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観たい映画だけしか観てません。今忙しいんでいろいろ放置

『ソウル・パワー』 (2008) / アメリカ

2010-05-24 | 洋画(さ行)



原題: SOUL POWER





監督・製作 : ジェフリー・レヴィ=ヒント





出演 : ジェームス・ブラウン 、 ビル・ウィザース 、 B.B.キング 、 ザ・スピナーズ 、 セリア・クルース&ザ・ファニア・オール・スターズ








試写会場 : 映画美学校





公式サイトはこちら。








<Story>






1974年、「ザイール'74」と題されたコンサートがキンシャサで3日間にわたって行われた。


アメリカとアフリカのミュージシャンが同じ舞台に立ち、それがフィルムに収められて世界に広められる予定だったが、早すぎたワールド・ミュージックの祭典は興行的には失敗。


フィルムもそのままお蔵入りとなった。


今回、34年ぶりに発掘されたフィルムが、ようやく日の目を見る。





[ 2010年6月12日公開 ]





ソウル・パワー - goo 映画


ソウル・パワー - goo 映画














<感想>





配給の関係の方から試写状をいただきました。 


たぶんこれは私なら大丈夫なんじゃないか(笑)と思って、下さったようです。 ありがとうございます。


場所は先日移転した映画美学校。 旧建物のすぐ近くです。








とはいってもすごくこの映画の世界に入れるかどうかが心配でした。


ここに登場するアーティストのなかではジェームス・ブラウンしか知らないし、しかも彼の曲で知ってるのは "Living in America" だけだし。


ザイールという国についてもあまり知らない。


果たしてノレるだろうか? と考えながらの鑑賞です。








しかしながらそんな心配は杞憂でした。


とにかく彼らの、このステージにかける意気込みの前に圧倒されてしまう。


彼らが背負ってきた歴史の暗黒の部分。 それは遠い祖先から続く、恨みの歴史でもあるけれど、


それを遠く離れたアフリカとアメリカで共有してきたという想い。


言葉こそ通じないけど、その想いこそが彼らを1つに出来る。 だから流れるリズムが身体を揺らす。 それは彼らの血の流れの中にあるリズムだから。











初見のアーティストが多かったですけどどれも素敵な音楽ばかり。





The Spinersの5人はステージに上がるやいなやもう汗だく。 


それでもきっちりとスーツを着込み華麗に歌い踊る。





Celia Cruzの艶やかな衣装とダンス。 魅了されてしまう。





Miriam Makebaの "The Click Song"。


アフリカに生まれた誇りを歌い上げる。


「どう? これは私たちの言葉。


あなたたちには真似できないでしょ」


それまでの文明を破壊し、同朋を連れ去った人々に対しての痛烈なメッセージでもある。





おちゃめなSister Sledgeたち。


その場にいる人たちと自然に交流してしまう能力の高さがすごい。


ちょっと記憶なかった時間があったんですが、その間に彼女たちのステージあったかな? 練習風景しか見てないので。 見たかった~


画像検索したら今でも思いっきりセクシーで活躍中じゃないですか。 聴いてみたくなります。 というかたぶん聴いているのかもしれないけど。 自分の中では今一つ分からないので興味ある。





そして何と言ってもJames Brown。


彼の身体柔らかいんですね。 飛び跳ねるなんて自在にやっちゃってた。


70年代musicはなじみが薄いんだけど、それでも彼のリズムに自然と身体がついてくる。


そうして観客と一体になっていき、


ここで今歌っている曲は、言葉はわからないかもしれないけど、


同じルーツと思わせてしまうのだろう。

















モハメド・アリとジョージ・フォアマンの闘いの前に行われた「ザイール'74」は、それと同時に撮影され、後に第69回(1996年)アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞に輝いた『モハメド・アリ かけがえのない日々』の前にかすんでしまう危機にあった。


このコンサートが34年ぶりに日の目を見た経緯の複雑さと困難さ。 映画の中でも出てくるが、1回の説明で把握しきれないほどの事情があったように推察される。


しかし、それでもあきらめずにこのドキュメントをフィルムに残そうと努力した制作陣の並々ならぬ熱意は確実に観客に伝わってくる。


この、街を挙げた当時の興奮と熱気。 人々がこの催しに賭けた期待が否応なしに感じられる。


それはただ単に、チャンピオンが来る、コンサートがあるというだけじゃない。


何故彼らがここに来たのか。 そしてそれがもたらすものは何なのか。


2つの大陸、抱えきれないほどの葛藤を重ねた史実を結び付けてもなお、彼らは一体であり、


今もその事実と戦っているという実感が溢れている。








そしてそれから34年後。


ザイールという国は今はなく、その後彼らを襲った内戦という悲劇は国情を崩壊させ、


人々は今もなお苦しみの中にいる。


一方アメリカでも、34年前よりは黒人への待遇はよくはなったが、


根深い人種差別意識と日常的に戦わなければいけない状況に変わりはないこと。


そのことを思うと、34年という月日は長いように見えて、実は乗り越えていかなくてはいけない壁は未だに存在する。


その事実を深く刻み込むなら、本作が今公開される意義は十分にあるのだ。

















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今日の評価 : ★★★★ 4/5点











  





   












































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