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月島冬二のまんが”ぬけぬけと男でいよう”

2016年06月06日 | コミック
月島冬二のまんがに”ぬけぬけと男でいよう”というのがある。月島冬二でわかりにくかったら、イワシタシゲユキでどうだろう?

え?それも知らない?
月島冬二は独特の漫画を描く漫画家さんで、内容はといえば、エロい・・・

でも単にエロ漫画というのではない。というか、エロ漫画ではない?

いわゆる「青年マンガ」といわれる分野で活躍するこのマンガ家さん。大ヒット作があるわけではなく、かなり個性の強い絵がを描く人だ。男性誌の漫画家は絵がじょうずな人ばかりではないが、この人の絵はうまい。

さて。”ぬけぬけと男でいよう”だが。女性漫画家の内田春菊が原作を書き、月島冬二が作画を行った。どこかの配信サイトでは青年マンガでなく、「女性漫画」に分類されていたのはこれが理由だろう。

実際の内容自体もレディコミみたいなストーリーだし、絵柄が男性コミックまる出し、というわけでないから、女性向け漫画でも別に不思議はないが、連載は青年コミック誌のアクションなので、これはやはり青年マンガというのが正解だろう。

それで、この作品のストーリーは・・・

若い女を彼女に持つ、仕事のできるサラリーマンが妻と彼女(愛人ではないと主人公が触れていたりする)間で、見苦しくもがく物語であって、けしてオトコに好意的な話ではない。

さらにのちには同じ会社のOLとまで関係を持つことになり、妻・彼女・愛人の三人との間でますます醜い状態になるという物語だ。

ストーリー担当の内田春菊は母・義父との間に特別な確執があったそうなので、そのあたりも一因かも知れない。

絵は好き嫌いが分かれるし、ストーリーは読みごたえもあって面白い。けれど、ある種文芸的な雰囲気の作品で、わかりやすくポッシブルな何かをくれるわけでもない。

男女の性関係の泥沼が嫌いな人はぬけぬけと男でいよう はパスするのが良いだろう。ま、おすすめの作品だけどね。