ヨシムラ・サイエンス・ラボ

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価格高騰・社会蓄積・グリーン × 金属

2022年03月13日 | 金属 よもやま話
伝統工芸と身近な物を材料科学するヨシムラ・サイエンス・ラボです。

相変わらず金属の価格高騰が続いていますね。
銅、亜鉛、アルミニウム、ニッケル、錫。。。
特に、アルミニウムと錫に関しては、先週、過去最高値を更新したようです。

紀元前7,000年~8,000年ごろに人類が自然金や自然銅と出会って以来、人類は技術を進化させて金属を工業材料の1つとして大量生産&大量消費してきました。
ある調査によると、社会蓄積量(使用中の金属 + 都市鉱山)として、鉄では324億トン、銅では3.6億トンが私たちの身の周りに蓄積しているそうで、その量は年間生産量で割ると鉄では約40年分、銅では約16年分の生産量にも相当します。

また、最近の地球温暖化問題がクローズアップされ、従来までのスチールやアルミニウムより二酸化炭素排出を抑制したグリーンスチール、グリーンアルミニウムと呼ばれるグリーンな金属が注目され始めています。

ウクライナ情勢を受けて高騰する金属価格。
社会に蓄積している金属。
グリーンな金属といった環境負荷低減への対応。

普段、何気なく使用し、私たちの生活に無くてはならなくなってしまった金属ですが、これから対応していかなければいけないことがたくさんありそうですね。

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