ヴィム・ヴェンダース来日真近

2006-04-24 23:52:40 | Weblog
 もう少しで来日しますねヴィム・ヴェンダース。5月2日に池袋の新文芸座で行われるヴェンダース特集のオールナイトチケットを何とか今日入手しました。残りのチケット数は10枚以下だとか・・。行きたい人はお早めに。彼には中々会えないと思います。当日は大好きな『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』を始めとする、『パリ、テキサス』、そしてまだ見たことがない『ランド・オブ・プレンティ』も上映されます。もちろん監督自身のトークショーもあるようなので、今から凄い楽しみです。ヴェンダース監督の日本好き、というか小津安二郎好きはかなり有名で、笠智衆や小津に縁のあるスタッフにインタビューしたり、煩雑な現代の都市としての東京を、過去の長閑な東京と比べるという、いかにも外国人的でノスタルジックな見方で撮った映像を『東京画』という作品で展開していますが、海外での小津評価を高めたのは彼の功績もかなり大きかったと言えるのではないでしょうか。墓の中の小津安二郎も感謝の念を伝えるためにさぞこのチケットが欲しいに違いないでしょう。でも小津に頼まれても絶対あげません。なぜなら自分は小津作品に勝るとも劣らず、大ヴィムヴェンダース作品ファンでもあるからです。
 何はさておき小津作品を外国人映画監督にあそこまで大事にされると、小津安二郎の単なる一ファンである自分さえも何だか無性に嬉しくなってしまう。小津が今生きていたらどんな作品を作るんでしょうかねぇ。ちなみに明日の新文芸座の上映スケジュールは小津の『お茶漬けの味』と『麦秋』だそうですよ。

《今日のお薦め》
ウィトゲンシュタイン 天才哲学者の思い出  ノーマン・マルコム(著)

 ちくま学芸文庫についで、良書が多いのがこの平凡社ライブラリー。平凡とか言っておきながらラインナップが全然平凡じゃない。むしろハードコア。岩波も古典は充実してますが、この類の本を出版できないのが岩波の弱点。これはウィトゲンシュタインの弟子であるノーマン・マルコムによって書かれたウィトゲンシュタインの伝記みたいなものです。文体もやわらかくスラスラ読めるので、あまり馴染みのない人に是非ともお薦めしたい一冊です。

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2 コメント

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Unknown (koho)
2006-04-26 05:01:56
永井の『ウィトゲンシュタイン入門』を半分読んで投げました。笑



こっちがんばって読んでみます!

つーか論理学から始めます…
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>>koho (itu)
2006-04-26 06:38:07
 論理学については野矢茂樹氏が『論理トレーニング』という良書を出しているのでそちらも是非。野矢茂樹氏と言えば、岩波から出版されているウィトゲンシュタインの『論考』の翻訳者でもあり、最近、ちくまで文庫化された『論理哲学論考を読む』という名著の著者でもある優秀な学者さんです。哲学者はパラフレーズをしたり、されたりするのを嫌う傾向がありますが、初学者にあそこまで本質を奪う事なく、かつわかりやすく教える事ができる学者は日本でも稀有です。永井均はウィトゲンシュタインの独我論的側面だけをやや暴走気味に解説するだけで自己満してしまうオナニー学者なので要注意w
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