現場への適切な権限委譲

2010年09月27日 | ビジネス系
情報の独占
使いっ走りデレゲーション

中国の官公庁(および大企業…)で物事の決定が遅い、もしくは二転三転するのは、いくつかの理由があると思われる。大きいのは現場の担当者および責任者に適切な権限委譲がなされてないからであろう。
「自分では判断できない」人がエスカレーションを数段階繰り返して、判断を仰ぐ。
よって、申請者側としては、上層管理者と顔見知りの場合に物事が極めて早く進む。そうでない場合は、恐ろしく待たされることになる。
これは組織の発達段階が初期の状態(組織のフォロアーの成熟度が未成熟かやや未成熟の段階)において、中央集権的で力強いといえる。
が、このあと仕事量が増えて、またフォロアーが成熟し仕事に対する要求が高まる中では、非効率な結果を招く可能性が高い。
またこの階層ピラミッド構造という組織の思想は軍隊向きで、それぞれが専門的な知的生産を行い結果を出すという現代の情報産業に合ってない。また、上の立場にいるということは、重要な情報に部下よりも早くアクセスでき、選択的にそれを部下に渡すことの出来る権利のことである。部下には物事を正確に判断する材料すら十分に与えられてはいない。

フォロアーの成熟度が高まるにつれて、7つの習慣でいうところの「使い走りのデレゲーション」でしかも責任も回避しがちな管理方法では、立ち行かなくなる。
「完全なデレゲーション」を行うために、明確にすべき5つのポイントとして、
1. 望む結果、
2. ガイドライン。
3. 使える資源
4. 責任に対する報告
5. 履行(不履行)の結果

この考え方は契約を交わすというものに似ている。つまり、自己責任である。第一に結果があって、その次にプロセスをガイドラインや資源として規定している。上記5項目をマネージャーと部下とで打ち合わせしているのかどうかがうまく組織を動かす上での第一歩である。

もっと進化した組織かもしれない、グーグル。ひとりひとりの従業員のモチベーションと個性を大事にする姿は、見習うべきことも多いと思う。

参考リンク
「完全なデレゲーション」
http://www.franklincovey.co.jp/products/learning/monthly7habits/m7h_14.html

グーグル式「管理しない人事」がイノベーションを起こす(プレシデント)
http://www.president.co.jp/pre/backnumber/2010/20100705/15377/15387/

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