沖縄県で、県を挙げて台湾との音楽交流を進めようとの一大プロジェクトが進んでいる、という話題を以前にお伝えしましたが、その第一歩となる交流ライブが、先日2月3日、台北市内で開催されました。(関連過去記事)
上の写真:
演奏を終え、手を携えて舞台挨拶に立つ台湾と沖縄のバンドのメンバーたち
今回の交流ライブは、3月に行われる第一回沖縄国際アジア音楽祭に、台湾からの「特別ゲスト」として参加するバンドを選ぶための最終選考も兼ねていて、これまでの事前投票でトップ3に残った台湾のバンド3組が、沖縄行きをかけて精一杯の演奏を披露しました。
トップバッターをつとめたのは、台湾の安妮朵拉(アニドラ)
以前番組に登場してくれたボーカルのアニーさん(右)は
「沖縄にいけたら黒糖を食べたい!
今日は日本のバンドを見てたくさん勉強したい」と
台湾側二番手・White eyes
かなりハードなロックバンド
ちなみに、White eyesの中国語名は「白目」(そのまま!)、
これは「ドン引き~」「あり得ない~」という時に使う若者用語
あまりの激しいノリに観客はちょっと白目気味だった…かも知れないが
最後まで堂々と自分たちの音楽を完成させた
台湾側のトリはGo chic(ゴー・シック と読む!)
高い歌唱力で沖縄行きの呼び声が最も高かった
日本語が得意なベースのサラさん(右)は
「沖縄に行って泡盛を飲みたい!」と
また、沖縄代表で参加した二組のバンドは、いずれも台湾での演奏は初めて。
台湾のお客さんに受け入れてもらえるかとても不安だったそうですが、お客さんたちも、初めて目にするパワー溢れるド迫力の沖縄バンドの演奏に、大喜びでした。
バイオリンに、和太鼓や沖縄の三線などを合わせたARIA ASIA
初めての台湾があまりに楽しく、帰国予定を二日も延長したそう
台湾のバンドについて
「強烈な個性がある、すごくいい勉強になった」と
会場を熱狂の渦に巻き込んだHEAVN'S HEMP
ボーカルのナツコさんはライブ前夜に初めて行った夜市で
購入したというスカートとタイツで登場
「台湾のバンドは一人一人のレベルが高くて個性的、
沖縄には絶対にいないタイプで刺激をたくさんもらえた」と
実は台湾では、ライブハウスを楽しむという習慣は日本ほど一般的ではありません。ライブハウスの数も、首都・台北でも数えるほど、地方となると皆無に等しい状態で、全国各地にあまたのライブハウスがあって、そこから多くのメジャーが輩出されている日本とはかなり違いがあります。
お客さんの楽しみ方も日本とはずいぶん違い、例えノリノリのロックでも、あまり体を動かさず静かに楽しむ人が多いんだとか。
そんな台湾の人たちから見て、沖縄のバンドの「お客さんの盛り上げ方」「会場との一体感」は大きな衝撃だったようです。
舞台のヘリまで寄り、笑顔で客席に呼びかける沖縄のHEAVN'S HEMP
それまで恥ずかしがってあまり体を動かさなかった人たちも、
手を振り体を揺らして応えるようになった
台湾のバンドメンバーは口々に「日本のバンドはプロ意識が違う、演奏だけじゃなく表現全てで音楽をやっている、すごい!」と絶賛。確かに素人目に見ても、沖縄代表の空気の作り方は圧倒的でした。
一方、沖縄のバンドも、初めて見る台湾のバンドの個性は強く印象に残ったようです。「自分のやりたい音楽を思い切り表現していて、型にはまらない個性がすごい!」というのが、沖縄代表に共通する思いだったようです。
この日、参加者たちは夜遅くまで、英語やゼスチャー混じりでお互い感想を語り合い、交流を深め合いました。音楽を愛するもの同士、国境を越えたこの新たな出会いと刺激は、大きな糧になった事でしょう。
台湾のお客さんたちも、沖縄のバンドメンバーに「絶対また来てください、もう一度聴きたいです」と何度も声を掛けていました。
2月13日には、沖縄テレビの公式サイトで、3月の第一回沖縄国際アジア音楽祭行きの切符を手にする台湾のバンドが発表されます。
音楽祭には、今回の最終選考で特別ゲストに選ばれるバンドだけではなく、自主参加という形で多くの台湾のバンドも舞台に上がる予定です。きっと日本にも、台湾バンドのファンが誕生する事でしょう。
音楽を通じた台湾と沖縄の草の根交流、みなさんもぜひ応援して下さい!(華)
ライブ当日は、ハードロック系の他2組に少々押され気味の印象だったアニドラですが、カントリー風のシンプルなスタイルが日本の人たちに支持されたようです。
初めての日本、初めての国際音楽祭出演という事で大緊張のようですが、台湾代表として大いに期待したいと思います!
毎年石垣市で行われている、八重山「とぅばらーま」大会(民謡)や、竹富島小中学校の生徒や先生も参加する、竹富語(テードンムニ)スピーチコンテストは知る人は少ないけど有名です。
八重山「とぅばらーま」大会優勝者が出しているCDもありますが、日本本土では知られていません。
市内の民謡酒場は、唄も踊り(キジムナー踊り)も有名ですよ。
http://ishigaki.keizai.biz/headline/511/