原題: Transcendence
監督: ウォーリー・フィスター
出演: ジョニー・デップ 、モーガン・フリーマン 、レベッカ・ホール 、ポール・ベタニー 、キリアン・マーフィ 、ケイト・マーラ
試写会場: よみうりホール
公式サイトはこちら。(2014年6月28日公開)
ジョニー・デップが主演、クリストファー・ノーランが製作総指揮を務め、「ダークナイト」「インセプション」などノーラン作品の撮影監督を務めてきたウォーリー・フィスターが長編初メガホンをとったSF大作。人類の未来のため、意識をもったスーパーコンピューターを研究開発している科学者ウィルは、反テクノロジーを掲げる過激派組織の凶弾に倒れるが、妻のエヴリンによってウィルの脳はスーパーコンピューターにアップロードされる。消滅するはずだったウィルの意識はコンピューターの中で生き続け、やがてネットワークの力によって地球上のあらゆる知識を手に入れ、予想もしない進化を始める。(映画.comより)
お誘いいただいて試写に行ってきました。 ありがとうございまーす。
ノーランではなくて、撮影監督さんの作品なんですね。ノーラン氏は製作総指揮だそうです。
ネタばれのため読みたくない人はここでお帰り下さい。
正直ジョニーさんの作品って今まであまりピンと来たものがなかったんですね。昔の作品はあまり観てないんだけど、今まで観ているのは『ショコラ』『チャーリーとチョコレート工場』『』『パブリック・エネミーズ』『Dr.パルナサスの鏡』『ツーリスト』『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』『ダーク・シャドウ』、このくらいです。この中で好きなのは『ショコラ』『チャリチョコ』『ダーク・シャドウ』あたりですかね。最近だと『マンガで世界を変えようとした男 ラルフ・ステッドマン』にジョニーさんが出てて、とっても自然体でいい感じだったんですよね。こういうインディペンデントものにも出演されてるんだから、メインに選ぶのがあまりハリウッド大作ばかりじゃない方がいいんじゃないかとも思うんですけどね。
優秀な人工知能を開発したらしたでご苦労がある話。いつの世も才能のある科学者は狙われてしまいますね。
これ、よーく聞いてると実は一番最初にオチをバッチリ言ってます。顛末言っちゃってる。だからこれから観る方は最初のナレーションは耳塞いでもいいかも。聞いてて覚えてるとラスト近くになって筋が読めちゃうんですよ。これは工夫してほしかったですね。
ストーリーとしては、ウィルは人類のためになることをしていて、そのために知能として生き残ることを選択したにも関わらず、近しい人たちが何だかえらい簡単にウィルを裏切っちゃってる! これって切ないことこの上ないですねー。 「アナタだけは味方だと思ってたのに!」「仲間だと信じてたのに!」と、いろいろと指摘したくなるようなあっけない裏切りなんですよね。あーあというか、安易だなあというか。信念持って開発に関わってたのにそこで裏切っちゃいかんでしょう。ウィルはいい事してるのに悪人みたいで話が逆転してて、あれ?みたいな(苦笑)そのあたりの話の展開は、何重にもエピソードを丁寧に重ねた『インセプション』の数十分の一以下の練られてなさなんですよね。とてもノーランが関わったとは思えないよ。
失意のうちに最愛の妻と共に一から新しく作り上げる理想郷は洗練されてて、ここから人類への逆襲が始まるのか・・・?って期待したんですが、ウィルがもう全能の神のような立場でいろいろと細胞組織や生命の再生までやってしまうとなると、もう神懸って警戒されても無理はないかなとも思ってしまう。人間の頭脳をDLする(!)とか、そこからいろいろ奇跡めいたことが起こるとかはSFらしさである程度はしょうがないかもしれないんだけど、善のために生き残りを選択したウィルが最後はどっちが悪いの?みたいな扱いになってしまっていて。
あとは途中から、「再生できるパターン」「できないパターン」がごっちゃ混ぜになってくる。ここはさすがにどっちがどっちでもよくなるくらいわかりづらいんですね。展開が速すぎるっていうのもあるけど、エヴリンとウィルのラストもなんだかなあ・・・。結局妻を愛しているから、に尽きるのか?そうだとしたら映像はCG駆使して豪華だし、これだけ製作資金たっぷりかけたのが何だかもったいないような気が。
とまあいろいろと疑問は噴出だったんですが、単純に楽しめればそれでもいいんだろうし、お好きな方はお好きなんじゃないでしょうか。
★★ 2/5点
でも、やっぱり脚本がグダグダすぎですよこれ。
一所懸命エヴリンの愛を得ようと頑張ったのに通じなかった。それほど愛は深かったというラブストーリーと理解しました。だから最初からねたばれしてもかまわなかったのです。なんちゃって(笑)
あんまりいいこと聞かないんですよねえ・・・。
ジョニーさんの過去作では、チャリチョコがおしなべて評判いいですよね。
なかなか・・評判が辛口で・・『渇き。』にシフトしそうな予感(^^:
鑑賞後にネタバレのコメントは改めて
読みにお邪魔させていただきますね(゜∇^*)
ジョニーは『ギルバート・グレイプ』『ショコラ』←ラッセ・ハルストレム監督
と『シザー・ハンズ』『チャリ・チョコ』が好きです。
>脚本とキャストの使い方いまいちすぎ
はい。その通り。
綺麗綺麗な映像なのになんだかなあ。最後眠かった。
ジョニーファンには満足みたいだけど、、、、
これ脚本とキャストの使い方いまいちすぎでした。
宣伝でノーランの名前に頼ろうとしてるのもよくない。
撮影監督だし。
ジョニーはシザーハンズとチャリチョコ、ドクターパルナサスと人肉のあれ、くらいかな~
本作、キリアン扱いも悪いし。。。
>人類の発展のために科学者が発見したものが、のちに平和と掛け離れたところで使われる
あ、確かに。なかなか鋭い指摘ですね。これもその通りでした。
結構豪華なはずなのに、そんなにちょこちょこな使い方でいいのか? って(苦笑)
もっと話の根幹に関わって欲しかったですね。
>オチがチープな感じ
お金かけてるはずなのになあ・・・ と思うよね。
ほんと、どっちがいいのか悪いのか、あっさり裏切るかんじは何とも・・・
ただ、人類の発展のために科学者が発見したものが、のちに平和と掛け離れたところで使われることは今でも沢山あることなので、そういう話なのだと思うと納得でもあります。
この脚本ハリウッド業界人の間で評価が高かったそうなのですが、
個人的にそうは思えなかったです(笑)
キャストを全く生かし切れていないのも気になりました。
オチがチープな感じになってしまったのも残念でしたね・・・