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梗概小説/兄妹の秘密-夢幻-:Vol.023 新たな導き

2013-06-28 08:37:21 | 梗概/兄妹の秘密
パリのセーヌ川河岸から、ナンテール、ラ・ヴォア、ベルノン、モン・ロティ……ブロトンタの森沿いとセーヌ川沿いを通り、河口付近にあるモンクレルの街に辿り着いた。
モンクレルからセーヌ川反対側に、ル・アーブルの街があるが、聖子はモンクレルで向かうのを一時足を止める。
聖子は兄銀河は聖子と出逢った事で死を選んでしまったのではないのか?そう考えると海都と逢う事が怖くなっていた。
聖子は海都の事をブロックから聞いているが、何かが胸につかえるものがあり、まず、ル・アーブルの上方、モンティヴィリエにある日本人孤児院を訪ねようと考えた。
ル・アーブルを素通りし日本人孤児院へ聖子は向かうが、ル・アーブルを通っている時、聖子は何かを感じ、それは誰にもわからない聖子だけが感じものだった。
モンティヴィリエの日本人孤児院へ着くと、そこで海都について話を聞くが施設の職員は、しばらく聖子の瞳を見つめたままであった。
「私は、銀河の妹です」
聖子は言葉を考え銀河の名前を言葉にすると安心したような表情で施設内に案内をされた。
銀河の収入の一部は、モンティヴィリエの日本人孤児院へ寄付されていて、銀河が死んでしまったにも関わらず寄付は続いていると言うのだ。
日本人孤児院の職員は銀河が死んでしまった事を知らないようだった。
「どうして?銀河はもういないのに、どうしてなの?」
聖子は誰かが銀河の代わりに銀河の名前で寄付をしているのではないのか?また一つの疑問がわいてきた。
銀河と海都の関係はとても深いもので、施設の人は聖子を信じ、海都のアトリエの住所をメモ用紙に書き渡してくれた。
聖子は渡されたメモ用紙を持ち、ル・アーブルの海都の家を訪ねていたが、住所は生活をするだけのアパートの様な家であった。
「アトリエじゃなかったの、どうしようか」
しばらく聖子は、その家の前で座って待つ事にしたが、その家の前で一夜を明かしてしまう。
太陽が昇ると静かな涼しい朝、一人の女性が聖子の前に現れ、聖子はその女性に海都のアトリエについて聞いてみた。
女性によれば海都のアトリエは家の前の道を歩いて三十分程の場所にあるとの事だった。
聖子は、女性の言う通り歩いて行くと、公園のような場所があり、公園の道を歩いて行くとナポリのミシェル邸のようなシンメトリックな石造りの豪邸があった。
大きな扉には「KAITO」とローマ字で書かれていた。
聖子は扉を叩くが誰も出て来る気配はなく、扉の前で待つ事にしたが、しばらくすると。
「何してる?バシャ、バシャ、バシャ、バシャ、バシャ」
聖子は何もしていないのに、頭から水を掛けてくる日本人男性がいた。
これが初めての聖子と海都との出逢いであった。
「何するのよ!」
「ここで何してる?君には関係はないだろ」
聖子は、モンティヴィリエの孤児院を訪ね住所を聞き、ブロックからの紹介である事を海都に説明をする。
「ブロックか?もう僕はブロックとは関係ないよ、水濡れしたのは申し訳ないが帰ってくれ」
「私は聖子、古美術商人だけど」
「そういうことか、マネージャーを探してるとでも聞いて来たか」
「そう、そうなの」
海都はブロックにマネージャーを探してる事を伝えてはいなかったが、アトリエの中に聖子を入れてくれた。
聖子は海都に銀河の事を話す機会を見つけようとしたが、それは先の話になる。
海都は銀河と同じ匂いがすると感じる聖子。海都は芸術の事以外の事は考えていないようだった。
海都は一人で、顧客管理をしていた。
パリ周辺には金持ちが多く、部屋ごとに季節ごとに絵画を飾る人種がいて、八十号から百号で部屋に似合った絵画を一人でビジネスをしていた。
海都は聖子に顧客の管理と顧客の家に出向き部屋の写真や要望を聞く役割となる。
毎日が忙しく、忙しい中で油絵を描いていた事を聖子は海都の一面を知る。

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