原題: REPO MEN
監督 : ミゲル・サポチニク
原作・脚本 : エリック・ガルシア
脚本 : ガレット・ガーナー
出演 : ジュード・ロウ 、 フォレスト・ウィテカー 、 リーヴ・シュレイバー 、 アリシー・ブラガ 、 カリス・ファン・ハウテン
鑑賞劇場 : TOHOシネマズみゆき座
公式サイトはこちら。
<Story>
人工臓器を付けることで健康と延命が図られている未来。
ユニオン社は、様々な臓器をローンで売っていたが、支払いが滞った場合、レポ・メンを差し向け、臓器を容赦なく「回収」していた。
一流のレポ・メンであるレミー(ジュード・ロウ)は、親友のジェイク(フォレスト・ウィテカー)とともに回収した臓器の数を競っていた。
しかしレミーの妻(カリス・ファン・ハウテン)は人の命を奪う夫の仕事に嫌気がさし、家を出てしまう。
ある日、レミーは仕事中に「事故」に合い、今度は自分に人工心臓が取り付けられる事態に陥る。
![レポゼッション・メン - goo 映画](http://cmm001.goo.ne.jp/img/badge/badge_24.gif)
レポゼッション・メン - goo 映画
<感想>
ついこの間公開したかと思ったらもうみゆき座は7月29日までだそうで、
急いで行ってきました。 間に合ってよかった。
やっぱりジュード・ロウなので外せませーんっっ。
この日はフォーラムに行くのでその前の空き時間に観賞です。
のっけから血が。。。 うぁぁぁすごいです。 これ。
血が苦手なんですがこんなに見ていいんだろうか(笑)
そんなこと思いながら観てましたが、これがなかなか面白い。
クルマのローンを返せなければクルマを差し押さえ。
家のローンを返せなければ家を差し押さえ。
そして臓器のローンを返せなければ臓器を差し押さえ。
臓器の差し押さえって、内臓なのにどうするの? と思いきや、
その臓器を取り出して「回収」することが差し押さえとな。。。
アメリカではローンが払えなくて、家をはじめとして生活物資を丸々
差し押さえられてしまう例が社会問題になってますから、
このようなテーマが出てきてもおかしくはないように思います。
映画の中での差し押さえと言えば、『フローズン・リバー』や『キャピタリズム ~マネーは踊る~』 などにも描かれていますが、
あくまで事実に近いことを描いているのに対し、本作は架空の問題として臓器回収を描いています。
それにしてもこの「回収」、近未来では合法化されているという前提で描くのはすごい。
もちろん基本は殺さないように回収するわけですが、
その臓器がなかったら生命維持ができないので、どのみち回収された側は死ぬことになる。
かなり高額なローンなのに平気で組む人がいて、またそのローンが払えなさそうな人にも貸し付けてしまう。
人工臓器を入れる側の心得もかなりいい加減で、病気になったからという理由じゃないのも度胸がいる話。
美容整形的感覚?
事故とか病気ならわかるけど、目の色を変えたいとかアップグレード(パソコンかよ?)したいからという理由で、必要もないのに簡単に返せない借金を組む人も多いから、そういった意味で自分の欲望の赴くままに生きることに対しての皮肉めいた描写とも取れる。
レポメン=回収人がその職業を選ぶというのも、元々の人生の中にそれに惹かれる性質があった訳で、
その自分の生き方に対しても疑問を持ってしまったレミーはもうレポメンには戻れない。
いとも簡単に臓器回収が仕事だからといって、単純にのめり込んでしまうのも、人間性の観点から考えても問題はある。
ローンが返せない人から非情にも全てを剥ぎ取ることはむごい。 しかし契約は契約。。。
差し押さえを仕事としている人も良心の呵責を感じることもあるのかもしれないが、
仕事は仕事、と、自分を押さえこんでいってしまうのだろうか。
マンボは1人では踊れない、ではどうするのか? という問いかけに堪えるのは正直辛い。
しかし鼻歌交じりになら、楽しみながらならそれは可能となる。
そこを人としてどう思うか、っていうのがこの映画の主題かな。
音楽も新旧交えて効果的に使っていて、視覚的にも、血のシーンがグロテスクではありますが必要不可欠にもなっちゃってました。
最後の展開、これよかったです。
やっぱり Everyday will not be like a holiday ってことか。。。
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今日の評価 : ★★★☆ 3.5/5点
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