花火の想い出

昨日は夕方から、友人夫妻と楽しい語らいの時間を持ちました。
ベランダでの夕食後、夜風も冷たくなってきたので部屋の中へ・・・。

しばらくすると、大勢の若者たちの賑やかな？と云うより、
喚くような騒々しい声に
「花火を見に行く若者たちじゃないのかな？」
「そう云えば、今夜は最後の花火大会ですね」
と話しているうちに、「ドーン、ドン、ドーン・・・・」
打ち上げられる花火の音が遠くから聞こえて来はじめました。

今は９時半頃には薄暗くなるので、１０時から始まり１０時半までの
たった３０分間の饗宴です。

バンクーバーのオフィス街と広大なスタンレーパークに隣接する、
アパートや高層マンションの建ち並ぶ静かな落ち着いた場所の
イングリッシュ・ベイで、毎年、この時期の２週間にわたり、水曜日と
日曜日に行なわれる大々的な花火大会です。
ラッキーなことに、今夏は４回とも晴天に恵まれました。

夏の間には、他の行事などでも花火が打ち上げられることもありますが、
このような華やかさはないようです。

昨晩の人出は、３０万だったと発表されています。
どのようにして数えるのかな ？？
周りの市町村も入れて、１２０～３０万都市と云われるバンクーバーに、
何処からこんなに人が集まるのかしら？？ 長年、自分たちが行って
いないので、つい、そんなことを考えてしまいます。

我々は４人とも人込みが好きではないので、遠くに聞こえる音を
聞きながら、静かな夜を過していました。
しばらくすると、打ち上げられる花火の音が一段と賑やかになり、華々しく
最後を飾るフィナーレだということを報せてくれます。

それを聞きながら友人夫妻は、ラッシュに会う前にと云って、早めに
引き上げました。 それはやはり、正解でした。
案の定、その後、大通りを走る車のクラクションや叫び声などが
大通りからかなり離れている我家まで聞こえて来ました。

花火大会には、長いこと出かけていませんが、今まで数回見に行った時の
情景をいろいろ思い出して楽しんでいます。 近ごろは、人ごみ恐怖症に
掛ってしまい、人の集まる場所にはほとんど出かけなくなりました。
この調子だと、花火大会にももう行くことはないかも知れませんね。

十年程前、花火の打ち上げ台の真前のマンションの高層フラットに住んで
いる、台湾の富豪の方から招待されて、食事の後、紫檀の応接セットに
深々と腰掛け、目の前に上がる華麗な花火を楽しんだのが最後です。

花火が終わった後、ご主人が立って窓際に行き手招きされます。
全面ガラス張りのリビングから下を覗くと、大変な人ごみです。
無数のアリが、少しずつ散らばっていくように見えた情景が頭を過ぎります。
しばらくは喧騒が続きました。 それを避ける間、令夫人のコレクションを
見せていただいて、お暇しました。 別世界を垣間見たひとときでした。

今年の、バンクーバーの短い夏の饗宴も終わりました。
これから少しずつ、秋の気配が感じられるような静かな夜が訪れそうです。

写真： 昨日、カレが 久しぶりに巻いてくれた巻き寿司が残ったので
今日のお昼に頂きました。 出来たてはきれいだったのですが、今日は
残念ながら少し型崩れして色も褪せてしまっていますが・・・。
それに水羊羹・・・昨日は出すのをすっかり忘れていました。

06-08-06 （日）快晴 13～22度