Still Creek のほとりで

Still Creek(静寂なる小川)は裏庭を流れる小川の名前。といっても Windows からは騒音もきこえてきます。

カナディアン・ロッキーの旅 (46=最終回)

2006-08-02 10:41:46 | 
限られた日数で数多くの絶景を見ることが出来たのは有難かったのですが、
終ってみると、チョット物足りない気持ちも残ります。 それは、常に時計を
見ながらの行動がほとんどで、しみじみと風景を味わったかと自問すると
「はて、如何でしょう?」と、自信がなくなるからです。

さて今度の旅行で、カナディアン・ロッキーの雄大な景色と自然に対する
畏敬の念といったようなものを、どこまで自分のものに出来たかと自分で
問い直してみると、自信がありません。頭から胸の辺りくらいまででしょうか。

腹の底から?あるいは全身で吸収できたと言い切れないのは、何といっても
時間が限られていたからだと思います。

実は、旅行から帰ったあと、「カナディアン・ロッキーのロッジ」という
テレビ番組を見ました。 数多くのホテルを紹介する2時間の番組です。

その中では、バンフ・スプリングス・ホテル、ジャスパー・パーク・ロッジ
と言った超高級ホテルから山小屋風山荘まで、紹介されていました。
殆どが、最初に建てられた時の様子から、現在の建物にいたるまでの経緯、
そして、建物内部と宿泊している人たちの様子まで紹介しています。

番組を見てつくづく思ったのですが、こういうロッジやホテルは
最低一週間くらいは滞在して、ノンビリと過ごすためのもののようです。

アア、私たちも一度でいいから、同じホテルに何日も滞在して、部屋の窓や
ロビー、テラスから山や湖を眺めたり読書をしたりしてみたい・・・。
読書も昔の人が書いた速さで、一字一句嘗めるようにユックリ・・・と。

出来ることなら、観光客の少ないシーズン・オフのシャトー・レイク・ルイーズか
エメラルド・レイク・ロッジがいいですね。

息を呑むような美しさのモレーン湖のモレーン・レイク・ロッジは、
テン・ピークスに圧倒されそうで、ちょっと心が休まらないかも・・・。

時には辺りを散策して、高山植物や木樹に語りかける心のゆとりを持ってみたい。
雲のながれや、時刻や天候によって変わる風景を感じ取ってみたい・・・。

でも、先細りの年金生活の現実から考えれば、それは叶わぬ夢です。

たまには、LOTO(宝くじ)でも買ってみましょうか。
でもLOTOって、買って数日で当たりくじが発表になるのですね。
せめて10日くらい「もし当ったら・・・」という夢でも味わせてくれると
良いのですが・・・。 スピード時代ですね。

せめて、テレビの番組で見たホテルの様子に、今度の旅行の思い出を重ねて、
胸辺りまでの印象を、全身サイズの感動まで膨らますよう努力してみましょう。

前にも書きましたが、終戦後、外車の傍で(時にはチョット遠慮勝ちに手を添えて)
写真を撮る人が多かったことを思い出します。 ウフフ・・・

カレにとっては、今回の旅行は画材のためのロケーション・ハンティング
でもあったわけです。 でもカレは、カナディアン・ロッキーの壮大な風景は
描くことが出来るかどうか、自信がなさそうです。

どちらかというと「情景」というか、生活感のある風景を好むカレですから、
山村の風景の方が合っているのかも知れません。「 旅の印象は?」と聞くと
「とても良かった」と言っています。
ヒョットしたら、何か心に残る良い風景を掴めたのかも知れません。

終わり

写真: 心休まる穏やかなレイク・ルイーズ風景
06-08-01 (火) 晴れ 12~21度