れきしぱうち

日本史を、まんが入りでノートにしました。
☆は山川出版「詳細日本史研究」に対応しています。

縄文時代 3章-4 「縄文晩期と、大陸文化」

2013-03-04 | 縄文時代
(1)縄文晩期頃の世界
今から1万2000年程前~3000年前は、世界的に地球温暖化がすすみ、
人類の人口が増えて、文化が爆発的に発達していった頃であった。

3000年程前、
エジプトでは、いくつかの王国が興きては滅び、巨大なピラミッドが幾つも建てられた。

メソポタミアでは、遊牧と農耕という二つの生活形態がうまれ、

アッシリア人達は鉄器を武器として征服活動が活発化し、巨大なアッシリア帝国を作った。

地中海、ギリシャやクレタ島などの「海の民」と船を武器に海を制し、

パレスチナでは、ペリシテ人の傭兵部隊長であったダビデが、ヘブライ人に寝返って、
エルサレムを首都とするヘブライ統一王国を樹立し、ソロモンがそれを引き継いだ。

アジア中国では、最初の王朝「殷」が黄河流域に発達したが、12代目の「紂王」が、
愛妾「妲己」に夢中になり、国が疲弊し、周の「武王」が新たな王朝を興す。
周の武王が、殷の紂王を討ったその時、共頭山が崩れ、彼方から彗星が現れたと
伝えられる。
  
紀元前1057年、ハレー彗星が地球に近づいた、まさにその時であった。

しかし、東アジアの多くの地域では、国を樹立するには程遠い原始的な生活を送っていた。
日本では、縄文時代がようやく晩期にさしかかった頃である。



(2)渡来人と日本
殷を滅ぼした周が、その勢いを衰えさせた頃、魯・鄭・楚・秦・燕などの諸侯が
天下を狙って、戦を繰り返し、春秋戦国時代に突入した。
(紀元前771年の周の東遷~403年の韓・魏・趙の独立までを春秋時代、
さらに221年の秦の統一までを戦国時代という)
  

大陸の動乱は、陸続きの朝鮮半島にも大きな影響を与えた。
戦国7雄の一つ「燕」が、朝鮮半島にも、勢力を拡大していく中、
一部の朝鮮人達は、新天地を求めて、海を渡り、日本に渡来する。
 

辿りついた九州の地を開拓し、持ち込んだ稲を耕した。
初めて米を知った縄文人にとって、大きなカルチャーショックだったかもしれない。
  

当初から技術力の高い、整然とした水田跡は発掘されているが、
いまだ、渡来人だけの村の跡は発見されていない。
おそらく、彼等は最初から独立した集団を営むことはせず、縄文人と共に
社会を作っていったのではないか。
    

朝鮮半島で完成した水耕耕作を引き継ぎ、日本でも、食糧を安定供給する新しい生活が
九州で起こり、ここから日本の文化は急速に発展していく。
同時に、人が人を支配する国家の礎が日本に根付いたことでもある。

中国の戦国時代に平行する、紀元前4~5世紀ごろである。