ヨシムラ・サイエンス・ラボ

身近な物を材料視点で解説「サイエンスライター」
銅の良さを伝え広める「伝銅師」、金属のお悩みへの相談「メタルソムリエ」

脱酸素剤 × 鉄

2022年03月19日 | 身近な金属製品
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

本日は、意外なところで活躍する「鉄」についてです。

お菓子などに、写真のような「脱酸素剤」が入っていますよね。

これは、食品の劣化を防ぐために、密封された袋の中に残留する酸素を吸収させるために使用されています。

脱酸素剤の主成分は「鉄」からなっており、鉄の酸化によって袋の中の酸素を吸収する仕組みです。
そのために、袋を開けると、一度に大量の酸素が流れ込んで中の鉄分が急激に酸化して発熱することを
経験された方もいらっしゃるかもしれません。
※一時的な発熱でそこまで熱くはありませんが。
この脱酸素剤の発熱原理は、寒い冬に欠かせない「カイロ」と同じですね。


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