東京都美術館で開催されていたターナー展、
昨日18日で終了。

15日、日曜日の会場は思ったよりたくさんの人で混んでいて。

太陽が二つ?!
入り口の作品 「my sky hole 85-2 光と影」 は幅広い世代に人気。
大人は記念撮影。

向こう側に大きなくぼみ、こちら側に小さなくぼみがあって、
まるで未知の世界がそこにあるようで、のぞきこむ子供たちにも人気*
ターナーはイギリス最高の画家と評されています。

今回 水彩画作品が多数。
油絵とはまた違った洒脱さが光ります。

「光」 に着目した初めの作品かと言われる
「月光、ミルバンクより眺めた習作」
モネの 「印象・日の出」と見比べるのも面白い。
早くから才能を評価され成功の道を歩んできたターナーでしたが、
若いころは絵の評価や出世には敏感であったという解説をきいたり、
私生活は巧妙に隠し、知られていないことが多いとか、
初めての一面も知りました。
続くモネや印象画の画家たちに強い影響を与えたという彼、
彼の作品は何かが後の印象派の作品と違うと思っていたのですが、
今回会場に来て 『 絵に「崇高」を求めた 』という一文に接し、
思わず合点しました。
彼にとっての「崇高」とは「自然の脅威」であり、
「風景」とは感情と思考に訴えかけるものであると考えていたこと。
後年、その作風を批判、嘲笑されながらも求めた、
光と色彩の融合するような筆致、大気のうねりさえ感じさせる筆致は、
圧巻です。
でもこの時期の作品は、今回数がちょっと物足りず、
やはり本場本元のロンドンに行かなければ、
会えないのかな。
ちなみに 手前の国立西洋美術館では モネ展も開かれています。


