あの社会人時代の、馬鹿なオレ。子守するほう、の。( 摸摸具和の5 )

2023-08-06 04:32:29 | 馬鹿なオレ

ほんとうに、

この丘の森の、

この樹の「うろ」の中に、

エゾモモンガが、

いるのだろうか。



環境の変化で、臆病に、警戒しているのか。



すでに、根城を、移しているんじゃないだろうか。



プロデューサーが、

タレコミ料を、ケチったんじゃないだろうか。



動物カメラマンは、

本当の居場所を教えるために、

一旦、がせネタで、再度、本気の情報料を、

請求しようとしているんじゃないだろうか。



疑心暗鬼で、自己崩壊しそうになった、

馬鹿なオレは、あれやこれやと、愚想した。




翌晩は、早めの16時頃、旅館で、

ゆっくり食事を摂って、

小一時間をかけて、

現場に向かった。



寒さに耐えるため、

頼りないドカジャンのほかに、

カラダの中に、脂肪を溜め込もうと、

旅館の食事には、

脂やバターを、多めに使って欲しいと、注文をした。

愚かな防寒対策。



セッティングは、昨日、苦労して、

一度でも、かたちが、出来ているから、

初日より遅めの、18時前くらいから、

準備を始めた。



カメラの三脚、照明、バッテリー、コード、等、

すべての機材を、

ハイエースから、小高い丘に運び、

セッティングをして、



エゾモモンガの出現を待ち、

待ちぼうけをくらい、



すべての機材を、

小高い丘から、ハイエースに片付け、

その機材用ハイエースと、

ゼネレーターを積んだトラックを運転して、

ベースの天人峡の旅館に、

小一時間かけて、戻る。


一体、何日間、この作業が続くのだろうか ?

誰も、何も、保証するものは、ないのだ。

当てのない、終わりの見えない、不安な作業だ。



信じなければいけないのは、

高級な暖かさそうなダウンジャケットと、

ダウンパンツを履いた、

動物カメラマンの、情報だけだ。



まずは、

この「うろ」に、エゾモモンガが、

必ずいると信じて、

この環境に、慣れさせなくてはならないと、

へなちょこ精鋭撮影作業部隊、

隊長プロデューサーは、判断し、

オレたちは、了解し合い、

不安を (まぼろし)と払いのけ、

この作戦を継続した。

 

 

 

「フィルムチェンジ!」と、

次のロールに、撮影はつづきます。

 

 

初出 17/10/16 07:43 再掲載 一部改訂



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