みかりんの徒然diary

同タイトルのアメブロ、Yahoo!ブログからお引っ越し。近況報告&思い出覚え書きのためのブログです。

中国ジャイアントパンダ保護研究センター専門家による講演会

2022-08-27 21:10:00 | パンダ
王子動物園 動物科学資料館動物園ホールにて開催された「中国ジャイアントパンダ保護研究センター専門家による講演会」に参加させていただきました。
もちろん、通訳アリ(^^)


事前申込制で定員200名のところ、500名以上の応募があったそうです。
当選、ありがたや~。


せっかくの機会なので、前の方の席に着くと、すぐ近くの関係者席にアドベンチャーワールドのスタッフさんもお二方いらっしゃいました。
パンダファンなら分かる方々。上野動物園からも来られてたかな。
そんなプロフェッショナルな方々と同じ講演を拝聴できるなんて光栄です。
中国総領事館の方々も来られていました。


★講演①★
「ジャイアントパンダ1歳までの成長の変化」
王 平峰 先生(中国ジャイアントパンダ保護研究センター 飼育員)

成長過程の写真やデータを見せていただきながら拝聴しました。

以下、自分のメモ書きより。
間違ってるところがあればすみません。


ジャイアントパンダの発情期は3~5月。出産は6月~9月。妊娠期間は決まっていないが、70日~200日ぐらい。

新生児の体重は100~200g
→母の1000分の1
双子の確率50%
1頭は母、1頭は飼育員(代理母)


生まれたばかりのパンダには4~6h以内に母乳。
→スタッフが母乳を搾取。

母乳は最初3日間は淡い緑色。その後、乳白色に。1日4~6回授乳。
→初乳は赤ちゃんにとって重要。

母が初産の場合、飼育員が授乳をサポート。
→子パンダを乳首に近づかせる、母乳搾取など。


人工哺育は3日目で交換(双子)。
→人工哺育の子に母の糞尿を塗る。母に慣れさせる。


子パンダが自力で排便(1日8~10回)できない時は、母が肛門を舐めて排便を促す。母は最初の3日間飲まず食わずで子の世話をする。
→飼育下では、ぬるま湯で温めたもので肛門周囲を刺激してあげる。


人工哺育 生後30日まで保育器。
温度、湿度の管理重要。また、子パンダの体温によっても温度調節。

5日齢 目、肩が黒ずんでくる。
7日齢 目、耳、肩が黒くなる。
10日齢 目の分かれ目(瞼)ができる。黒色がしっかりしてくる。
15日齢 被毛が厚くなってくる。
20日齢 瞼もしっかり。
目が開くのは20~30日。早くて10日、遅くて40日。

30日齢 白黒はっきり。体重は生まれた時の8倍ぐらいに。
母の体調、母乳の質、子パンダの消化能力などによって、成長に個体差が出る。

60日齢 体重は3kg以上に。乳歯が生え出す。変化が少ないのは尻尾の長さ。
90日齢 乳歯が生え揃う。
→1歳半で歯が生え揃う。上下合わせて42本。その頃、皮膚全体がピンクになる。

110日齢 よちよち歩き 始まる
→歩けるようになることは、母の母乳を飲みに行くためにも重要。
120日齢 人工哺育終了。子パンダは母の元へ。

5ヶ月 一番可愛い。木に登ろうとする。
→ちなみに、私はパンダは一生可愛いと思います!( *´艸`)
6ヶ月 母子引っ越し。広い方へ(屋外含む)
8ヶ月 母子分離
10ヶ月 子パンダはパンダ幼稚園へ。お互いの動きを見て勉強する。
1歳 誕生日
→13頭が写っている写真を見せてくださったのですが、可愛いの大渋滞でたまりませんでした(//∇//)



★講演②★
「野生ジャイアントパンダの救護と野生復帰」
成 彦曦 先生(中国ジャイアントパンダ保護研究センター 獣医師)

成先生からも写真などを見せていただきながら拝聴しました。

以下、自分のメモ書きより。
こちらも間違ってるところがあればすみません。


自然保護区→国が定める。67ヶ所有り。
436万ヘクタール。うち、四川省に46ヶ所。パンダ生息数1864頭(2015年までに確認された数)

ジャイアントパンダは海抜3000m以上の所に住む。

野生ジャイアントパンダ救護の流れ
病気、ケガの発見→麻酔をかけ保護センターに送る→治療→野生に戻せるか評価→戻せないパンダ(高齢、幼い、病気など)はセンターで引き取り

野生パンダの映像(成先生撮影)
→山の中で竹を食べている様子

山からのパンダ移送→人力(数人でケージを担ぎ山道を歩く)
パンダとケージの重さを足すと約200kg。移送は保護区のスタッフだけでなく、現地住民の協力もある。


パンダの半野生環境を作り(人為的な干渉を減らすため)、出産、子育て。
スタッフが子パンダと接触する時はパンダ服(着ぐるみのような服)を着用。
パンダは2歳で独立し、野生に適応できるようトレーニングを行う。

野外に放たれる前の健診。
首輪(発信器)装着。電池が切れると落ちる仕組み。また、電池が切れる頃は発信器も不要になっている。

2021年には、11頭が野外に放たれた。残念ながら2頭は死亡したが、9頭の野生復帰に成功。

野生復帰後、山の中に設置された捕獲ケージに誤って入ってしまったパンダを救出。健診、新しい首輪(発信器)を装着。パンダには個体識別用のチップが埋め込まれている。



以上、中国の専門家のお二方から、貴重なお話をたくさん伺うことができました。
王先生、成先生、ありがとうございました(* ´ ▽ ` *)


王子動物園さんと中国総領事館さんからクリアファイルをいただきました。
ありがとうございます(^ー^)



講演の後は、館内で開催されている特別展を見学しました。


特別展「ジャイアントパンダは今・・・~タンタンのふるさとからのメッセージ~」


赤ちゃんパンダに囲まれた気分になれる写真スポット(^^)
→こんなん、実際に体験したら可愛すぎて気絶しそうです( *´艸`)


この特別展では、中国ジャイアントパンダ保護研究センターの取り組みが紹介されています。

珍しい三つ子パンダの写真もありました。


成先生のご講演にもありましたが、人為的干渉を減らすために、パンダに扮してパンダに接するスタッフさん。


野生復帰したパンダ(2012年)


MRI検査を受けるパンダ


タンタンが検査を受けている様子もありました。ご講演いただいた王先生、成先生からもご助言があったそうです。
そして、健診、検査をいつもお利口にこなせるタンタンはスゴい!!

タンタンは健康管理の関係で観覧中止が続いていますが、担当さんがTwitterで様子をお知らせくださるのでいつも楽しみにしてます。


タンタン来神前の貴重な写真の数々もありました。小さい頃もやっぱり可愛いタンタン(^ー^)


来世はパンダの研究者、もしくはパンダになりたい(笑)私にとって、とても有意義な一日となりました(*´▽`)

※この日は暑すぎたので、園内散策は諦めて帰宅しました。


★おまけ★

8月のタンタン


おしまい

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