段(徒歩も含む)によって、1番への到着
時間が、その日(初日)の限界を決定する最大要因になる。

更に・・・

(3)初日はあまり無理するべきでもないだろう・・・とか
(4)宿への入りは遅くとも5時前には入りたい・・・とか
(5)一番泊まりたい宿は、どこか?・・・とか

いろいろな個人的な事情に左右される。

そこで、まず1番から吉野川を渡る手前まで(10番まで)の距離と所要時間
をまず確認した。

1番~2番   1.4K 24分(標準所要時間)
2番~3番   2.6K 45分
3番~4番   5.0K 1時間26分
4番~5番   2.0K 32分
5版~別1   6.5K (不明)
別1~6番   6.8K (不明)
6番~7番   1.2K 21分
7番~8番   4.2K 1時間10分
8番~9番   2.4K 38分
9番~10番  3.8K 1時間10分
10番~11番 9.3K 2時間40分

例えば、1番霊山寺に朝8時に到着したと仮定すると、参拝・納経時間を30
分と仮定すると、霊山寺出発は8時半となる。ここで、遍路用品を購入する人
は更に30分~1時間程度の余裕も必要だろう。私の場合は、白衣、経本、納
経帳など最低限のものは事前にインターネットで購入してあったので、1番で
の遍路用品購入時間は除いた。

1番~2番への標準所要時間24分を30分と保守的に推定。よって9時には
2番極楽寺への到着となる。30分の参拝・納経時間を取り、9時半に出発す
ると仮定。2番~3番への標準時間は45分だが、2.6キロなのに45分も
掛かるのか?など考え35分と推定。よって、10時05分に3番に到着と推
定。更に3番で30分の参拝・納経時間だとすると、10:35に3番を出発。

3番~4番は5キロ。標準時間は1時間26分。標高75mまで若干登る故に
5キロなのに1時間半近い標準所要時間なのだろうが、(健脚の方の)先人の
HPなど見ても1時間程度で到着しているので、ここは1時間と仮定すると、
11:35に4番に到着と推定。同じく参拝・納経して12:05出発と仮定。

ここから別格1番への道のりとなる。

別格1番は標高450mへの「山登り」道のようだ。へんろみち保存協会の資
料には標準所要時間などの推定資料は全く無い。

私が参考にしたのは、「名古屋のスーパー爺H氏」である。彼のHPによると
5番地蔵寺(12:15)~別格1番(14:20)という記載があった。
単純に計算すると2時間5分である。

ただし、5番に12:15に到着したのか、それとも出発したのか、また、別
格1番には14:20に到着したのか出発したのか不明でった。また彼のHP
によると、その後H氏は、初日は15:25に民宿寿食堂に宿泊しているので、
6番までの時間は推定が困難となった。

ここで地図を見ると(10-1、90-1)大山寺へは、高速道路をくぐり、
ここから450mまで登っていく。遍路道は高速道路を越えて700m程度で
あるが、果たしてこの道は通過できるのか?不明である。そうでないと車道歩
きとなり、8.8キロと距離が伸びてしまう。

と、頭の中はグルグル回るのだが・・・実際は行った事もないし、それ程神経
質に考えても仕方が無いので(笑)「だいたい」で想像する事にする。(爆笑)

誰でもそうだと思うが、私は実際には、最初は結構緻密に考えるのだが、それ
以上考えても仕方ない(推定資料が無い)場合は、大雑把に考えるしかない。
ある意味、ここで「出たところ勝負」が発揮される!

唯一の救いは・・・「77歳スーパー健脚爺」が登りで2時間程度、多分参拝
時間を入れると1時間半~1時間45分だろうと推定した。この程度では登れ
るだろう。私は47歳なのだ!30歳も若いのだ!と・・・(笑)

であるから、13:35に大山寺到着と推定した。納経し14時過ぎには出発。
彼は寿食堂に1時間5分後に到着している。納経まで20分掛かっているなら、
45分で到着している計算になる。おおよそ6番までの半分の距離だから、多
分、別格1番大山寺から6番安楽寺までは1時間半と推定。とすると、3時半
過ぎには安楽寺に到着可能。と言う事は、6番を4時には出発可能である。

本来はここで終了だが・・・
(6)6番安楽寺と7番十楽寺は1.2Kと距離が近い。標準時間でも21分
(7)しかし6番まで、想定するよりも時間が掛からなかった場合は?

等と考えると、6番も7番共に宿坊があり、ここ(例えば7番の宿坊)に初日
の宿を予約するか。それとも、7番と8番の間の、越久田屋に予約し、6番、
7番が最悪打てなくても、別格1番の後、山を下り、越久田屋に泊まり、翌日、
朝一番空身で6番と7番を打てば良いのでは?と推定した。

で・・・ここまで考えて、私の頭の中では、越久田屋(おくだや)って、どん
な宿って事になるのだ(笑)!

Googleで「越久田屋(おくだや)」と入れ検索すると・・・
http://www.shikoku88-okudaya.com/
なんと!HPがあるではないか!珍しい!遍路宿でHPがあるなんて!

私は、このHPを見て、安心した!初日はここにしよう!と。様々な理由があ
ったのですが、その詳細は、私の6月2日(出発前日)のBlogにも書いて
ある。
http://blog.goo.ne.jp/run3_2006/d/20070602

そんな事をいろいろ考えた。

大雑把にまとめると・・・
(8)スーパー爺が5番の後別格1番を打って、15:25に民宿寿食堂に到
着しているのだらか、私だって!6番までは夕方5時までに打てるだろう!
(9)6番と7番は1.2キロしか離れていない。だから20分程度。
(10)最悪は6番7番を翌日の朝にしても良いので、越久田屋に泊まろう!

と言う事になり、直ぐに電話で予約した!

後は、必死に頑張るしかない!と考えた。

結果は、
===================================
困難度(【1~5】【5】が最難関)を個人的主観にて採点した
===================================
1番~2番 1.4K 25分
ほぼ県道歩き。距離も短く緊張の中で歩くためあっという間だろう。大きな
支障はない。【1】

2番~3番 2.6K 30分
ほぼ県道歩き。同じく寺を見る余裕も無い時期なので、地図を見て歩くだけ
になるだろうか。【1】

3番~4番 5.0K 55分
県道歩きから一部だけ落ち着いた遍路道、最後は緩やかな県道の登り歩き。
標高75mまで登るだけだが、重たい荷物を背負って歩いた経験の無い人は、
意外にこの上り坂に苦労する。実際はこの後続く困難な道に比べれば全く
大した事など無い!ただ、少し距離が長くなるだけだと自覚せよ!【2】

4番~5番 2.0K 25分
緩やかな県道下りから一部遍路道。足が疲れていれば、アスファルトの下り
に少し悩むか?。下りは靴紐を少しキツ目に結ぶように心がけるべし!【2】

5番~別1 6.5K 1時間20分
県道登り、一部遍路(山)道。初めて距離が少しだけ長くなる。疲れを感じ
るならその前の寺で長めの休憩を!遍路道の上りは夏場は「藪掻き」になる
恐れあり。最後のアスファルト道登り2Kで結構な大汗をかかされ、山門に
到達するも長い階段に圧倒される!【3】

別1~6番 6.8K 1時間25分
県道を下り、一部遍路(山)道。遍路道の山道が通れない場合は、8.8Kと
2K程度長くなっての車道歩きとなる。途中に休憩ポイントは無く、下りで
足を消耗すると、残りの集落抜けの田舎道が意外にキツイかも知れない程
長く感じる!【3】

6番~7番 1.2K 25分(県道歩き。距離は短いが、夕方足が疲れて
いると2K以上に感じる長さか!?)【1】
===================================

となった。5分程度の誤差(計測記録は5分単位にしてある)はあると思う
が、おおよそこの程度で私の実績と大きな違いはないと思う。

初日は、松茂のバスターミナルから1番霊山寺まで約10キロ歩いたので、
実際は、最後、結構バテバテとなった。初日から44キロの強行スケジュール
であったが、恐らく無我夢中で気が張っていた事であっという間だった。

某国立大大学院生のS君との出会いもありましたが、初めての歩き遍路とし
て「初日」にしては、とても充実した一日となった。

■2日目宿「ザヘンロ・サーベイ」
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植村旅館  T15 F13 D14 S19 C¥7,000
名西郡神山町阿野字本名12-1(12番後10K) 088-678-0859
最初の難所、遍路転がし焼山寺を抜けた後、標高700mの焼山寺から一気に
250m程度まで下り、その後更に「玉ヶ峠」(標高450mまでの急な登り)
を這い上がるように登らねば着かない。並足なら焼山寺からたっぷり3時間半
は掛かる。設備は古いし、食事はまあまあだが、サービスも良いし人柄は良い。
別格打ちは、2番童学寺を打つためには、通常、この植村旅館方面にルートを
取るしかないが、途中にはこの宿1軒しかない。なのか、少し料金が高いのが
難。洗濯機は200円だが、乾燥機が無いので、部屋で干す以外ないのも梅雨
時や天候が悪い時は朝までには生乾きか?ただ、後に控える有名遍路宿に比べ
れば比較的清潔だが、トイレは和式のみ。最後に待ち受ける、2階の部屋への
ザックを担いでの「とても急で狭い階段」登りが最大の難所か!?
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全ては、私の個人的判断です。

総合(Total)は、「T」
料理(Food)は、「F」
内装(Decor)は、「D」
サービス(Service)は、「S」
料金(Cost)は、平均的コストの「C」

評価は、
0~9 お粗末~可
10~15 可~良
16~19 良~優
20~25 優~秀
26~30 秀~完璧
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今日はこの辺で。