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Ronson Rondette JR.

2005-09-26 12:43:23 | 喫煙具
rondette_jr_1

RonsonといえばモデルBanjoが有名だったりしますが,その美しさの神髄は,やはりベッコウ風の茶色いエナメルモデルではないでしょうか?深みのある茶色の塗装面に引き込まれる思いがします。
というわけで,Rondette JR.というモデルです。モデルRondetteが1934年特許申請ですから(下のパテント図面より),その後発表のモデルということでしょうか?
rondette_pat
こちらはJR.の名前どおり一回り小振りな女性用サイズです。同一のインナーを使用したモデルにRegent JR.やHeartがあります。これらのモデルはフリントホイールの径も小さいため,着火動作においてフリントとヤスリの接触距離が短く,着火しにくいのが欠点です。
おそらく苦情が多かったため短命だったものと思われます。現存数も少なくなかなか出会えません。
が,DunhillやDuPontのようにスカしたブランドイメージに欠けるため(笑)財布へのダメージは大きくありません。
アメリカのショップで購入しましたが送料込みで150$ぐらいだったかと。
rondette_jr_2
裏面とインナーの状態はこんな感じです。

※サムネイルをちょっと小さくしてみました。


Ronson Delight

2005-09-22 12:33:55 | 喫煙具
ronson_delight_1
さて,お高くとまっているそうなので,やっぱり高級ブランドはあかんか?つーことでRonsonの紹介をしましょう。
学生の時に出会って,日常使用品はず~っとRonsonでした。
一体いくつ紛失した物やらわからないぐらい,何度も買い換えてます(笑)。
就職してからアンティークに手を出すようになって,ますますRonsonに惚れてしまいました。
今回紹介するのはモデルDelightです。ボディに配された縦長の楕円が特徴です。
このモデルは,まだ社名がART METAL WORKS時代の製品で,1920年代後半~30年代のものだったかと。(後で調べて更新します)
delight_pat

9/25追記:1927年に特許申請1928年に受理されていますね。オレの記憶もなかなかのモノですな(笑)。

※復刻版というか現行品のStandardモデルは実はこのDelightの復刻版です。オリジナルのStandardのプッシャーはデザインが違います。

それでは細部をご覧ください。
ronson_delight_2
ボディに貼ってあるバッジにはUNITED STATES AIR CORPSと書かれています。アメリカ陸軍航空隊U.S.A.A.C.の成立が1926年ですから,時代的にも合っていますね。
刻印はフリントプッシャーに"THE ART METAL WK'S / NEWARK.N.J. / U.S.A."オイルキャップに"FILL HERE"ボディ本体に"RONSON DELIGHT / PATENTED 1290011-1673727 / OTHER PAT'S P'D'G."となっています。
WORKS(工場)の省略表記が「WK'S」とかpendingの省略が「P'D'G.」とか,このライターに教えてもらいました。
みなさんも持ち物の刻印部分をじっくり眺めると面白い発見があるかもしれませんよ。





Tiffany smoking set

2005-09-20 15:50:36 | 喫煙具
tiffany_smoking
えーと,ティファニーの喫煙セットです。
純銀製の灰皿とマッチ箱ケースになります。本社で恰好つけるために(笑)入手したのですが…。こっちではあまり出番がありません。
マッチケースというのはあまり馴染みがないかもしれませんが,コレクターの方は結構いるようです。ただ,規格が幾つかあるので購入の際には,ケースにあうマッチ箱が入手できるか確認が必要です。このマッチは日本ではあまり見かけないサイズで1.5インチ軸というヤツです。(42mm×26mm×11mm)
英国製の銀製品はホールマークがしっかりしているので素性を確かめるのが容易です。製作年,地域,メーカー名までわかります。こいつは英国のようなホールマークはありませんので,年代は不明です。
tiffany_smoking_2
また,当時の銀製品はモノスゴク高価な品物だったからなのでしょうが,たいていはイニシャルが彫られてしまっています。自分のイニシャルとぴったりな物やイニシャル刻印のない物を探すのは至難の業です。今回はたまたまイニシャル欄に花の彫刻がなされたものを見つけました。
さて,今となっては喫煙者は世界中の嫌われ者ですが,1930年代はおおらかな時代でして,女性向けの喫煙具もばりばり売っていました。まあタバコの宣伝に医者が出ていたぐらいですからね(アメリカの広告等)。で,まあわたしなんかだとでかくて重いライターは持ち歩きたくないので,古き良き時代のユニセックスな喫煙具を集めたりするわけです。
ファッションブランド物の喫煙具というと,カルティエ,ダンヒル,デュポンあたりが有名かもしれませんが,エルメスやティファニーも良い物を作っていました(高価すぎて手が出ませんが)。当時はアクセサリー展示の一等地に飾られていたそうですが,今では店の奥に追いやられてしまっているそうですね。いつかタールゼロ(健康的)で副流煙のでない(他人に迷惑をかけない)タバコが発明されて,アクセサリーとしての喫煙具が復権することを…。
つーか,中条長官がシズマドライブのライターを持っているんだから,その時までには↑のようなタバコが発明されるはずなんだがなあ(笑)。
#下に敷いているのは金子國義さんのアリスのハンカチです。ポケットチーフに使っていましたが,これまた転勤後は出番なしですなあ。



dunhill SquareBoy

2005-08-30 12:07:10 | 喫煙具
squareboy_1
本日のライターはDunhillのSquareBoyというモデルです。
ポケットの中での収まりが良いサイズです。(35mm×35mm×11mm)
彫りのバーレイカットのエッジも立っていて,かなりの美品ですが,ホイールの横の銀貼りが着火動作のためにすり切れています。
大きなキズ・へこみ・歪みもなく大切に使われていたことがうかがえます。
それでは内部の着火部を見ていただきましょう。
squareboy_2
フリント~ヤスリまわりの機構はこのままローラライト→ローラガスに引き継がれていきます。
これがダンヒルの考える完成形なのでしょうね。
squareboy_3
底面の刻印はdunhill LONDON MADE IN SWITZERLANDとなっております。
初期のモデルはSavoryの刻印が入っていて稀少品だそうです。
それでは着火機構のパテントをご覧下さい。
square_mecha
1936/7/22に申請しています。
この着火機構を持つものはSquareBoyとHandyとLong Handy(table model)になります。
かなりのお気に入りで,実はジャンク品も一つ持っています。なおフリントはダンヒルの赤(太い方)を使用します。


dunhill Tallboy

2005-08-27 17:19:56 | 喫煙具
tallboy_patent
1930年代のライターにDunhillのTallboyというモデルがあります。
現代のローラガスに繋がっていくモデルの前身で,なかなかの人気アイテムです。
本来女性用の細身のライターだったようですが,男性に支持されたようですので,DunhillのUnique bijouと同じような経緯です。
さて,このモデルが人気なのはCartierとのダブルネームであることがあげられます。もともとダンヒル(英国)はリフトアーム式のライター(Unique)を製造していてトップブランドとなりました。
一方30年代のフランスライターは着火部をエンクローズしてしまうというのが流行で,これが英国でも爆発的にヒットしたようです。フランス式デザインを良しとしなかったダンヒル社は流れに乗り遅れてしまいました。
という背景のなか,ドーバー海峡を越えてカルティエに頭を下げに行ったわけです。
「オレにもこのライター作らせてくれ!」
正式にライセンスを結んで作られたのがDunhillのTallboyというわけです。上のイラストはTallboyがカルティエデザインであることの証明で,1932/5/14にデザイン特許を申請していますね。
では,画像をご覧いただきましょう(フルハルターみたいだな(笑))。
tallboy_1
ダンヒルのヴィンテージライターは殆どがバーレイカットなのですが,このモデルが気に入ったのは彫りの模様がちょっと違っているところです。じっくり眺められちゃうと,銀貼りのハゲチョロが見えてしまうのがちょっと悲しかったりもしますが(笑)使い込んだ形跡ですからOKでしょう。サイズは17mm×64mm×12mmで,フリントはダンヒルの青(細い方)を使用します。
さて,それでは刻印の画像をご覧下さい。
tallboy_2
いかがでしょうか?
DUNHILL/MADE IN ENGLAND/CARTIER-LICENCE
の刻印がご覧いただけるでしょうか?
真ん中の給油口のHARRODS LTD.が見えますか?おそらくハロッズ社がダンヒルに特注で作らせたノベルティーなのだろうと思います。彫りの模様が手の込んだモノになっているのも頷けます。
実はTallboyはもう一つ所有していたのですが,兄の奥さんにプレゼントしちゃいました。そっちは彫りのない鏡面仕上げの超美品でしたが,イニシャルがTALと彫られていたのが残念でした。傷も歪みもない素晴らしいコンディションで,実は手放すのが勿体なかったりなんかしました(笑)。うちの兄は背高(tall)だし,モデルの名前がTallboyだし,刻印はTALだし,彼らの処へ行くのが順当だったかなと。
大切にしてください。つーか,禁煙しても手放したりしたらイヤだぞ(笑)。