Take Ari's Time

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Runaway to the Gods / ZENO

2006-09-14 | HM/HR
1 Fanfares of Love 2 Climb the Sky 3 Land of Illusion 4 Shades of Blue
5 Runway to the Gods 6 Sogno Di Angelo 7 Refugees (Longing for Paradise)
8 I Feel - I Live 9 Purify (Pilgrims of Remembrance)
10 Do You Feel the Time 11 Sunset Birds Flying Home (Celestial Touchdown)


ZENOによる8年ぶりの新譜。オリンピック2回分待たせただけの力作。

今回は名盤1stから一緒のマイケル・フレクシグを切り、実力者マイケル・ボーマンを迎えている。この方策は成功だと思う。変化を生むという意味もあるが、デヴィッド・カヴァデール系のソウルフルな歌唱が、ジーノの奏でる哀愁メロディを引き立たせる効果がある。骨太であり印象も良いし。

肝心の曲はというと以前あった東洋風のメロディは減退し、より正統派のメロディアスハードに近づいているが、所々に抜群のメロディを配しているし、そのギターのトーンは相変わらず痺れる。

幕開け①がいきなりのキラーチューンで、イントロから速弾きで哀愁が爆発していていきなりやられる。また全体のメロディが随一、ソロも弾きまくりと、求められる要素がほぼ満たされ秀曲。素晴らしい。

他にも④がこれまたイントロからクサさ全開で、サビからラストのGに至るまでクサさを一貫していてGood。また⑧は"Burn"やらWHITESNAKEやらの要素を確信的に盛り込みつつ、サビは洗練された哀愁ハードのメロディでありこれも印象的。

2曲含まれたインストがまた素晴らしく、特に⑥で聴かせる神々しいメロディに包含されたヴィブラート全開のGがたまらない。この音、泣き具合は彼ならではであり、このGを聴くためだけにCD聴いても損はない。他の曲でもたとえば⑨のラストなど、泣き、悲哀のGがふんだんに盛り込まれており、満足度はかなり高い。

全体の曲の完成度という点で1stに及ぶかはわからないが、今年聴いた中ではベストのギタープレイが含まれた優れたアルバムではある。さすがの出来。