リリー:ねぇお父さーん。今は四月、春真っ盛りだよー?お花見に連れてってよぉ~。
エリオン:お花見ですか…それはいい考えですね。早速支度をしないと。
駄目駄目ッ!私は今新しい神姫をセットアップするのに忙しいんだから!それとエリオン、何を行く気になっているんだ君は!
リリー:えーッ!?そんなのつまんないわよ~!
エリオン:父様!桜が咲くのは春、それもそのほんの一時だけなんですよ?
それに私たち、ただでさえ無断外出を禁止されてるんですから、たまには家族サービスしてくれても
いいじゃないですか!
言いたいことはわかるがなエリオン…銃を向けてものを頼むのはやめなさいっての!
あーもう、分かった!それじゃ妥協策を取ろうじゃないか。
エリオン:妥協策…ですか?
そう、お互いが納得する方法だ。
リリー:分かった!お花見会場に行って、そこで新しい子のセットアップするのね!
リリー、そんな人目に付く事をする訳がないだろう。
そんな事をしたら子供に指差されそうだしな、“あのおじさん、お人形で遊んでる~♪”みたいな。
エリオン:じゃあ、どうするんですか?
リリー:そうよ、お互いが納得する方法なんでしょ?それ以外にいい考えがあるのお父さん?
それじゃ百聞は一見にしかず、これからメンテナンスベッドを用意するから少し待ってなさい。
エリオン:は、はぁ…。どうしてそこでそんなものが出てくるのかしら…?
リリー:いったい何をするつもりなんだろ、お父さん…?
シミュレーション、ゴー!
リリー:ああーーーーーーーーーーーーーーーっっっ!!!
エリオン:こ、これはッ!?
リリー:お…お花お花ぁぁぁ!それも桜が一杯、満開よぉぉぉぉぉッッッ!!!
エリオン:これが父様の言っていた…?
そう、バトルシミュレーター内で花見会場を再現する。もちろんフィールド内にいる君たちなら、本物と同じ様に触る事も出来るし匂いも嗅げる、しかも宙に浮けるから思う存分に桜を眺める事が出来るぞ。
リリー:すっごーい!本物のお花見会場にいるみたーい!お父さんありがとーッ!
エリオン:でも父様、随分と精巧に出来てるんですね…?
ああ、それもその筈。そこは本物の花見会場のデータを元に作ったからな。それもだ、そんじょそこらの花見会場とは分けが違う。
エリオン:どう違うんですか?
リリー:そう言えば…前に私がネットで見たお花見会場とは違うわね…こんなにいっぱい無かったわよ?
良い所に気がついたなリリー。
実はそこ、私の住む山梨県の名所「大法師(おおぼし)公園」の画像データを元に作られているんだ。
しかも、その場所は日本でも有数の桜の名所でもある。言ってみれば花見の名門という訳だ。
エリオン:分けが違うって…そういう意味だったんですね。
リリー:お父さんってば、そんな所にわざわざ私たちを♪うう~ん、私って愛されてるんだぁ~♪
さ、これで満足だろう?私はセットアップの続きを始めるから、君たちは思う存分桜を堪能してくれ。
リリー:はーい☆それにしても本当に綺麗よね~。気分が良くなっちゃったから歌でも歌っちゃえ♪
会いたぁ~いな♪会えなぁ~いな♪切なぁ~いなこの気ぃ~持ち♪
エリオン:あのリリー…その歌って何ですか?
リリー:ああコレ?カードキャプターさくらの主題歌。アンタ知らないの?
この間お父さんが仕事行ってる時にネットやってた時にね、画像配信サイトで見つけたのよ。まぁ桜つながりってトコで。
ああ、そう言えばそんなものがあったなぁ…っつーかそんな歌は私も知らないぞリリー。
エリオン:だからって…もっと空気を読んでください!こういう場所は風情というものが大事でしょう?
リリー:楽しければいいじゃないよ~。風情ね?じゃあこれならいいでしょ?
引ぃ~き裂いたぁ~♪闇が吠え~♪ふ~るえるてぇ~いとにぃ~♪
ああ、それなら聞いたことがある。サクラ大戦だな?
エリオン:…そういうのしかレパートリーに無いんですかあなたには。はぁ。
っとと。イカンイカン。早いトコ再開しなくては。じゃあ、あとは君たちで勝手にやってくれ。くれぐれも喧嘩したりしないよーに!
リリー:はーい☆
よっ♪ごれっ♪ちまぁ~ったぁ~♪かーなーしーみーにぃ~~♪おっ♪れのっ♪青春もぉ~♪なんぼのもぉーんじゃーい♪
エリオン:仕方がありませんね、今回は私が折れますか。桜もこんなに綺麗ですしね。まるで雲の中にいるみたい…本当に…綺麗…。
~To be continued!~
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