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【同人作品制作裏話】ロウ・ガード

2016-10-29 21:00:54 | 同人作品制作裏話
 今回からはじまりました同人作品制作裏話~☆

 これはパンプキンヘッドが今まで色々同人作品を作ってきたので、その作品ごとに裏話的なものを書き連ねよう、という、暇つぶし以外の何物でもない、まるで爺さんの繰り言みたいなコーナーです。

 で、最初の作品はこれ!
 
 

 ”ロウ・ガード”~!

 ロウ・ガード。それは宇宙を守る自由艦隊の司令官となり、自分の艦隊を守り育てつつ、海賊や他の宇宙艦隊と戦うという、宇宙艦隊戦大好きという男の夢とロマンが詰まったボードシミュレーションゲームなのです!

 え?ボードシミュレーションゲームって何ぞ?

 う~ん……今では完全に化石化したジャンルですからねぇ……説明しづらい……

 例えばスパロボとかあるじゃないですか?

 あれは四角マスですが、これらは六角マスの”へクス”というものが使われており、その盤上で宇宙船となるコマが移動し、戦闘します。

 ちょっと古参の人なら”ギレンの野望”といえばわかりやすいかな?まさにあんな感じ。

 で、一定のルールに従って戦い、損害をいくら与えた、とか、何隻撃沈した、とかで競い合い、戦果や勝利条件を競い合う、というのがゲームのメインとなります。

 で、この”ロウ・ガード”は宇宙艦隊戦を扱っているので、当然のとこながら、主役は宇宙船です。

 その宇宙船が何隻もで艦隊を組み、戦闘を繰り広げるのです。

 で、ここまでは普通の宇宙艦隊戦ものなんですが、この”ロウ・ガード”はちょっと違う。

 まず宇宙船のパイロットや艦隊を指揮する提督などのキャラクターを自作できます。

 

 で、そのキャラクター達には能力値やスキルという特技が与えられており、スキルは必要に応じて戦闘時に使っていくことになります。

 ”銀河英雄伝説”という小説なりアニメ、ゲームをご存知なら、ヤンやキルヒアイスなどが、特技的な戦闘方法で敵艦隊を撃破していきますよね?

 ちょうどそんな感じのゲームにしたいと思ったのが制作を始める発端でした。

 そしてかつてツクダホビーといいう会社が出していた”銀英伝”の艦隊戦ルールと、同人作品ですが”Zガンダム”のシミュレーションゲームがありましたので、それぞれの部分を参考にし、また単艦での戦闘も可能だけど、何隻かで集中砲火的なものもできるといいな、などのルールも盛り込み、基礎形が作られました。

 それによって宇宙船は前進のみで(これにはわけがあり、後進可能にすると戦線が膠着化し、一定地点にいてただ殴り合うゲームになるので、動きをつけるために前進のみにしました。つまり攻撃不能になった艦は敵射界から逃れるためには、射界外である敵の後方まで突っ切る必要性があり、一種の空戦ゲームのような感覚のプレイスタイルとなりました)、射程内に敵艦を収めて攻撃、その時色々なスキルによる補助を双方が行い、その結果サイコロで判定結果を出す、というゲームに落ち着きました。

 

 で、ここまでなら普通の艦隊戦ゲームなのですよ!

 だが、うちには一つの想いがあったのです……

 それは幼少時、おもちゃ屋さんで見つけたSFTRPGで”トラベラー”というものがあったのです。

 それは遥かな未来の宇宙を舞台にしたもので、銀河帝国の治安化で様々な人々が恒星間生活を営んでおり、あるものは宇宙船に乗って宇宙交易にでたり、あるものは艦隊指揮官として宇宙艦隊を指揮し戦うというルールも、追加ルールには含まれていたのです。

 そしてそれには最初のスタートセットからご丁寧に宇宙船作成ルールや恒星間宇宙作成ルール、その恒星間宇宙で交易できて商売できちゃうぞ☆ルールが含まれていたのです……

 そう……うちの企画”スペースウォーリアー”は、かなりこの”トラベラー”に影響を受けているのです!

 ただ”トラベラー”って戦闘すると致命傷を負ったり気絶しちゃったりする率が高いので、あまりアグレッシブな冒険もの、というよりは、社会派、あるいは慎重に戦おう、的な感じが強く(もちろん防具と武器さえ敵よりもはるかに優秀なら話は変わりますけど)、あまりファンタジーゲーム的な派手な戦闘、というのは期待できない内容なのです。

 それを俺的解釈で自分流に制作したのが”スペースウォーリアー”で、”ロウ・ガード”はその一環の宇宙船ルールとして制作されました。

 題名からして”トラベラー”の宇宙船追加ルール”ハイ・ガード”のパロディで、あっちが”ハイ(高級)”ならこっちは”ロウ(低級)”だろうという意味合いも込めて”ロウ・ガード(本来の綴りでは法の番人であるLaw Guard)”となりました。

 で、その宇宙船作成ルールとか恒星系作成ルール、恒星間交易も可能にできるルールとかを俺的な考えで自作しちゃえ☆という、頭がいいんだがいかれてるんだかわからないことを思いついて、それを実行に移しました。

 

 さて、それからが地獄でした。

 なにしろ宇宙船作成ルールは宇宙船の船体やパワープラント、推進エンジンやらコンピューターや武装に至るまで決められ、さらにそれを運営する乗員の数も決められ、加えて様々なオプションや施設の搭載ルールなども用意し、さらにそれをシミュレーションゲーム用として使うための数値として落とし込むという数式を考え、それを齟齬がないように調整し、さらに宇宙船用シートなども作って……

 そんなこんなをしていたのですが、色々ストレスがかかったのか、頻繁に吐くこともあったりで苦しくも嬉しい悲鳴が続々☆

「今日も吐いたけど、作業は進んだからいいや……」

 という、一種のトリップ感覚にはまったらしく、奇怪な状態でうち一人による孤独な深夜ランナーを彷彿とさせる作業は続き、そして翌年の七月、ゲームが完成して印刷所さんに入稿し、そしてルールブックが上がったときの嬉しさ☆

「う~ん、これがアタシの半年に及ぶ血と涙と嘔吐の結晶なのね~☆」

 という、褒めていいんだがアホと呼んでいいんだかわかんない状態でウキウキしてました☆

 ボードシミュレーションゲームでありながら、ルールブックページ数148ページ、チャートブックが20ページで、白無垢のへクスマップが3枚、艦隊である各宇宙船の駒(ユニットといいます)や状態などを現わすマーカーなどが6シート。

 そしてそれをA5のジップロックみたいなビニールの袋に入れました。

 これが後々作られるようになったA5ゲームズの発端です。

 なんでA5で作ったかというと、ゲームの攻略本と一緒に並べておきたいので~という意味合いもあったのですが、うちのプリンター、最大でA4までなのですよ。

 で、原稿はチェックも含めて必ず仮本を作ってそれを何度もチェックしては修正するので、レイアウト的にどう見えるかも気になるので、2つ折りで製本できる最大のサイズであるA5に収まった、というのが実態です。

 そんな感じで作られた”ロウ・ガード”。

 プレイした人たちの意見では、ゲームとしてはちゃんとしてるけど、両陣営のキャラクターや宇宙船が防御主体でやりあったら、ダメージも出にくく、さらに簡単に修復してしまうので、俗にいうしょっぱい試合になるなぁ、というもので、その点は今でももうちょっとどうにかなんないかと思案中で(もしかしたらターンごとに回復するスキル使用回数を、ゲーム中は一切回復しない、とすればいいかもですが)。

 でもいい記念となった作品です☆

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