好きかも。
なんにも知らないのに。
少なくとも、好きと嫌いははっきりしてる。
Sさんのことも、隣のイケメンTさんのことも
楽しいみたいなM口さんのことも・・・
好きにならない。
当然だけど。年齢と、人見知りと、立場。笑いだよ。
最初見た時、良かった、って思った。
バカな中年女のタイプにされる感じじゃなかったから。
けど、そのあと、人のことに疎いんで・・、とか関心ないから、とか
そういうの、好き。
あと、クールな態度の中に垣間見せる、子供っぽさとか
男らしさとか、頭の良さ。
駄目だな私。
突然好きになった。
ボーカルもダンスも素晴らしかった。
その時、こういうのがタイミングって言うんだろうけど
その日が締め切りの一次エントリーのメールを見た。
迷わず、エントリーしたら、当選した。
一人だからかも。若い子ばっかりかもしれなくてもいくよ。
３０歳のアーティストさん。
誰かと重ね合わすことは、ちょっとはあるかな。
若く見られるけど
着実に年取っている。眠れなかった日の
肌は最悪。
けどね、大好きだよ。
今日、冷静に
おかしいばからしいって、思った。
ドラフトで子と変わらない青年たちが
人生を決めるなか、
私の田舎からも50ｍ、6秒で走る男子が
野球だけやっていたいと小学生時代困らせた子が
プロを決めた。
わたしだってどうしたらいいのか分からなかった。
けど、私の心も幼すぎた。弱すぎた。
今も同じだ。
自分のことで精いっぱい。
どう見てもおばちゃんが、恋心にどぎまぎして
言いたいことも言えないなんて
情けなさすぎて
自分の変人さに、
苦しんでいる。
去年、あの人との飲み会があったら着ていこうと
やましい気持ちで、買った服。
自分を可愛く見せたかった。だから
似合ってると思う。
グリーンのプリーツスカートと合わせるつもりだった。
けど、着る機会は訪れなくって
事件が起きて、あの人とはお別れになった。
きょう、寒くって、引っ張り出して着た。
こんなどうでもいい日に着ることになったことに
はたと、気づいて、また泣いてしまいそうだった。
本気で好きだったなんてことはない。
けど、憧れて信じて、尊敬した人。
どうしているのかな。
私はただただ、どんな軽蔑も侮蔑も覚悟して
生きると決めたあの時から、ただの一歩も変わることは
できないんだ。
むしろ、そう固く心に決めたあの頃のほうが
立派で、やましい気持ちに、恋心に逃げてる私は
最低。
私は生きるために、強く鋼の心で進む。
泣きながら。負けない。
心身ともに疲弊してる。
どうしたって、もう嫌だと思ったって
私はわたしの産んだ子どもの幸せが欲しい。
笑えなくなってしまった。笑ったり
明るく振舞うことの余力をなくしてしまってる。
努力が足りないのかもしれない。
今日も、模試の休憩時間にスマホをいじったということで
くだらないけれど、今あの子のいる集団の、鉄則ルールを
破ったということで、学年主任から連絡があった。
そのものは下らない。だけれど、彼の問題は
集団のルールを忘れてしまうことだ。
反発じゃなく、守れない、ということ。
知ってる。
国公立に何人いれるかに、やきもきしてる先生方には
本当は鼻で笑いたいほどのことだということ。
スマホだってずっといじってる。
学年主任にきかれて、なんの違和感もなく答えた。
受験マシーンじゃない。
そんなことがあった日の午前、
私はあの人を、見て、きれいな白衣となんだろ、
憧れみたいな情けない感情に駆られた。
近づけない寂しさと、情けなさと
そう思う自分のばからしさと、あきらめと。
もうぐっちゃぐちゃなきもち…