「あごが痛い」「口が大きく開けられない」といった症状の顎(がく)関節症。
一生のあいだに日本人の2人に1人が経験するともいわれる。
以前は歯のかみ合わせが原因と考えられていたが、
最近では生活習慣が発症の原因という考え方が主流になってきた。
生活習慣を見直すことで、症状を緩和したり、予防したりできるらしい。
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顎関節症でも、痛みがでているのは顎関節そのものではなく、
顎の周りの筋肉が肩こりのような状態になって痛みが生じている場合が多い。
リラックスした状態で唇を軽く閉じている時、
上下の歯は接触せず、隙間が空いているのが通常の状態に対し、
唇くを閉じた時、どこかの歯が触れている人は、
あごの筋肉が常に緊張した状態になり、
あごの回りの血流が悪くなって痛みが出やすくなる。
「上下の歯が接触する癖(TCH)はあごの筋肉に負担をかけ、
顎関節症の要因になる」ので、
気がつくたびに息を吐きながら力を抜くように。
数時間同じ姿勢でパソコンに向い、
特に下あごを前に突き出すような姿勢で画面を見る癖のある人は、
あごへの負担が大きくなりやすい。
定期的に休憩を取り、軽く体を動かし、筋肉をほぐすとよい。
首の回りや、あご関節の周辺をマッサージして、筋肉をほぐすのが効果的だが、
甲状腺に病気のある人は病気を進行させる可能性があるので、
医師に相談したほうがよいらしい。
あご周りの筋肉に負担をかけるような生活習慣が顎関節症を引き起こしている。
一度治療してっも、生活習慣が変わらないと再発することが多い。
ほおづえをついたり、寝転がって本を読んだりすることの多い人は、
知らないうちにあごの周りの筋肉に負担を与えているので要注意らしい。
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顎関節症の典型的症状として、口を開け閉めするときに
「カクン」という音や、「ザラザラ」というこすれるような音がすることがあるが、
音だけなら心配や治療の必要はないみたい。
治療の必要が出てくるのは、口が大きく開けられなくなったり、
口を開け閉めするときに痛みが出たりするようになってから。
顎関節症の治療を専門に行う歯科医院は少なく、
大学病院は予約待ちですぐに治療を受けられないこともあるらしい。