国際民間航空機関・ICAO(International Civil Aviation Organization)とは、国連の専門機関の一つです。
国際民間航空の安全と発展、また国際航空運送の健全かつ経済的な運営のため、加盟国間の協力をはかることを目的として、1947年に発足しました。
ICAOは、2009年3月1日の時点で、世界190カ国が加盟し、3年に一度総会を行っています。
国際航空運送に関する条約や国際基準、ガイドライン作成などがその中心的機能です。ICAOは、世界の空の安全と秩序維持の要だと言ってよいでしょう。
台湾桃園国際空港、高雄国際空港などの大規模国際空港を擁する台湾。台湾の飛行情報区を行き来する航空機の数は、一日3200機以上にのぼります。
台湾は、世界の空のネットワーク、そしてその安全において欠かすことの出来ない、アジアの主要航空エリアの一つとなっているのです。
しかし、1971年に中華民国が国連脱退を余儀なくされて以降、台湾は、国連はもちろん、その専門機関への参与もできない状態にあります。
そうした中、馬英九政権発足以来の台湾海峡両岸関係改善などを受ける形で、同じく国連専門機関である世界保健機関・WHOについては、昨年ようやく、年次総会へのオブザーバー参加を果たす事ができました。今年の総会でも無事、二度目の参加を終えています。
実務的な対外関係と国際社会への参与を目指している政府が、次の目標としているのが、ICAO参与なのです。
国連本部のあるアメリカ・ニューヨークでは9月14日から、今年の第65回国連総会が行われています。
行政院新聞局では、今回の国連総会に合わせ、初の試みとして、台湾のICAOへの参与支持を訴えるポスターを制作(上の写真)。
これは総会開幕当日に、『ニューヨークポスト』に掲載されたほか、大きく引き伸ばされ、NYのケネディ国際空港をはじめとする欧米各国の空港に設置されます。
9月28日には、カナダ・モントリオールにあるICAO本部で総会が予定されており、カナダの主要紙への掲載も予定されています。
新聞局の説明によると、このポスターは、ICAO参与という台湾の願いを表しているだけではなく、台湾がICAOに参与する事によって世界の空はもっと安全になる、という、台湾が果たせる役割や貢献も表現しているんだそうです。
国連総会に合わせ、日本からも、菅総理や前原外相が続々とNY入りしています。
ICAOにおいて、アメリカに次いで二番目に多い分担金を拠出している日本の関係者に、台湾の声が届く事を願いたいと思います。(華)
何故、「正会員」を要求しないの?
何故、「参与する」などと訳の解らない言い方するの?
何故、「加盟する」と言わないの?