増改築(改装工事)ビフォー アフター

2007年11月19日 | リフォーム
家壊しで覚えた職人技。

昭和40年代頃までは手で古い家を一つ一つ丁寧に解体してましたが、最近では重機であっけなく壊されてしまいます。 木造建築:建物は材質によってこそ違いがありますが、特に日本の檜は相当長く持つのです。光沢はいつまでも保持し続けます。
又、時が経つにつれ味わいが出てきます。 昭和30年~40年代に建てられた家は(高度成長期)檜材、無垢の柱を使用して造られた建物がかなり多く残っており、技術面でも本仕込みの大工さんが造った家ですから、それは素晴らしい仕事ぶりがうかがい知れる所です。
私は今まで数多くの古い家(明治、大正時代)の建て替えで解体する時に学んだ事は、一つ一つ丁寧に刻んで組み込まれた土台、柱、桁、梁、母屋、棟、垂木の一本一本まで先人職人の知恵と技術の高さに深く感心と感動を覚えました。
古くなったから壊して建て替えるのではなく、よく考えて耐震補強をし、良い木材を生かしながら家づくりするのが環境にやさしい家づくりといえるのではないでしょうか。 先人たちの築いた職人技を無駄にする事なく良いところは見習い、手造りでしっかりとした家づくりをするのが我々現役職人の役目だと思い、親から子、子から孫への、家づくり、この素晴らしい日本の伝統文化技術を絶やさないためにも微力ながら頑張り続けるしだいです。
(檜は二千年 欅は五百年もつと言われてます)
有限会社 古谷工務店 三代目大工棟梁古谷浩二 古谷浩孝建築設計事務所。【私の匠:北九州 山岡建設 故 山岡勝美棟梁。生涯の師。】



“改装工事”
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無事工事完了。玄関も少し高くして庇も付ける事が出来た。
二階の部屋も明るくてとても住みやすい家になりました。
ベランダも母屋と離れを繋げる事も出来た。耐震補強もしっかり考えて造りました。

【右側の建物は数年前離れを新築、今回母屋の増築で廊下を造り母屋と離れがつながり、とても便利になった。】
玄関入母屋、瓦の重さ約2トン。丈屋を含めた瓦屋根総重量11トンもあったが、屋根を銅板に葺き替えた結果、二階を増築(おかぐら)しても一階にかかる負担が少なくなり、建物全体の強度が増した。(延べ床面積105坪)


完成です。耐震補強金物:ホールダウン、筋交プレート、一階部分は古壁を壊して筋違をWに取り付け、耐震パネルで補強しました。
中塗が終わったら仕上げをコンプレッサーで下塗り吹き付けを6回繰り返して仕上ます。

この人一級技能士(花盛左官)↓全国大会出場経験者です。
左官屋さんが下塗りを始めました。
一階一部増築。 
(玄関は雨漏りしていた為傷みがひどく、取り壊して新しくしました)
※雨漏りの原因 捨て谷に穴が開いていた。瓦と銅板との化学反応、
又は、酸性雨が原因で穴が開いたと思われます。
以後、当工務店ではステンレス(捨て谷)を使用しております。

瓦を下し古い屋根を壊して二階を乗せる事が無事出来ました。
これは、お施主様、大工職人にとってもホッとするところです。
瓦下ろしから始めます。

地鎮祭が終わり、いよいよ増築工事が始まります。
(昭和42年に先代が建てた母屋です)

追記。
母屋の柱の長さ13尺。離れの柱10尺。柱の長さは約3尺違ったが、ベランダに階段を付けることによって、うまく母屋と離れをつなげることが出来ました。


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