※館内撮影禁止です。あくまでも3等席からの見え方の参考にしてください。右上方が特別室です。1等2等3等は写真のように、手すりでくっきり区切ってあります。2階の傾斜は東京宝塚劇場くらい、けっこうきついです。装置については出演者さんのブログにアップされていましたのでそちらをご覧ください。一見ガンダムのように見えなくもありませんが、実際は木で出来た中型船の帆先に赤い木綿の帯が巻きつけてある状態です。
今日は昨日張り切りすぎて花粉まみれになって帰宅したためひどい事になり入りはしませんでした。 革ジャンに穴あきジーンズ
午後公演のチケットは儀母に譲り、午前公演を観劇。
初日の感想が、いつものタニちゃんらしい・・・とのことだったので、
今回は稽古のコンディションも悪いから・・と(停電断水期間短いなど)心配していましたが
なんのなんの
確かに、眠い
しかし、日本ものの多くは眠いものだ(断言)
日本物は、やるほうも技量が要るけど見るほうも力が要る
今回は歌舞伎が下敷きになっているということで
言葉もとても難しく、せりふを注意深く聞きながら、脳内で漢字を当てながらたどって行くのですが、それでもやっぱりコックリして、シーンごと飛ばしてしまう。
特に1幕が、大きな音もないのでかなり眠い。
今回も御園座さんの2階から全体を俯瞰する感じで見させていただきました。
舞台は、盆周りあり 盆にせりあり
舞台下手前方、花道途中にせりあり
盆の上に難破船のような、八百屋舞台(手前が低く向こうが高くなっている)状態がでーんと。
船には赤の帯がぐるぐる巻きにしてあり、そこからそのままずうっと帯が続いている。
帯はタニちゃん桜姫からつながっていてそれは血管のようであり、
運命の赤い糸のようであり
それが伸びたり縮んだり形を変えていきます。
ライティングは黒に青が入った感じが多かったかな
なかなか幻想的
この音楽と、ライトが心地よい眠りを誘うんだと思います。
ほかに、上からつりもので、波の模様など大きな画がいくつか
オープニングは、90周年特出星組宝塚ロマンチカのわたるさん、ようこちゃんの海のシーンを髣髴させるような音楽で、なかなかいい感じ。
そこへ釣鐘とせいげんさん二人の今から始まります。
せいげんのかつての思い人について、輪廻について回想します
そこへ、タニちゃんの登場。
真っ赤な着物、黒の鬘、白の帯は後ろは結ばず
ここで歌を歌いますが
タニちゃんの歌はやっぱこうじゃなくっちゃって感じ
粗を探すのなら
日本ものの台詞は、言い方が音楽的であって欲しいとか(具体的にはもう少し
抑揚と、高低が欲しいとか。合田さんは格さんやってただけあって上手かった)
あるかも知れないけれど
あんまり型に嵌っちゃったら詰まらなくなる
それがないのがタニちゃんのよいところだと思うので
良いんじゃないでしょうか?
最初の登場は桜姫17歳で
わざと高い声を出しているので、聞きなれないかもです。
私は歌舞伎をモチーフとしているので、
女形の人の台詞の言い方をあえてしているのかと思って聞いていました
歌も低音はかなり低く、こんな可憐な姫がなんでこんな低い声?と
思ったりもしますが
その生まれる前はお小姓白菊丸、男性なので
男でもない女でもないってことで良いんじゃないでしょうか?
せいげんさんは、最初のシーンでは声の響かない松本幸四郎・・と思いながら台詞を聞いていて、釣鐘さんは、普通の声で現代的なしゃべり方。この人もっと慣れれば間を詰めてもっと面白くできそう。
歌う声の地声からファルセットへの切り替えは、まだまだかな?
どっちかが良いと、どっちかが非常に不安定になる
特に1幕1曲目が、それまでの曲調と全然変わって
微妙に演歌調
それをタニ節で歌うので
「これは何かのパロディか?」とちょっと笑えたとともに
やっぱ、タニちゃんはこうじゃなくっちゃーと、とても満足
3人のうち、桜姫とせいげんは立場が変わることによって台詞の言い方
声の出し方も変えていますが
歌の、不安定さから、台詞の言い方の違いも
わざとやっているのか、できないからこうなっているのか判別つきにくいのが
残念かな?
それでも、あでやかな着物姿で出て、立っている様は
とても存在感があるし、凛としていて日本もの独特の臭みがないところが
良いな、と思いました。
途中、白菊丸となって、水色のはかま姿になりますが
ここは本領発揮でとっても素敵でかっこいいですし
せいげんが、惚れる気持ちもわかる凛々しさです。
2幕巻き開けは、タニちゃんの歌から
幕が開いてダンサーさんが踊り、タニちゃんが歌うのですが
なぜか、ばたばたした雰囲気をかもし出す
昼食の人が時間がなくて慌てて戻ってきているのかしら?と
いうような雰囲気を感じるのです
実際は、誰も動いていないのだけれども
ここのピンク、すそから濃い~薄いの桜の着物もとても綺麗
ここで桜の精となり、痛めつけられてしまったりするのですが
とにかく、目が釘付け
すそ裁きも、切れがよくて綺麗に流れていっている
前の公演の時に、ちょっと不満が残った姿しぐさ
タニちゃんは日本ものの経験がそれほど多くないと思うのですが
それでもやっぱり綺麗にさばいている
なぜか、ぴったりで案外ここが一番可愛くて色っぽい。
台詞の言い方が、いきなり流暢になってきて
舞台に勢いが出てきます
衣装もかなり着崩して、近くの人は目の保養ができるらしい
最後は、静か・・に皆さんのご挨拶が終わり
赤の着物に着替えたタニちゃんが再登場
一回目の観劇は、やっぱタニちゃんは綺麗だわ~でした。
公演が終わって、一瞬カーテンが閉まってすぐ開いて挨拶
「私たちにできることは、皆さんに一瞬でも夢の世界を見ていただくことかと思います」
こんな感じで、短め。拍子抜けするほど短いけど
こんな時だから言葉はより慎重に、ってことでしょうか。
御園座の舞台はとても見やすく、音も結構聞きやすく
よかったと思います
とにかく、あの雑多なジャンルのメンバーでどんな作品が・・と思いましたが
多くを欲張らず詰め込みすぎず
衣装も男性人は白(これが禁欲的でなかなか良い。 ぼくちゃん2人の太刀裁きも、上手い。男性3人のダンスでなかなか素敵な振り付けがある。)
女の子メンバー27名は桜の精という感じで、紫がかった薄ピンクで出てくるのは3度ほど
渦巻きを作ったり、花びらの形になったり綺麗ですよ
このように、色もすっきりと、
そして統一されたテーマがはっきりしていて
見ているこちらが睡魔に負けなければ
とっても堪能できる作品だと思いました
演技や歌に満足しつつ12時の部は終わりました
公演については
歌舞劇と題名が付いているのは納得ですが
オペラ・・は題材はともかく、音楽的にオペラ?と思えるのは
男性の方が歌っているのですがこれが、まあ、粗めのオペラかな~?みたいな
音響大体は満足だったけど、この方の声量が大きいのか、高温がマイク割れして
聞き苦しくなるのが勿体無かったな
それから、オリエンタルな雰囲気に・・ということでしたが
完全な日本ものだと思いました。
台本が出来る前の取材が多かったので、仕方がない。
音は生で
シンセサイザーと、
太鼓、ボンゴなどを恐ろしいほど巧みに操る女性奏者さんの2名によるものでした。
そういえば桜姫着物の時、後ろの帯に重ねるように
わらの束みたいなのを、背中につけていて
後姿になった時に、その束が、こなきじじいのわらで出来た雨合羽みたいに見え
その後、桜娘がわらわら花を持って出てくるのですが、その姿がピンクのほうっかむりをしているので、はげて見え、妖怪大作戦か、げげげの鬼太郎を思い出したのは私だけでしょうね。
金髪の外人さんがグループ観劇していました
観劇意図はわかるけど、日本人でも理解しづらい日本語、理解できたのかな?
そして、あの表面的な、どろどろ人間関係
エニシっていう言葉を使うと、赴きあるけど
ある意味、犬畜生ないき方
わかりやすく訳してみても理解できるんだろうか?って
物凄い高度な英語力がないと無理だろうな・・とどうでもいい心配をしたりして。