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核廃棄物における環境問題と健康被害-マイルスのウランと地域住民-

2012-09-04 07:59:26 | 中央アジア

この間ブログにウランの取材を行っていたと書いていたのを覚えてますでしょうか?

私はキルギスには約1か月滞在した中で
フォトジャーナリストの方に同行させていただき、ウランの産業廃棄物の起こす問題について学ばせていただいておりました。

お待たせしました。

今回はそのウランについてブログを更新しようと思います。

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前のブログにも書きましたが
私がこの問題に興味を持ったのは『日本がキルギスと友好関係を結んでいる』という点から始まりました。

なぜこのような辺境な国と交流があるのか。調べていくと、キルギスは資源が豊富でレアメタル・金があり、それだけでなくウランがある……一つの理由として日本が今後原子力発電を東南アジアなどに導入する際に必要になるため交流を持ったのではないかと考えました。私自身、3.11の東日本大震災に様々な形で関わっていたこともあり、原発問題には関心があったからです。原子力発電の燃料として必要なウラン。その鉱山、そして核廃棄物にどのような問題があるのか。そしてそれは環境、健康にどのような被害を齎すのか。

フォトジャーナリストの方からマイルスという街で、ウランによる負の遺産による環境問題と健康被害が問題になっていることを知りました。旧ソ連時代ウランが採掘されていた場所で、現在もその残りである産業廃棄物を山の地表を掘って埋めて、そこに土や石をかけたものが、そのまま『山』となって残っているのです。

キルギスのビシュケクから南西の街『マイルス』。
2万人ほどが住む小さな町です。並木道が町の中心を通り、通り沿いに家と自営のレストランが並びます。のんびりした雰囲気が漂う町。

 

では、ここでどのような問題が発生しているか。

問題は大きく分けて2つあります。

1.環境問題-ウラン採掘後の産業廃棄物の危険性-

2.核廃棄物による健康被害-癌と奇形児-この2つの問題です。

現在マイルスでは安全対策でウラン採掘後の産業廃棄物の山を3番から6番へと移しているのですが、それはもしその山が崩れたら周辺地域だけでなく、ほか地域までの汚染が広がってしまう可能性があります。

こんな感じの山

ウラン鉱山でウラン含有量が0.2%の場合、ウラン鉱石1 トンごとに998kg の毒性汚泥があとに残され、窪地や人造湖に溜められます。このいわゆる「選鉱くず(核廃棄物)」には、ウラン鉱石の85%にあたる放射線と、ヒ素など多数の強毒性物質が含まれています。選鉱くずからの放射性物質は数千年以上にわたって大気と地下水を汚染し、堰の決壊や地滑りは破局的な被害を引き起こすのです。
例えば、モアブ(ユタ州/USA)のアトラス鉱山における汚泥貯蔵湖からは、十数年にわたって毒性・放射性のある物質が地下水と1,800 万人に飲料水を供給する近くのコロラド川へと漏れ出していて、カザフスタンでは乾燥した選鉱くずからの放射性物質が、15 万人が住むアクタウ市を脅かしているのです。
それと同じような産業廃棄物がマイルスに残されています。

ここで働いている作業員の方達と写真を撮りました

でも、この方達が浴びる放射線の影響が心配です。原発でもその問題があり、最も放射線が強い区域で、作業員が清掃や汚染除去、修繕作業で給与を得ているらしいです。

ドイツ連邦環境省の1999 年の統計によると、彼ら非正規の労働者は、正規の従業員よりも数倍高い放射線被曝を受けていることが判明しています。これら非正規の労働者たちは、破れていたり、埃が立つ放射性廃棄物入りの袋を担いだり、放射線を放つコンテナの横でコーヒー休憩を取らされたり、完全防護服を着用しないで原子炉の中心付近での作業をさせらりたりしたことがあると報告しています。

同じような状況なので、少し心配です。

もちろんそれは作業員の方達だけではありません。キルギスのウラン鉱山町マイルス市の住民においては、同国の他地域に比べ2 倍の頻度で癌が発症しているのです。

ウラン坑とその廃棄物の埋立場からの放射性・毒性物質は、そこでの従業員と周辺住民を病気にし、癌の発症率を上昇させることが判明しています。例えば旧東ドイツのヴィスムート・ウラン鉱山では、約1 万人の元作業員が放射線被害による肺ガンを発症し、1955 年から1995 年にかけてグランツ村(ニューメキシコ州/USA)のウラン鉱山で働いていた労働者には、これらと同じように癌発症率と死亡率が高いことが研究によって証明されています。ウラン鉱山産業における重大な健康被害の数々は、ニューメキシコ州のナバジョで、ポルトガルで、ナイジェリアで、そして他の数多くのウラン鉱山地域で明らかになっていることなのです。

また放射線物質を人間、動植物は呼吸と食料、栄養を通して摂取します。身体は放射線物質を含む水を通常の水素や水と同様に、すべての内臓器官に取り入れ、遺伝子にまで組み入れるのです。そこで放たれる放射線は、病や遺伝子障害を引き起こす可能性があり、マイルスでも前文で述べたとおり障害を持った子供が生まれています。
その子と一緒に撮った一枚

この子は手足が不自由です。絵を描くのが好きで、口を使い絵を描いています。

 

このようにマイルスではウラン、産業廃棄物による環境汚染と健康被害があります。旧ソ連時代の負の遺産がこのような形で残り続け、閉山後も問題がこのように残っています。キルギスだけでなくタジキスタンまでを巻き込んだ放射線汚染の可能性。周辺住民の癌や障害を持った子供たちが生まれる確率が高いということ。しかもそれは決してキルギスだけの問題ではないということ。
私は、このマイルスの問題でウランを採掘することが不必要だというつもりはありません。キルギスがウランなどにより経済が潤っているのも事実で、同じようにウランを採掘している各国がそれを資源として発展しているのも事実なのです。もちろん日本がレアメタルやウランなどを輸入することも日本経済を考えればよいことかもしれません。しかし、この問題を表面化することにより、こういった問題を考えるきっかけになればと考えます。

 

参考資料
原子力に反対する100 個の十分な理由
~100 gute Gründe gegen Atomkraft~
An initiative of Elektrizitätswerke Schönau

www.ews-schoenau.de

http://100-gute-gruende.de/index.xhtml

 

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