goo blog サービス終了のお知らせ 

路上の上。

愛車KLE400との旅路をメインに、日々雑多な出来事の独り言。

雨の中津から揚げ探訪ツーリング。

2013-10-16 11:18:20 | ツーリングレポート

 2013年10月15日 雨。

 昨日の勤務中、突然上司から明日お休みと言われた。
年中無休の職場へ転職するにあたり、我が人生と言っても過言ではないキャンプツーリングが出来なくなるかもと覚悟はしていたが、実際に連休が殆ど取れないのがこんなに辛いとは思わなかった。しかも、急に休みになったり、休みだったものが出勤になったりと予定が建てられないのが口惜しい。まぁ、仕事があるだけマシなのだから愚痴はこのくらいに。
 で、突然ポンと休みになった。
ツーリング行きたい病が沸々としており、仕事中でも無意識にアクセルとクラッチを切る動作をしていて「なにやってるの?」と聞かれる始末だ。キャンプ道具も、シートバッグに一旦パッキングしてはまた引っ張り出して中身を並べるを毎日のようにやっており、家族からも呆れられている。もうそろそろ限界だが、キャンツーは出来ないので日帰りツーリングをすることにした。
 台風接近の影響で天気予報ではあまり良い天気ではないが、午前中は持ちそうな予報だった。午前中で行けそうな範囲となると行く先は限定されるが、地元TVなどで時々取り上げられていた中津のから揚げでも探訪してみるかと考えた。ツーリングルート的には英彦山から山国、耶馬溪を経て中津入りし、帰りに国道10号から県道32号で求菩提(くぼて)温泉「卜仙(ぼくせん)の郷」に立ち寄って、野峠から再び英彦山経由で帰宅かな?というのをマップルをボンヤリ眺めながら思案する。因みに、中津のから揚げは有名らしいが食べたことがないし、卜仙の郷にも行ったことがないので楽しみである。

 午前7時に出発。夜明け前の空は雲ひとつなく星が瞬いていたが、午後から天気が崩れるとの報を信じてレインウェア一式をタンクバックに詰め込んで進路を南に走り出した。香春から赤村を経由し油木ダムへ向かう途中、元気の良い年代モノのドゥカティがドンドンすり抜けしながら飛ばしているのでちょっと付いて行ってみたがまったく歯が立たなかった(笑)。しかし、ツーリングへ出掛けられなかったモヤモヤが今の加速でキレイに吹っ飛んだ。気分を良くした所で急に曇り始め、ついには雨が振り出して来た。これからまだ標高を上げて行くのでどうしたものかと雨の当たらない路肩に停車して思案していたらついには本降りに。先ほどのドゥカティが山から下りて来た。更にツーリング中だったのだろうNC700X等2台も雨から逃れるように下りて来た。まぁ考えても仕方がない。英彦山から下りれば雨は降ってないだろうと思い、雨具を着込んで峠道を上った。程なくしていつもの英彦山駐車場前に到着。平日でも数台のオートバイが屯している季節だが、さすがにこの雨では1台も停まっていない。

◆午前8時30分頃。外気温13℃で土砂降りの英彦山駐車場には人気が無かった。
 暫く休憩して一路山国へ向け出発する。
雨足は強くなり、霧も出始め視界も悪くなる。シンサレートの防水グローブがじわりと水を透していてキモチワルイ。更に首の後ろ側からも水が浸入しているらしく首筋が冷たい・・・。しかし、これは修行の一つなのだ。雨天走行くらいで音を上げてどうする。ブーツカバーも今一機能しておらず爪先が冷たい。頑張れ俺。
国道496号を南下し山国まで下って来たが雨足は弱まらず本降りのままだった。
道の駅やまくにで暫し休憩し、国道212号を東へ。
ずぶ濡れでテンション下がっているだけでなく、このなりじゃお店の中へお邪魔するのも気が引ける。予定よりあまり多くの店をまわることは出来そうにない。
国道沿いの行き易そうなところとして食ログで目をつけていた「チキンハウス中津本店」へ向かう。正直、食ログ情報の信憑性に?はあるものの、ワンコインの定食というのに惹かれた。
今回、中津からあげの店舗情報は中津市HPに掲載されているものと、食ログ、各店のHPを事前に見て入手した。月~水曜日は定休日のお店が多く、本日火曜日も1/3程のお店がお休みなので注意が必要だ。開店時間も11時からが多く、早い時間帯に行動するライダー諸君には食べ歩ける店舗数は限られるだろう。10時開店とのことだったので10時ごろ到着を目標に走って来て、到着時刻が10時5分頃であった。少し遅れたが、目的地に目標時刻に近い所で着く喜び。うーん、流石俺様だぜ!と思う一瞬である。が、開店は10時だが昼定食の提供時間は11時~15時までとのことだった。この1時間空ける意味が分らないが、サービスランチなのでランチ時間帯だけの提供をという事なのだろう。
 さて、仕方がないのでこの店は後回しにして次の店舗「スーパー細川万田店」へ向かった。
地元展開をしている食品スーパーで、開店が9時と早くてありがたい。悪天候下でも駐車場には奥様方の車で一杯であり、全国展開の大型スーパーなどに負けない企業努力をしている店舗のようで、こういうお店は大好きだ。
2
Photo_9 
◆スーパー細川万田店の外観
中津市HPのからあげ紹介ページを見たとき、まさかの食品スーパーのお惣菜が載っていたので興味津々だった。詳細はhttp://www.city-nakatsu.jp/kankou/karaage/2011072600249/に譲るとして、KLEを屋根つき駐輪場に駐車し、雨具をタオルで拭き水気を出来る限り落として店内へ。平日の午前中、ゴールドウィンの黄色いレインウエアを着込んだオッサンが惣菜コーナーを物色しているので、奥様方の視線が痛い。から揚げに限らず、どのお惣菜もおいしそうで目移りしてしまうが目的のから揚げを発見。種類がいくつかあったが今後のことを考えて少なめのものを購入した。
Photo_3 
◆見よ、惣菜コーナーのから揚げとは思えないこのハイクオリティーを!
2_2 
◆スーパーなので価格の変動はあろうが、この日はなんとグラム98円でゲットだぜ!
早速駐輪場に戻り試食開始するが、ここでも奥様方の視線が痛い。
平日の昼前に、雨の駐輪場でバイクに跨りから揚げをパクついているオッサンの図・・・
田舎の保守的な奥様方にはそうとう怖い図柄に違いないが、その視線を忘れさせてくれるインパクトがこのから揚げにはあった。そう、間違いなく美味いのである。出来立てではないがまだ温かいそれは、外がカリッとしていて、中身は柔らかくジューシーである。惣菜コーナーという特徴の為か、冷めても美味しく食べられるよう工夫された味付けがされており見た目よりしっかりした味であるが濃いと言うわけではなくなかなかの塩梅だ。冷めても油でギトギトした感じもない。1パックの中にはモモ肉とムネ肉の両方が均等に入っており、この価格で両方楽しめるよう配慮されているのはとても関心する。揚げたてのから揚げが美味いのは当たり前、冷めても美味いというのが腕の見せ所だと思うが、まさにそれを体現している1品である。食品スーパーの惣菜コーナーでこの実力である。専門店だとどうなるのか!胸を高鳴らせ先ほどの店舗へ昼定食を食べに舞い戻った。
Photo_5 
◆チキンハウス中津本店前にて。
11時丁度で駐車場にイン。先ほど来た時は誰も居なかったが、今度はバイク乗りの先客が一人店外で待っていた。ハキハキとしたあいさつが気持ちの良い超ロングツーリングらしい素敵な女性ライダーで、昨日九州入りし、本命のから揚げ店はお休みだったのでココに来たとの事だった。私と同じように食べログを見て10時開店だからと着て見たら定食は11時からじゃないとダメと言われ店の前で待っていたと言う。やっぱり、10時開店なら10時から提供すれば良いものをと、また思ってしまった。1時間待たせる意味なんか無いだろうに。さて、店内に入りから揚げ定食を先払いで注文し番号札を貰って着席する。私と、長旅中のライダーだけでお互い雨具装着状態であるので分散して座るのもお店にアレかなと思い、同席して良いかライダーに尋ねるとOKとの事だったので中央の長テーブルにて同席させていただいた。好きなことをしている人の特徴として、兎にも角にも目が生き生きとしてキラキラしていることだろう。昨日どこから来て、これからどこに行くのか程度の会話しかなかったが、雨で汚れた黒い雨具の井出達でありながら、瞳の輝きがまさにダイヤモンドで装飾されて個人の魅力を高めている。活力のある人との会話はこちらまで気分が良くなるものだ。先に注文してあった彼女のからあげ定食が先ず出てきた。ソロでのツーリング先の食事は写真で記録する行為は誰でも一緒なのか、先ずはパチリとやってからいただきますとおいしそうに食べ始める。遅れて私の分のからあげ定食が運ばれてきた。御多分に洩れず私もパチリとやる。
Photo_6
◆これが噂のワンコイン昼定食のからあげ定食である。
外観は少し小さめのからあげが5個とキャベツの千切り、沢庵二キレ、きゅうりとわかめの酢の物、いりこ出汁の味噌汁、ご飯がついて500円である。インフレターゲットを標榜する現政権下にあってなかなかの低価格のサービスランチといえるが、食べてガッカリさせては何の為のサービスなのか分らない。あくまで個人の感想であることを前提に書き添えておくが、ここははっきりと感じたままを書きたい。味噌汁の有無、提供形態や価格の違いを考慮してもほっと〇っとのからあげ弁当の圧勝である。先ず定食とご飯を提供する以上、ある一定のレベルのご飯を出さなくてはならないが、水加減を間違えたのか、安い炊飯ジャーでも使っているのかご飯がべちゃべちゃなのだ。恐らく、メインでないご飯なんかどうでもよく気を使ってないのだろうが、平気でべちゃべちゃご飯を客に出せるあたり、店舗の質が図り知れるというものだ。ご飯を出す以上、飯屋が出すご飯の炊き方くらい勉強して欲しい。肝心のから揚げも小さいが故、悲しいかなジューシーさが欠けており、味付けも醤油ベースであっさりして美味しさの片鱗は見えるが、その身の本来の柔らかさを活かしきれず表面がカリっとしているだけの普通のから揚げである。これをべちゃべちゃご飯のお供にするにはちょっとアレだ。沢庵と酢の物が無ければご飯は食べ切れなかったかもしれない。お味噌汁は温いし良い印象はゼロだった。サービスしている筈のサービスランチで印象悪くさせては何のためのサービスなのか分らない。利益のないサービスはしたくないのならしない方が良い。食べている途中でのガッカリ感は相当なもので、美味しければ骨付きの奴を買って帰ろうかとか思っていたがそんな気持ちも萎えてしまった。長居は無用である。さっさと食べ終わり、旅人にこの先の安全運転をと別れを言って先に店を出た。美味い料理は人を幸せにするが、そうでないものはその逆である。この後、評価が高い人気店に行こうかと思ったがテンションが下がってしまってその気が失せてしまった。またの機会にトライしようと思う。
この季節はコスモス畑で有名な道の駅があり、帰りのコース上なので立ち寄った。
Photo_7
◆雨で煙るコスモスの群れとKLE。
国道10号線から県道32号へ左折し、今度は苦菩提の方へ向かい卜仙の郷へ向かった。
しかし、最近あっちこっちで黒田官兵衛と書いた幟を見かけるが、ここにもあった。
Photo_8
◆求菩提(くぼて)温泉「卜仙(ぼくせん)の郷」
求菩提温泉「卜仙の郷」は深い山間にひっそりとあった。古い感じの施設だが、館内は良く手入れされていて清潔感あり古さを感じさせない。入浴料は大人400円、貴重品ロッカーは100円でリターンでない方式である。小さめの内風呂2槽と小さめの露天風呂が一つで、シャンプーとボディーソープは無料の備え付け品がある。アルカリ単純温泉で初めはサラリとした肌触りだったが、時間が経つとトロトロとした肌触りに変化するのが妙だった。湯温は低めで、雨で冷えた体をゆっくりと温める。目の前で爺さんが3倍くらいに伸びた金〇袋を石鹸で洗っているのを眺めながら高齢化の進む山間部の村の将来に思いを馳せるのであった。
再び雨具を着込み、県道32号を野峠へ向かって上る。
この路線は、手持ちのマップルでは途中で途切れているが、2008年に全線開通して豊前から直接英彦山へアクセスできる短縮ルートとなる。まぁ、英彦山周辺をぐるっと一周するにはちょうど良くなったので便利になったものである。
大きな角を持った立派な鹿と擦れ違い、その後は小鹿と遭遇しながら帰路に着いた。

・本日の走行距離 186.5km
・本日の旅費 2,591円

にほんブログ村 バイクブログ


久し振りのラーツー。 英彦山~相ノ原毛谷村林道~耶馬溪

2013-09-23 06:12:49 | ツーリングレポート

2013年9月15日日曜日 曇り

 ここ1ケ月、生活環境が激変してバイクどころではなくなっていたが、
ようやくKLEに跨ってみようと思える心境になった。
これまでのように、頻繁にキャンプツーリングは行けそうになくなったが、日帰りならなんとか行けそうなのが救いだ。

 日帰りでも1ケ月振りのツーリングとなるので、とりあえず近場でリハビリをすることに決めた。
いつもよりゆっくりのAM6時30分過ぎに出発。
日中はまだまだ暑いが、朝の空気はいつの間にか秋の爽やかで心地よいものに変っていた。
そんな些細な季節の変化を、最近感じ取ることすら出来ない心境だったが、バイクに乗ることで気付かせ、少しずつバイクに乗る感覚を取り戻してゆく。
 給油を済ませて国道322号から県道418号を南下し赤村から油木ダム経由で英彦山へ向かう。午前8時ごろ英彦山の駐車場に着くと30台以上のバイクが停まっており、登山者の車も満車状態だった。下界と違ってこの辺りはガス(雲の中の状態)がかかって見通しが非常に悪く、気温も低かった。本当は秘かに忍ばせて来たカップラーメンで朝ラーのつもりだったがコンディションが悪いので違うラーツーポイントまでお預けとし、国道500号を野峠方面向かい、国道496号を南下する。
 さて、英彦山周辺にも林道はあり、若い頃DT50で遊んだ記憶があるが、今日ではゲートで封鎖されているか、全面舗装路となっていてその面影はない。野峠から、国道496号を少し下った所から東に延びる相ノ原毛谷村林道というのを、10年愛用のマップルに記載があるのに目が留まった。10年前のツーリングマップルでは『岩山を縫うように走る景色良好ダート8km』とあるが、今日では完全舗装路となっていた。何となくその舗装林道にハンドルを切る。人気のまったくない、ガスの掛かった林道は進むにつれて不安を駆り立てる。ついつい早く抜けたいと思うがばかりにアクセル開度が大きめになりがちだ。
 舗装されているが落石が多く、あまり利用されていない為か整備状況は芳しくない。登りきったところに林道開通記念碑があり、下りは数箇所山手から流れ出ている水のせいで路面が濡れ、更にその水に海苔のように良く滑る苔が一面に広がった場所があり、通過する時は肝を冷やした。おまけに小雨まで降り出して、今日は終日晴れだと言っていたお天気お姉さんを恨めしく思った。木陰で暫く雨宿りをし、雨が止んだのを見計らって再出発。
 舗装林道が終わりに近づいたと思われる頃、犬ヶ岳登山口とある標識とゲートがあり、その少し先に右手に折れる未舗装路があった。 
1
2_2
◆分岐ポイント

ツーリングマップルによると、この相ノ原毛谷村林道はそのまま県道2号に接続し、国道212号に合流する。この支線は縮尺の小さなツーリングマップルでは記載が明確でないが、そういう場合は大抵市町村道や作業農林道、私道だったりする。

 進入禁止などの標識もゲートもないので、とりあえず突入した。初めは穏やかなダートだったが、勾配のきついガレ場などもあり4DW軽トラ最強な作業林道かなと思われた。また小雨が降り出し路面状況が悪化。この手の幅員が狭く勾配のきつい林道には車重のあるKLEは不得意であるのと雨のせいで心細くなり、1kmほど進んだところで引き返すことにした。また機会があれば、これがどこに繋がっているのか、行き止まりなのか確認してみよう。
1_2
◆初めは穏やかな未舗装路だが、先に進むと登り勾配がきつくなって幅員も無くなる。
本線に戻り、県道2号から国道212号で耶馬渓に到る。もう殆ど復旧しているようだが、昨年の豪雨で山国川が氾濫した痕跡が所々に見て取れる。耶馬溪から玖珠へ抜けようかと思ったが、今日は早めに切り上げようと思い212号を日田方向に戻り、国道496号を北上、英彦山へ戻ることにした。朝ラーをするつもりでいたので、まだ何も食べておらず、山国川沿いの景色良いところで遅い朝食をと思いたったからでもあった。が、なかなか良い場所が見当たらない。確か河川プールがあって、公園として整備されていたなと思い出し向かうと、なんと釣堀になっていて思惑が外れてしまった。折角なので、暫くその釣堀を見学する。「エノハ釣堀」と書かれており、プールの中で山女魚(ヤマメ)が群れをなして泳いでいる。エノハとは宮崎北部や熊本、大分県南などの山岳地帯でのヤマメの呼び名であって、山国でその呼称を使用していることに少し違和感を覚えるが、福岡県の一部でもエノハと言っているところもあるので、今日では九州全域でヤマメアマゴ類の総称と考えて良いのだろう。まぁ、そもそも養殖ものだし呼称なんてどうでも良い。
Photo
◆河川プールとして整備されていた場所に、エノハ釣堀が出来ている。
さて、釣堀。自前の釣竿持込禁止、貸し竿(その辺で切って来たような2.5mほどの竹竿)に浮きに餌がついて1本250円、エノハ一尾250円とある。それ以外の料金は価格表からは見て取れなかったが、これだけとなると魚を釣ってもらわないと儲けがないような気がする。要はヤマメを一尾250円で販売してナンボなんだろうから、簡単に釣れてくれないと商売にならないのではないだろうか。見ていると結構繁盛していて子供連れのお客さんで一杯になった。が、釣竿は無反応・・・。20分程見ていたが、一尾も釣れなかった。これだけ釣るのが困難だったら逆に貸し竿250円でも儲けがでるのかも知れない。そういえば餌がどのくらい付属しているのか確認していなかったが、餌がなくなればリピートで追加料金。うん、もしかしてそれか。
 結局、英彦山の駐車場に戻り、トイレの上の方にある展望所のベンチでようやく食事にありつけた。今日のツーリングのメインと言っても過言ではない。
Photo_2
◆カレーカップヌードルと自前おにぎり。これが美味しいのだ。
英彦山神宮へ上るスロープカーの運行を遠景にカップヌードルとおにぎりを頬張る。
至福の一時である。
Photo_3
◆英彦山神宮まで結ぶスロープカーの遠景。
駐車場では沢山のバイクとライダーが屯しているが、不思議とここまで登って来る人は少なく、人目を気にせずラーツーを満喫することができた。

にほんブログ村 バイクブログ


四季見原すこやかの森キャンプ場へキャンプツーリング 2

2013-08-05 15:38:30 | ツーリングレポート

さて、ここでショッキングなお知らせがある。

フリーサイトの利用料がなんと2倍に値上がりしていた。


予約を入れる際、高千穂町観光協会のHPにて料金と電話番号を見ながら電話予約をしたのだが、平成25年8月2日の段階では確かにフリーテント1000円(テント持込の場合)と記載されている。同HPに貼られているパンフレットPDFもそうなっていた。
現場に着いて25年度から値上がりしたと聞き、もうテンションは思いっきり下げてしまった。
「区画が広くなったので」とのことらしいが、区画が2倍にでも拡張したのだろうか?
恐らくそうではないのだろうが、私の一瞬放ったと思われるガッカリオーラを察して、値上げ理由を何か言わなくてはって所で口にしたのがこれだったのだろう。
ホームページではキャンプ場開村日など平成25年のものに更新されていたので最新のものだと思いんでしまっていた。というか、そう思うのは自然であろう。電話予約の際に料金の確認をすれば良かったが、それをしなかった私が馬鹿ということである。
現場に着て、もういろいろ言いたくなかったので素直に清算した。
サイト利用料2000円に大人1名200円、合計2200円也。
もう、がっくりである。
ファミリーで利用するならまだリーズナブルな方だが、キャンプツーリングのソロキャンパーにとっては安くはない。
それこそ、前回紹介した井無田高原キャンプ場は標高は半分だが、料金はざっくり1/3である。しかも、ここから1時間ちょっとくらいの距離ではなかろうか。
更に、予想していた料金ではなかったので所持金が怪しくなってきた。
ガソリン代も含めてギリギリしか持ってきていなかったからだ。
財布の中からはお札が消え、100円玉がチャリチャリの状態である。
食糧と酒は十分に持参、ガソリンも寄り道しなければなんとか持ちそうなくらいの残量はあるのが救いだ。

気を取り直してテント設営に。
フリーテントサイトと言っても番号を振って区画整備されており、山手の勾配地を棚田の様に段々と削って均した芝生の綺麗なサイトである。フリーなのは早い者勝ちという事で、空いている区画の好きな所へどうぞという事らしい。各区画の広さは均一ではなく、広い狭いがあるので良い場所は早いもの勝ちのようだ。
Photo
◆フリーテントサイト全景
Photo_4
◆フリーテントサイトの上にはローラー滑り台などの遊具も。
勾配がきつく、遊んでいる子供達も長くは持たない感じだった。


サイトへの車の乗り入れは出来ず、勾配のきつい舗装路がサイト横まで伸びているので横付けして荷下ろしし駐車場へ車は移動させる。
Photo_2
◆駐車場の上と下にテントサイトがあり、この広場に炊事棟2棟、トイレ棟、展望台がある。
Photo_5
◆トイレ棟 良く清掃されていて綺麗である。トイレットペーパーもちゃんとあった。和式である。
Photo_6
◆炊事棟 清掃が行き届いた炉と流し。水道水はヒンヤリ冷たかった。
見晴らしの良い上の方の広いサイトには既に無人のテントとタープがあり、小さな子供達の可愛いTシャツが洗って何枚も干してある。良いサインだ。この近くはパス。次に、後続の若いカップルが手馴れた感じで設営を始める。面倒なのでもうどこでも良いかと一旦は荷を解いたが、誰も居ない下の離れたサイトへ移動した。
Photo_3
◆誰もいない下のサイトに設営。上のサイトと比べると景色は今一だが満足だ。

 標高1200mの高地は、日差しは流石に暑いが爽やかで涼しい風が吹いて気持ちが良い。
蟻はそこそこ居て何度か足の指を咬まれたが、とにかく蚊が居ないというのは素晴らしい。
ちょっと遅めの昼食とビールを飲みながらラジオで野球観戦。
なんとかRKBラジオ放送が受信でき、ソフトバンク対西武戦の実況が行われており松田が逆転2ランを放った所だった。
因みに携帯電話はソフトバンク圏外である。流石繋がらない打線SBホークスと言う所か。
午後7時前にレトルトカレーに惣菜コーナーで買ったメンチカツを入れた夕食が終わると早めに就寝に着いた。この時点での気温は20℃丁度で気持ち良かった。
Photo_7
◆今日は芋のロックで。雲海を観に来たのでそば焼酎雲海でもと思ったがいつものヤツで。


8月4日日曜日 雨

・・・激しい雨がテントを叩く音で目が覚めたは深夜だった。
時計を見ると2時過ぎである。かなりの風雨の強さだったが、雨漏りもなく雨音を子守代わりに再び眠りに着いた。
深夜から早朝に掛けての雨は5時前にピークを過ぎて小康状態となった。
この時の気温は18℃だったが、テントの外に出て風に当たるともっと低く思えた。
このキャンプ場の最大の売りはこの高所だから鑑賞できる雲海ショーといっても良い。
あいにくの天候もあり綺麗な雲海は望めなかったがまずまずの景色である。
Photo_8
◆雨で濡れたテントと雲海。
Photo_9
◆綺麗な雲海は秋に見られるようだが、真夏でこの涼しさ。秋はさぞかし寒かろう。

ラジオで天気情報を聞くと熊本県宇城市や熊本市、天草地方で大雨が降っている模様。
下界では大雨の様で、帰り道は覚悟しなければならないようだ。
晴れているうちに食事を摂り、撤収作業をする。
雨具を着込み、シートバック、タンクバックにレインカバーを装着。
携帯電話、財布、デジカメ、ラジオなどはそれぞれビニール袋に入れ防水対策をしてバックに押し込んだ。
もう、帰路は一目散に家路に着くだけだ。

案の定、山を降りた辺りから雨が降り始め、南阿蘇の手前で土砂降りになり帰り着くまで雷雨の中の走行となったのである。

今回の走行距離 426.3km
今回の旅費 5227円

にほんブログ村 ツーリング


四季見原すこやかの森キャンプ場へキャンプツーリング 1

2013-08-05 14:03:07 | ツーリングレポート

8月3日土曜日 晴れのち曇り。
 プラグ交換にエアーエレメントの交換などでなかなかKLEを走らせることが出来なかったが、
ようやく週末に走らせることが出来るようになった。
KLEの調子を見るのを兼ね、妻が行っても良いとのことだったのでキャンプツーリングへ出かけることにした。
猛暑日が連日続く中、平地のキャンプ場は地獄であろうと高所のキャンプ場で行ったことのない所をと選んだのが今回利用した宮崎県高千穂町の標高1200mにあるという「四季見原すこやかの森キャンプ場」である。
 前日の天気予報では午後より雷を伴って雨が降るかもとの予報で、「これは修行になりそうだな」との予感は翌日に的中することになる。
午後から天気が崩れるとばれば、もう早めに現地に入ってゆっくりしようと決めて走った。
プラグ交換(イリジウムからノーマルへ)、エアーエレメント交換(腐ったエレメントから新品に)などの整備をした直後のKLEの感触は、初め低速のトルクが薄くなった感じがしたが直ぐに慣れ、寧ろ本来の調子を取り戻したかのように軽やかに安定して回るエンジンが心地よかった。
ただ、セカンド、サードで思いっきり引っ張るとパンッという炸裂音がマフラー付近から聞えてことが何度かあった。うーん、まだまだ直さないいけない所があるのかぁ。

 さて、いつも通り日田市スカイファームロード入り口手前のセブンイレブンで一休みしてからスカイファームロード経由でやまなみハイウェイ~阿蘇~R265で南阿蘇へと抜ける。
大きなスーパーがあるのはこの辺で終わりであろうからピールとお肉とロックアイスを買い簡易保冷バックに入れて寄り道せずにキャンプ場へ向かった。
R265を南下しR325へ左折し南進する。R325は高千穂町まで延び、その後R218と合流する。
宮崎県北に抜ける幹線道路として交通量が思いの外多く、特に大型車が目立つ。
「四季見原すこやかの森キャンプ場」へは、R325より目立つ案内看板がある。
最短コースは素直に案内通り舗装林道を走ってく。
途中、一箇所「四季見原キャンプ場」と書いて矢印のある分岐があるが、入り口からして廃道のようであり自動車なら絶対に進入しない方が良い。
とにかく、素直に道幅のある綺麗に舗装された道を進むこと。
帰り道に上から進入してみたが、落石で幅員が狭いだけでなく、倒木により通り抜け出来なかった。
バイクだから何とかUターンも出来たが、車だと延々とバックで戻ることになるだろう。
写真を撮りたかったが、急勾配で悪路の場所だっただけにUターンして戻るのが精一杯だった。
舗装林道を進んでいくと親父山登山口経由でキャンプ場に行くコースの分岐が現れる。立て看板には4t以下の車両なら通行可との事だったのでこちらを進むことにした。
舗装されているが荒れており、途中幅員の1/3ほど崩れて大きな段差のある箇所がある。
バイクや最低地高の高い4WD車なら大丈夫だが、低い車だとタイヤを落とせば当然脱出困難ぽいので気をつけた方が良いだろう。
数年前に利用された方々のブログなどによる情報だとキャンプ場入り口周辺は未舗装路だったらしいが綺麗に舗装されている。
キャンプ場受付には12時30分頃到着した。

さて、ここでショッキングなお知らせがある。

フリーサイトの利用料がなんと2倍に値上がりしていたのだ!


続く。

にほんブログ村 ツーリング


阿蘇~内大臣林道キャンプツーリング 2日目 内大臣林道・椎矢峠・椎葉へ

2013-05-29 18:39:30 | ツーリングレポート

2013年5月26日日曜日、晴天。

「キャンプ場の朝ほど清々しい場所はない。」という私の自論に、異論を挟むツーリストは少ないだろう。
午前5時起床。
しっとりと朝露で湿ったKLEを拭き上げる。
安いカバーでも持ってくればこの手間が省けるのに、と思うのはこの時だけで直ぐに忘れてしまう。
ホットコーヒーを飲んで暫くてから朝食の準備をした。
今朝のメニューはカレーにわかめスープである。
恐らく、これが帰宅するまでに取る唯一の食事になるだろう。
確り食べておきたい。

Photo

天気予報では明日から雨模様らしい。
どうやら週明けそうそうにも梅雨入りしそうだ。
フライシートはジットリと湿っていて直ぐには乾きそうも無い。
帰ってテントを干し直すことも暫くできそうにないので、ここで出来る限り乾かせて仕舞いたかった。
テントが乾いて撤収、出発できたのが午前8時過ぎ。
道の駅清和文楽邑まで出て、県道153号より内大臣へ向かう。

Photo_2
◆内大臣橋を望む。昔の写真資料を見ると、橋は赤かったようである。
 まぁ、赤い方が橋って感じがするのは歳のせいに違いない。


程なく内大臣林道入口へ到着。
入口周辺には全面通行止の立て看板が仰々しく設置してある。
この先3kmの所で災害復旧工事をしている旨が書かれていた。
ここに来て、下調べ一切していない事に気付く。
まったくマヌケであるが、特にゲートもないのでとりあえず林道を進むことにした。
途中でダメなら引き返せば良い。
書き忘れていたが、これまで機会がなく内大臣林道は初走りである。
ここまで来たのだから、少しでも走っておきたいと思うのは人情というものだろう。
暫く走るとまた全面通行止の立て看板が現れた。

Photo_3
◆何度も現れる通行止めの立て看板に、少しワクワクしたのは秘密だ。

林道脇に、1km間隔で距離を木板を白く塗って書いた立て札があるのに気付いた。
恐らく、林道入り口からの距離だと推測され、トリップメーターで見てみると大体あっているようだった。
3km走らない程の林道脇に大きな重機が3台寄せて停めていた。
日曜日だからお休みなのかもしれない。
4km、5kmと進んでもそれらしい場所は無く、既に復旧済みなのだろう。
途中にあった短い舗装区間がそれだったのかも知れない。

ツーリングマップルには、「谷間にフラットな道のり」と書いてあり走り易そうな印象を受けたが、思いのほか大きな石が多くガレ場がキツイ場所もあった。
手持ちのツーリングマップルは2003年調査のものなので信用度がかなり低くなっている。
平成の大合併のせいで、この地図だと地名が昔のままで何処だか分らないという経験も多くなってきた。いい加減買い換えなくてはならないが、10年間使い込んで色々書き込んだこの地図は何物よりも使い勝手が良かった。
しかしまぁ新しい地図に、情報を移す方が良いだろうな。ちょっと反省。

更に進むと今にも谷へ崩れ落ちそうな廃屋がある。

Photo_4

かなり昔の建物のようで、廃屋になってからも相当の年月が経っているようだ。
しかし、風水害のメッカとも言えそうなこんな場所に、今にも倒壊しそうな雰囲気にも拘らず建ち続けているのは凄い。

ずっと見ていても気持ちの良いものではないので先を急ぐ。
それにしてもタイヤが滑って仕方がない。
7月に車検を迎えるにあたり、ギリギリまで交換しないでおこうとケチったツケが今来ている。

Photo_5
◆恥ずかしながらツルツルです。しかも、キャンプツーリングが多いので真ん中が。


更に暫く走ると舗装された真新しい道とダートの三叉路が現れた。

2
1

さて、どっちだろう。
すると道脇に寄せられた風倒木などの残骸の中に立て札らしきものを発見。
1_2
近づいてみると・・・
2_2
薄っすら国見岳と書いてある。
しかも、国の文字だけ途中まで修復しようとした痕跡が。
やるなら最後までやろうよ。
舗装路を走っても仕方がないし、この打ち捨てられたような道標を信じダートを更に上った。
少し進むと、これまでよりガレ場の荒れ方が酷くなるが、私のKLEでも走行に問題はなかった。
ここを登りきると椎矢峠に到達する。

1460
◆標高1460mに位置する椎矢峠。

峠に到着すると、5台、6台とオフロードバイクが椎葉方面から上がってきた。
全面通行止の看板のおかげで、内心どこかでUターンかもという不安もあったが、これで一安心した。
念のため、若く男前なライダー達にこの道の先について尋ねると、熊本側より道の状態は良くて走りやすく、通り抜けられるとの事。
更に安心し、宮崎県側へ下りのダートを駆け抜けた。
椎矢峠を境に、宮崎県側の下りの林道は名称が変り椎葉林道となる。
教えてくれた通り、走りやすいダートだった。
途中、2台のオフロードバイクと擦れ違う。
梅雨前にみんな走りたかったのだろ、考えは皆一緒という訳だ。
暫くすると舗装路になり、そして椎葉林道入口へと着く。

Photo_6
◆椎葉林道入口

 古いツーリングマップルだが、それによると行程約38kmのダートであるらしい。
途中までトリップメーターで距離を測っていたが、衝撃でKLEのトリップメーターが動かなくなって測定不能だった。
ゼロに戻すと正常に動くようになったので、ダート走行の振動か衝撃でたまたま歯車でも噛んだのだろう。

さて、家路につくか。

本日の走行距離 305.1km



にほんブログ村 バイクブログ


阿蘇~内大臣林道キャンプツーリング 1日目 井無田高原キャンプ場まで

2013-05-28 19:03:23 | ツーリングレポート

2013年5月25日土曜日、快晴。
もうじき九州地方全域が梅雨入りする、その前の貴重な週末である。
特に予定はしていなかったのだが、天気予報を見ているうちに気が変った。
来週には梅雨入りしそうである。

「梅雨入り前に、もう一走りするか。」

妻には申し訳なかったが、土曜の店番を押し付けて早朝より国道211号を南下し日田へ出て後、
ファームロード経由で南小国、そして阿蘇へ向かった。

 早朝、と言っても、パッキングを昨夜のうちに済ませられなくて出発が遅れ日田付近で午前8時過ぎであった。
清々しい晴天の下、殆ど貸切状態のファームロードではアクセル開度が大きくなる。
午前9時、道の駅「小国」へ到着。
このまま素直に国道212号を南下し、第一目標地『ラピュタの道』へ向かう。
誰が名づけたのか興味は無いが、いい歳した男がアニメのラピュタを想起したと思われる彼の地へ赴くのも恥知らずというものだろうか。
1
◆ここが人気の通称「ラピュタの道」

赴くと分るが、人気の理由が良く分る。なかなかの景観である。
ゆっくり景観を楽しもうかと思ったが、サイクリストの集団に囲まれてしまった。

2

長い上り坂を登って来た達成感からか、皆一様に高揚している。
こういう高揚感というものがバイク乗りにはない気がする。
若い頃、ロードバイクで速さを求めていた時を思い出してもそうだ。
速度が上がれば上がるほど、クールに、意識は研ぎ澄まされて、不思議と落ち着いた。
サイクリングには、人車一体感による快感とはまた違った肉体を酷使することで得られるハイな状態がきっとあるのだろう。

 邪魔にならないように静かにその場を後にし、中腹辺りの路肩の空きスペースに駐車し自宅から持参したハムサンドを食べた。
遅い朝食、早めの昼食である。

2_2
◆ここで一服。ラピュタなだけにハムサンドではなく、
 目玉焼き乗せパンにするべきだったか!と、少し悔やんだ。


 国道212号へ戻り、国道57号沿線で給油してから国道265号を南下。
午前11時30分過ぎ。酷い睡魔に襲われ月廻り公園のベンチにて30分ほど仮眠。
目覚めると、先ほどの眠気が嘘のように晴れた。

 国道265号を更に南下し、県道141号へ右折すると井無田高原キャンプ場へは午後1時頃に到着した。
思った以上に早く着きすぎたのでキャンプ場をスルーし、通潤橋へと向かった。
通潤橋、熊本の観光ガイド本などに欠かさず登場する石積みの水路橋である。

Kle
◆道の駅通潤橋にて。
 県外ナンバーのオートバイが沢山停まっていた。


 観光ガイド本などで紹介される通潤橋のそれは橋の中央付近から勢い良く放水されている。
しかし、いつも放水されているわけではなく、観光用放水は土日祝日の正午に一回無料で行われているそうだ。それも必ずではないらしいから見たければ山都町HPなどで確認した方が良いだろう。
事前予約すれば有料(一万円)で放水も可能のようだが、そういうのはお金持ちに任せよう。
到着したのは午後1時半頃とあって既に放水は終了していた。
農業灌漑用水路なので、そもそも放水の必然性なんて観光以外にない。
つまり放水してこそ、その観光価値があるのだ。
「道の駅通潤橋」の駐車場から歩いて橋上も渡り見学も出来るのだがパス。
明日走る予定にしている内大臣林道入口周辺の下見をしてキャンプ場へ向かうことにした。

 道の駅通潤橋の駐車場を左折して県道180号を南下。
暫くすると少しずつ秘境ムードが漂ってくる。
舗装路であるが、一車線の狭い道がクネクネと続き、深い谷を縫うように走る。
県道153号へ出て、なんとなく左折しそのまま真っ直ぐ走ってしまった。
道を間違えてもUターンはしない主義なのでそのまま突っ走る。
暫くすると深い渓谷を繋ぐ大きな美しい橋が現れる。
鮎の瀬大橋である。

Kle_2
◆鮎の瀬大橋。
 人里離れた渓谷に現れる近代芸術のようなデザイン優先の架橋。
 紅葉の時期はさぞかし美しいだろう。


橋の袂に物産館らしき建物があったが、客は誰一人おらずひっそりしていた。
こういう所のハイシーズンは紅葉の時期だろう。
紅葉が美しいに違いない。

 このまま県道153号を東へ走り午後2時40分「道の駅清和文楽邑」へ到着。
既に館内の食堂はオーダーストップ。物産館を見ても、今夜のおかずになりそうなめぼしい物はなかった。
どうにも夜が早いらしい。
とにかく、周辺にお店は殆どない。
これは早めにテントを設営して落ち着かないとと思い、キャンプ場へ急いだ。

 午後3時半、井無田高原キャンプ場へ到着。
管理棟前の池に面したサイトには先客が1名テントを建てていた。
管理棟に管理人は不在で、不在時は電話してとのことだったので電話すると、
予約時に対応してくれた年配の女性が「どこでも好きなところにどうぞ」との事だった。
このキャンプ場を選んだのはサイト内に車両乗り入れ可能という事だったからだが、サイトは池前の平地と、高台の芝生サイトと二つにエリアに分かれている。
池前の平地は既に先客がいたので芝生サイトに向かった。
良く手入れされた美しく広い芝生サイトだが、斜面になっている所が多くて平地が少なかった。
しかも、車両乗り入れ可能とは言ってもどんな車両でも乗り入れが出来るわけではない。
段差がありスロープ状になっている箇所も狭く、ミニバンなどの普通乗用車だと乗り入れは困難だと思われる。
二輪車であってもオフ系でなければ苦労するだろう。
という事で、誰も利用者がおらず貸切状態である。
管理人さんのお言葉に甘えて好きなところにテントを張った。

Photo
◆広々とした手入れの行き届いた綺麗な芝生サイト。
 ど真ん中に設営させていただいた。


この芝生サイトの下に避難所として利用できるように東屋が建ててあった。
高原であるから、夏や秋口の天気の急変時には助かりそうである。
というか、恐らくそういう事態は結構あるのかもしれない。
こういう高地で、開けた芝生サイトにいて雷ゴロゴロしだしたら生きた心地がしないだろう。
程なく管理人さんが軽トラで現れ利用料800円支払った。
その際、近くにスーパーなどありますか?と尋ねると「道の駅清和文楽邑」から1kmほど先に生協があるという。
キャンプ場から片道約9Km。往復18km。
無駄に走行距離を伸ばすことになるが、仕方がない。
どうしても欲しい品があるから行かない訳には行かなかった。
それはロックアイスである。

1

キャンプに似合う酒といえばバーボンだろう。
ジャックダニエルはバーボンじゃなくてテネシーウィスキーだが細かいことはこの際どうでも良い。
今宵は満月である。
満月を肴にジャックダニエルのオン・ザ・ロックを楽しみたい。

1_2

明日は今回の目的の一つである内大臣林道を走ること。
楽しみである。

本日の走行距離 292.5km

にほんブログ村 バイクブログ


山口県・角島ツーリング

2013-05-16 22:09:52 | ツーリングレポート

2013年5月12日日曜日、晴天。
AM5時に起床し、軽くシャワーを浴びて下着を新しいものに着替える。
ツーリング前の、私の儀式となっているのがこれだ。
妻も子供達もまだ寝息をたてているので静かに支度を済ませガレージに向かった。
昨夜のうちにパッキングを済ませてあるので、身支度を調えれば直ぐに出発できる。

今回の目的地は山口県下関市の角島である。
角島大橋というものが出来てから観光名所となっていると、
写真つきでJAF会報誌に載っているのを随分前に見て気になっていた。
下関から日本海側を東に延びる国道191号沿線だというのに、
なぜだか萩、秋吉台ツーリングなどで何度も通っているにもかかわらず立ち寄ったことがなかった。
基本的に都市部を抜けることになるこの周辺は、ツーリングコースとして選ばない。
高速道路を使えば、快適で時間を有効に使えるツーリングが楽しめるが、
ワープワな私は気軽に高速道路を使用することはできない。
そんなお金があったらガソリンを給油する。
国道322号を北上、小倉市街で国道3号経由で関門トンネルへ向かう。
二輪車の通行料は100円。
九州から本州へ向かうのにどうしても必要な経費だ。

Photo_2
◆関門トンネル門司側入口にて

この関門トンネルを走行中、ふと天井を見てみた。
そういえばここの天井、山梨県中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故と同じ吊り下げ式天井で、
先の事故を受けて緊急点検したというニュースを思い出した。
こんな閉鎖空間で天井が突然崩落してきたらどうすることもできないだろう。

関門トンネルを抜け、国道191号を北上する。
日曜日早朝にも係わらず下関市街の交通量はそこそこでストレスが溜まる。
しかも殆どの信号で捕まるというオマケつきだ。
それでも市街を抜け、左手に響灘を望むようになると交通量も減り流れが良くなってくる。
ここまで来ると角島まで1時間足らずとなるので、寄り道をすることにした。
「毘沙ノ鼻」という本州最西端に位置する岬である。
ライダーというものはどうしてだろう、天辺やら先端やらが好きな輩で、岬の先端などは大好物である。
今回近くを通る以上、行かない理由を見つけることが出来なかった。
国道191号を北上し続けると、毘沙ノ鼻への案内看板を見つけることが出来る。
その案内看板の通り走ると、国道から10分ほどで駐車場の整った展望公園へと辿り着いた。
駐車場内の看板には、8時30分から日没までがこの公園の開場時間となっていたが、到着した8時20分頃には既に門扉は開いて駐車場へ入ることが出来た。

1

この駐車場より徒歩にて展望所まで向かう。

Photo_3

展望所では、この様な灯台を模したモニュメントが迎えてくれた。
この形状の灯台、後にまた出会うことになる。
因みに、この展望所が本当の最西端の地ではない。
ここより左手に見えるゴミの最終処分場内に本当の石碑があるらしいが、一般人には入場の許可が下りず見ることが困難らしい。

Photo_4
◆展望所左手に見ることが出来る最終処分場の光景。
こういう高い位置から、最終処分場の様子が観察できるレアな場所でもある。


毘沙ノ鼻を後にして国道に戻ると、目的地まで30分ほどとなる。
9時を過ぎて交通量が少し増えたせいか流れが悪くなった。
海岸沿いの国道は他に逃げ道がないから一度団子状態になるとダラダラとそれに付き合わされる羽目になる。
抜き去りたいが、取り締まりも厳しい地域でもあるため自重しなくてはならない。
なんとももどかしい区間である。
そうこうしていると角島大橋への道路標識が現れ左折する。
まもなく、とても澄んだ青い海と、壮大な1本の橋が現れる。

Photo_6

角島大橋。
2000年に開通した全長1780m、通行料無料の離島架橋としては当時最長であったそうだ。
青い海に一本の真っ直ぐな橋というのは、確かに見応え十分であり、
角島ツーリングのハイライトでもある。

角島へ渡ると、次は角島灯台を見学することにした。

1_2

灯台で貰った資料によると、明治6年着工、明治9年竣工したとのことだ。
歴史ある建造物であるだけでなく、日本中に沢山の灯台がある中で、
一般人が登れることができる数少ない灯台の一つであるらしい。
見学料大人200円だが、こういうお金は惜しまない。

地上より最頂部まで30mの高さで、展望所までは石積みの螺旋階段を105段登る。
展望所からの景色はなかなかだった。
この灯台の光は18.5海里(約34km)の距離からでも見ることが出来るという。
こういう灯台を作る技術が、明治維新直後の日本人によるものではなかった。
英国人リチャード・ヘンリー・ブラントンによる設計で、工事監督も英国人によるものである。
Photo_7
◆この人物が「日本の灯台の父」R.H.ブラントン

世の中、殆どが知らないことだらけだが、ちょっとした旅で日本の灯台の父なる人物を知ることができるとは思いもよらなかった。

今度は、角島大浜キャンプ場へと来た。
目的は映画「四日間の奇蹟」のロケで使われたセットを見るためである。
吉岡君ファンの一人として映画は妻と鑑賞したが、当時の私の感性にマッチせず退屈なものだった記憶がある。
青い海と白壁のチャペル、なんとも絵になるではないか。

1_4

ロケ地を後にして海岸沿いで昼食を摂る。
余程のことが無い限り、私は外食はしない。
弁当を作って持って行くか、このようにカップラーメンなどを食べる。
本当はカップヌードルが食べたかったが、ディスカウントスーパーで88円にて売られていたカップスターを買ってしまった。
そして食べて、やはり後悔した。
ほんの40円ケチって、思った味ではなかったからだ。

Photo_8

私が免許取立ての頃、カップヌードルのTVCMに砂漠を舞台に
オフロードバイクの横でカップヌードルを食べる若いライダーのもの
(当時のパリ・ダカールラリーをイメージさせる映像)で、尾崎豊の曲が使われていたのがあった。
今でも、イメージはそれである。

昼食を青い海を見ながら済ませると、無料の長い連絡橋なら北九州にもあるじゃないか?と思い出した。
新北九州空港への連絡橋である。
全長2100mで、特に苅田方面から空港に向かう時の連絡橋は登り勾配になっており、視界が空へ向かっているせいで空を飛んでいるかのような錯覚を覚える。
しかも交通量は恐ろしく少なく、思うがままに走れるのだ。
帰路、関門トンネルを抜け、県道25号を南下し新北九州空港へと向かった。

1_3
◆新北九州空港にて

空港内では999でお馴染みのメーテルが出迎えてくれる。

Photo_9
◆数年前に見た時より、大分くたびれている感じがする・・・

展望所に足湯があるが、今回はパス。
エアバスA320の離陸を見届けてから家路に着くことにした。

Photo_10
◆新北九州空港連絡橋より。オススメは空港へ向かう側である。
写真は空港より苅田方面へ向かう側だ。

本日の走行距離256.9km

にほんブログ村 バイクブログ