彼女について 私の知ってる二、三の事柄 (4)

2023-08-12 00:38:05 | 二、三の事情

あくる日、

トモちゃんは、

右眼に眼帯をしてました。



酔っ払って、転んだのか、

上司としても、心配できいた。



トモちゃんは、「言えません、」と、拒んだけれど、

ずっ〜と、見守ってきた、上司のわたくしに、

話せないことって、あるのかい、と

ズルいけど、ことの顛末の事情を聞きだした。


やっぱり、

トモちゃんは、桁が、違う。

「十字架を、背負って、

 生きて行くことは、

 出来ません。」って、

キリスト教を持ち出した。



信心なんて、たぶん、これっぽっちもないくせに。

(深い信仰があったなら、謝ります。ゴメンね。)



初めて、聞いたが、

トモちゃんは、彼の暴力を、愛だと、思ってたらしい。

それは、ホントに、愛だったの、トモちゃん。



その彼氏に、

正直に、昨日の一件をすべて話して、

いま、眼帯をしている状況に到り着いたんだそうです。

なにも、話さなければ、

判りもしなかっただろうに、信心のなせるわざなのか

テキトーに、会社を休めば、いいと思うんだが、

たぶん、それも、トモちゃんにとっては、

「十字架を、背負って、

 生きて行くことは、

 出来ません。」

と、答えるんだろう。



そもそも、

なんで、眼帯の原因(もと)となる様な

コトをしてしまったの?、と、たずねると、

「あんなになっているのに、可哀想で」と、

トモちゃんは、人類愛のひと、なのだ。

ホントは、

深い、深い、深い、

慈悲深い信仰にもとづいているのかも。




さよなら、トモちゃん、

いい思い出をありがとう。

元気でね。



しかし、

ここで、話が、終わらないのが、

わたくしなどの、理解を超えて行く、

トモちゃんなのです。

 

 

トモちゃんの伝説は、

まだ、まだ、つづきます、

 

 

 

初出 17/08/12 04:49 再掲載 一部改訂

 



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