「宇佐のマチュピチュ」を後にすると、無性に腹が減ってきた。
こんな時のために、どこでもラーツーキットを携帯しているがラーツーポイントは過ぎて宇佐市街地に入ってしまった。
国道387号から国道10号へ左折。
走りながら沿線の飲食店を物色するが、どこも有名チェーン店ばかりでその気になれない。
午後1時半前となっていて、個人店では午後2時から準備中となるお店も多くなるので少し焦る。
そんな時、目に留まったお店に寄って見ることにした。
◆国道10号線沿いになんともいえない趣で目に留まった食堂ちどり店舗前にて。
走りながら物色していると、この店構えにして、女性従業員さんが綺麗に窓拭きをし、
店内には数名のお客さんが食事をしているのが見えた。
一度は通り過ぎてしまったが、500mほど進んだ後Uターンしてしまった。
駐車場は砂利敷きだが不安定感はない。
年季の入った木製の戸と窓枠だが曇り一つない窓ガラスから、クリンリネスをしっかりしていることが外観から見て取れた。
ガラリと戸をスライドさせて店内へ入ると、「いらっしゃいませ」と女性従業員さんの元気な声が迎えてくれた。
店内にはスーツ姿の若いいかにも営業さんが食後の漫画を楽しんでいる。
店中央の席には60代前半くらいの中の良さそうな男性二人組みが食後の雑談に興じていた。
平日の昼下がり、変な格好をした中年のおっさんが入店したことでその2人組みの会話を中断させてしまったが、
チラ見しながら私の値踏みが済むと会話を再開させた。
食事をしながら店内を観察しようと奥の空いている席へ座る。
暫くして熱いお茶が入った湯のみを持って注文を取りに来た。
壁のメニュー表を見ながら、ここまで昭和の雰囲気だとそれっぽいものが食べたくなった。
周りのお兄さんやメニューからすると、お昼時は日替わり定食がワンコインでお徳なようで、後から来たお兄さんが迷わずそれを注文していた。
時々来るならそれでも良いが、一期一会、悔いの残らないチョイスがしたい。
メニュー表の下にガラスケースに入った食品サンプルがあった。
オムライスが気になる。
この昭和なお店が提供するだろうオムライス500円は、きっと懐かしいあの感じに違いない。
自家栽培の野菜を使っていますとの紙があり、ならばとチャンポン500円も気になるが、かつ丼650円を注文した。
◆古いが清潔に手入れ清掃されたテーブルウエア。熱いお茶も美味しい。
◆店内からの風景。
程なくして注文したかつ丼が提供される。
◆野菜と玉子でカツが見えませんが、あーあーこの感じ!
メニュー表には玉子丼に親子丼もあるが、鶏肉かとんかつか無しかで基本同じ見た目に違いない。
野菜たっぷりで、小ぶりの玉ネギはなんと輪切りだった。
とんかつをガッツリ食べたい派にはガッカリかもしれないが、
この昔ながらのおばちゃん達が仕切る食堂のかつ丼がなんともノスタルジックで良いのだ。
丼を空にすると、朱色の漢字で「千鳥」と書いてある。
おかみさんのお名前なのだろうか。
滞在時間は20分ほどだったが、腹も心も満たされ店を後にKLEに跨った。
つづく。
2016年5月12日木曜日 快晴。
久し振りのまったく予定のない休日が取れた。
まったくかといえば、まぁ妻には少し言われたがこの五月晴れの下を走れないというのは心残りである。
理解してもらい午前9時前には出発することができたが、遠くまで行くには少し遅い時間帯だ。
給油を済ませ、田川郡赤村から油木ダムへ至る県道418号を南下し県道451号を経て国道500号野峠へ。
国道496号の長い下りを山国へ向け走る。
険しい狭路区間が終わり開けた集落付近まで下りてくると道路状況はグンと良くなる。
まったく車は走っておらず、空は青く高く、新緑がとても美しい。
パラレルツインの気持ちよいパルス感とちょっとガチャガチャとうるさいエンジン音がなんとも良い。
ゆっくり流して給油してから最初の休憩地の道の駅「やまくに」へ到着したのは午前11時前だった。
◆道の駅「やまくに」
ここの人気はリーズナブルなバイキングレストランだけど、まだ営業時間前とあって道の駅内は閑散としていた。
一応、カップヌードルと調理火器一式持参しているが、どこかで食べてもいいなと思っていた。
この道の駅のレストランは、昨年息子とツーリング時に利用したきりで、その後リニューアルされている。
少し待って食べても良いかなとも思ったが、金曜日が唐揚げの日と書いてあった。
今日は木曜日である。
食べるなら金曜日の方がお徳なのだろうと思い、金曜日に来れる時に来てみようと止めた。
まだ、ツーリング前半で荷物が増えるのは嫌だったが、何となく目に付いたお酒を買ってしまった。
◆日田市のクンチョウ酒造の純米酒と、宇佐市の三和酒造の麦焼酎。
どちらも、お試しで呑むには丁度良い量と価格だったので思わず買ってしまった。
「薫長」の方はぬる燗で呑むのがオススメらしいが、きっと常温で呑んでしまう気がする。
「西の星」は、大分むぎ焼酎「いいちこ」で知られる酒造メーカーのカップ焼酎。
宇佐産大麦ニシノホシを原料にした麦焼酎でアルコール度数20度とマイルドだ。
普段呑みで買う際、「焼酎なのにアルコール度数が低いとは何事か!」とプンスカしてしまう私だが、
まぁ手頃なカップ酒で大分県を感じるのであれば良しという旅先で大らかな心持になっている。
荷物を増やし、再びKLEを走らせる。
特に目的地を決めてはいないが、ノン給油で帰りたいとなると走行距離250km付近で考えないと足が出る。
国道212号を東へ進み、「唐揚げもいいな」と漠然に思いながらも進路を中津ではなく県道28号に折れ南へ。
耶馬溪の美しい新緑を楽しみながら玖珠町まで至った。
玖珠まで来ると、今度は九重、三愛方面へ足を伸ばしたくなるが自重する。
国道387号を院内方面へ進む。
◆国道387号沿いから椎屋耶馬渓方面を望む。空の青さと新緑が眩しい。
更に進むと「宇佐のマチュピチュ」という看板を見止めた。
はて、そんなのあったっけ?と思いながら案内表示にしたがって展望所に向った。
◆綺麗に整備された「宇佐のマチュピチュ」展望所。
誰も居ないが、近年整備されたばかりであろう綺麗な展望所があった。
駐車場は道路沿いにあり、傾斜になっているから二輪車の駐車は注意が必要だ。
展望所に上って見るとこのあたりの集落が一望できた。
また、一応説明書きもある。
◆まずは、マチュピチュの写真と説明書き。
◆展望所からの風景
◆展望所からの風景アップ。
うん、どうなんだろう?
しかし、宇佐市の観光に対する思いは少し分かったような気がする。
つづく。
2015年11月19日木曜日 雨のち曇り。
前日より降り続いていた冷たい雨は夜半過ぎには上がっていた。
雨さえ降らなければ、18日夜に出立できるように準備はしていたが、雨は止まず19日午前4時出発となる。
が、平地では雨が上がっていたものの標高を上げると見事に雨に会い結局合羽着用にあいなった。
久々のキャンプツーリングとなるので、どこに行こうかと考えていたが、結局昨年行った鹿児島の大泊野営場に何となく決めて南下する。
時間的にあまり余裕もなく、兎に角走って写真がないのは、それはそれで今回一生懸命に走った証でもあるだろう。
午前7時過ぎ、ようやく道の駅そよ風パークでトイレ休憩にありついた。
◆道の駅そよ風パークにて。
◆朝食のカロリーメートメイプル味。
三時間少々でここまで来たのだからペースは速いのだが、体力はかなり消耗していいる。
雨具を脱ぐついでにトイレ休憩にした。
装備を脱いでいると、60代くらいの紳士に話しかけられる。
広島ナンバーの乗用車で、ご夫婦2人で車中泊をここでしていたようだった。
奇しくも、私達夫婦も先日長崎で車中泊旅行をしたばかりだったのでなんとなく親近感が湧いた。
最近、歳を取ったせいか、体が動くうちにそれなりの経験、思い出作りがいかに重要であるかを思い知るようになった。
我がKLEとの旅路もそうであるし、我が愛妻との旅路もそうである。
若かりし頃の万能感は今やない。
無いが故に、今出来ることの大事さを思い知るようになった。
が、それが素直にできるか出来ないかは、まぁ、人それぞれだろう。
この後、雨で濡れた国道265号線を更に南下する。
椎葉を抜け険しい山岳路となる。
◆雨で濡れる国道265号とその山並み。
秋の荒しの後とあって、路面には落ち葉が一杯で走り難かった。
予想より大分遅れて人吉、えびのを通過し、霧島に入ったのは12時前だった。
◆また来てしまった黒豚の館。
今回の第一目的地である霧島の黒豚の館。
既に満席で、名前を書いて暫し待つ。
10分ほどでテーブル席に通され、ランチサービスのロースカツ定食を頼んだ。
前回の失敗を反省し、始めからライス大盛りを頼む。
程なくして黄金に輝かんばかりの黒豚とんかつが姿を現した。
さて、いただきます。
脂身が甘く、風味がとても良いお肉で衣のサクサク感と豚肉の風味と柔らかな食感はなんとも言い難い美味さである。
更に、豚汁が冷え切った体を温め解してくれる。
完食までホンの10分程度であるが、この10分の為に遥遥走ってきたのだ。
空腹を満たし、休憩を終え再び南進する。
県道60号から県道2号へ折れ、財部方面に走り広域農道「そうかい道」を経由して国道10号へ。
東九州自動車道の無料区間である末吉財部I.Cから鹿屋串良I.Cまでを走る。
約28kmくらいの無料区間で大変ありがたいく利用させていただいた。
鹿屋市まで来ると目指す佐多岬までは一時間少々で、目的地到着時刻が読める。
錦江湾を右手に望みながら国道269号を南へ。
スーパーで夕食とお酒を購入して本日の宿泊地である大泊野営場に到着したのは午後3時半前だった。
◆大泊野営場にて。
◆今晩の夕食。
◆夜も鹿児島県産豚の焼肉とウインナーをいただいた。
あ、今回持ってきて使おうと思っていたコールマンのフェザーストーブだけど、
どうにもパッキンに苦労して今回は持ってこなかった。
購入前から何となくそうなる予感がしながらも物欲に負けて購入してしまった自分が情けない。
まぁ、その内出動する機会もあるだろうさ。
食事を済ませ、程ほどの酔いでシュラフに潜り込んだ。
兎に角外に居られない程、11月下旬になろうかと言うのに物凄い数の蚊の襲撃にあったからだ。
昨年は、10月下旬にこのキャンプ場を使用したが蚊はまったく居なかった。
この季節であるので蚊対策用品を持ってきていなかったのが、油断してしまった。
こんな晩秋から冬になろうかと言うのにまだ蚊がいるのは、今年の秋が暖かかったせいだろうか。
シュラフの中で目を閉じると、波の音と、ポツポツを雨がフライシートを叩く音が子守唄になった。
夜半過ぎに目覚めテントから出ると、雲ひとつなく瞬く無数の星々で夜空は飾られていた。
海からの風が夕方より強く吹いているせいか、蚊が姿を見せない。
近年活動が活発でなくなったが、しし座流星群の極大日が18日だった。
二つ三つくらいの流れ星を見届けてやろうとオリオン座周辺を夜空を見上げる。
30分くらいで三つ流れ、内一つはかなり輝きの強いものだった。
2015年11月20日金曜日 快晴。
再びシュラフに潜り込み眠り、また目覚めたら5時過ぎだった。
ラジオのスイッチを入れ、NHKにチャンネルを合わせる。
ラジオ深夜便では、作詞家の松本隆さんが自身の半生をお話していた。
暗がりの中、ゆっくり撤収作業をする。
明るくなってくると、再び蚊の猛攻が始まり逃げるようにキャンプ場を後にした。
◆午前6時半過ぎ、キャンプ地を出発。
いつもなら朝食まで済ませて出発するが、そうも行かなかったので道の駅「根占」に一旦停止。
◆薩摩富士と呼ばれる開聞岳を錦江湾から望む。
◆今日の朝食。ゆでたまごとカロリーメイト。
◆アジシオを掛け、開聞岳と静かな錦江湾を眺めながらパクリ。
朝食を済ませると、一路北上開始。
ルートは昨年同様志布志から都井岬、日南海岸を北上する。
雲ひとつない快晴で、国道448号海岸沿いの日南フェニックスロードはもう素晴らしいの一言だった。
◆道の駅「なんごう」にて。
◆マンゴーソフトで一休み。
今年も道の駅「なんごう」へ立ち寄り、マンゴーソフトを戴いた。
因みに、JAF会員特典の割引対象がソフトからアイスに変更されていた。
カチカチに凍ったアイスを食べる時間的余裕はないのでソフトにしたが、
昨年はバニラミックスを食べたのでマンゴー単体を食したが、こちらの方が正解だった。
この後、日南市を抜け国道220号を北上。
再び素晴らしいシーサイドロードを堪能しつつ宮崎市へ。
今回は一ッ葉有料道路を使うが、南線と北線と分かれておりそれぞれ自動二輪150円の通行料金が掛かる。
どうして繋げられないのかは色々あるのだろうけど面倒であり利便性を欠く有料道路だが、
それでも宮崎市街地を一気に抜けることができるので時間短縮には有効だった。
国道10号線へ出ると暫くはひたすら北上するのみで、今日の目的地である延岡の「おぐら」に到着したのは午後1時半過ぎだった。
◆チキン南蛮で知られる「おぐら」旭ヶ丘店の駐車場にて。裏からの写真ですみません。
◆ダブル南蛮とランチサービスのアイスコーヒーを追加オーダー。
さて、ムネ肉モモ肉両方楽しみたい欲張りな私に打って付けのダブル南蛮を注文。
ランチタイムサービスでコーヒーが100円で追加できるのでアイスコーヒーを頼んだ。
写真のワンプレートと、平皿にライスというセットで、汁物が付いていない。
パッと見、少ないかな?と思ったが食べるとなかなかのボリュームでお腹いっぱいになった。
チキン南蛮の、あの味の鶏肉と濃厚なタルタルソースは食べ応え十分なので欲張らない方が吉のようだ。
これで、今回のツーリングの目的の一つであるチキン南蛮も食した。
もう、この後は一目散に帰るのみである。
店を出ると、日本一周中とホムセン箱に書いて貼ってあるホンダ車が駐車しているのに目が行った。
日本一周中と記している旅人を時々見かける。
私も、恥ずかしながらそんなのを書いた旗を荷に括りつけて挑戦したことがある。
今となっては若気の至りと恥じ入るばかりだ。
まぁ、しかし、ツーリングの記録をこうして記している行為もまた似たようなものかもしれない。
今、ふと、絶対矛盾的自己同一という言葉を思い出した。
酔っ払ったオッサンが、難しい言葉をこねくり回したところで、自己の行為の正当性は見出せない。
満腹でKLEに跨り難くなった。なんと幸せなことか。
国道10号線をこのまま北上後、国道326号へ。
国道10号線より入ったばかりで直ぐに対向車からパッシングでアレの合図を貰う。
一キロほど走ったところで露店が開いていた。
常日頃より安全運転の私には用事がないようで客引きには会わなかった。
国道502号へ至り、道の駅「きよかわ」でトイレ休憩。
バイクへ戻ると、私のKLEをマジマジを眺める初老の男性が話しかけてきた。
よくある「どこから来て、どこへ行くのか」を聞かれる。
ザックリとお話すると、「じゃぁ日田を抜けて嘉麻峠を越えて帰るの」かと、なんとこれから走ろうと思っているルートを的確に言い当てた。
下道でまだ200km以上も離れた他県のルートや峠名をパッと言える辺り、職業運転手さんか自分らのようなツーリストか、はたまた同郷人か。
へぇと感心しつつ丁寧にあいさつをして道の駅「きよかわ」を後にする。
もう、ここからはノンストップで走り続け、帰宅したのは午後6時半。
熱い湯船に浸かった時の「今、俺は生きている」という実感を、楽しむのである。
・今回の走行距離 1,014.8km
・今回の旅費 9,744円
2015年10月9日金曜日 晴れ。
バイク乗りのブログが、長らく更新されないで放置されていると少し心配になったりする。
そんな私も、暫くブログ更新ができなかったがピンピンしています。
ただ単純にKLEに乗る時間と気力が無かっただけでしたが、
久し振りに今月末キャンツーへ出かけられそうな感じになって来たので、
KLEの点検と自分自身の感覚を取り戻すのを兼ねて日帰りツーリングに行ってきました。
午前8時出発。
コースは英彦山~山国~耶馬溪~院内~宇佐~中津~帰宅と決めていた。
朝食は取らず、ペッコペコに腹を空かせた状態で下調べしているラーメン店を数件回ってやろうという魂胆である。
念のためにタンクバックにはカップヌードルと調理器具を忍ばせている。
◆秋の気配深まる英彦山の駐車場。寒いです。
午前9時過ぎ、英彦山の駐車場へ到着。
バイクは一台も無く、登山者の車で一杯だった。
しかし、結構着込んでいるのに寒いです。
寒い寒いと言いながら山国へ峠道を下り道の駅やまくにで一休み。
◆道の駅やまくに。
◆レストランがリニューアルオープンしていた。
◆梨を試食させていただきました。甘くてジューシー!
道の駅併設のレストランが10月1日よりリニューアルオープンとあった。
レストランはまだ準備中で観察できなかったが、あのリーズナブルなバイキングがリニューアルしたのだろう。
テント内には梨が積まれ試食もできるようになっていた。
遠慮せず一口パクリとすると、梨の甘みと溢れんばかりの水分が口の中に広がり、サクサクとした食感が相まって疲れた体を癒してくれる。
バイクじゃなかったら衝動買いするところであるが、買ってもこんな大きな荷物を積むことはできない事が非常に残念でならない。
道の駅やまくにで息を吹き返したものの、空腹と寒さを堪えるのに必死だった。
これも全ては一杯のラーメンのためである。
国道212号を国道500号へ折れ、国道387号へ。
道の駅いんないの前を通過しこのまま北上を続けると大分県宇佐市市街地中心部へ至る。
大分県北部にあって、中津市と豊後高田市の間に位置する宇佐市は、全国八幡宮の総本山である宇佐神宮で知られる歴史深い土地だ。
とはいっても、国道10号線に沿うそうにどこにでもある郊外型店舗の列の景観は少し栄えた地方都市の景観のそれである。
主要幹線道から逸れると、平野部の大部分が田園地帯となり、秋の田んぼの良い香りがヘルメット越しに鼻腔を刺激する。
そういえば、今回のツーリング中、至る所で金木犀の香りがしていた。
国道387号をそのまま直進すると国道10号へ至り、県道44号となる。
田園風景の中の一本道を気持ち良く走りJR日豊本線の柳ヶ浦駅へ向うと外壁を黄色く塗られた小さな建物が目に付いた。
そこが、今回のラーツーポイントの一つである地元で人気らしいラーメン店「一輝亭」である。
◆JR日豊本線柳ヶ浦駅近くの田園風景内に黄色で目立つラーメン店「一輝亭」前にて。
下調べでは開店11時からで、到着したのは11時30分頃であった。
店舗の前には車が1台も駐車していなかったので「しくじったかっ!?」と思いつつ店舗前のスペースにKLEを駐車させた。
開けっ放しの店舗入り口から中を窺うと狭い店内ながら結構お客が入っている。
ヘルメットを脱ぎ、グローブを外しなどをしていると、自動車で訪れるお客は店舗裏へ。
気付かなかったが、店舗裏に駐車場があり、店舗前じゃなく裏の駐車場に地元のお客さんは停めるようだ。
気付いた時には装備を脱いだ後だったので邪魔になるかな?
と思いつつも駐車禁止と言うわけでもなさそうなのでそのまま入店することに。
店内はカウンター席と小さな小上がりがあった。
先客がカウンターに4名、小上がりにはファミリーが座っている。
ベンチ式の椅子でどこに座るか一瞬戸惑ったが、空いていたL時カウンターのココ→●Lへ座った。
座った場所からは調理場内が良く見える。
大将は若く、一人で調理全てを行っている様子。
年齢の頃は、若大将の母親くらいの年配の女性が一人配膳や会計を手伝っていた。
くるりと店内を見渡すが、カウンター横からはメニューが見えない。
カウンター正面頭上の壁にメニューは書き出して貼ってあった。
席についても、大将もおばちゃんもオーダーを聞かないし、水も出てこない。
水はセルフで、注文は決まり次第カウンター内に向かってオーダーするようだ。
常連さん達は着席と同時に慣れた口調で注文していた。
初めて訪れるお店での、このアウエー感が堪らない。
「ラーメンをお願いします」と注文する。
メニューの一番右端にあるラーメン500円。
ノーマルの、そのお店の基本となるラーメンが、ワンコインで賞味できる幸せ。
昨今、原材料の値上がりでその店舗の基本となる素ラーメンですらワンコイン以下で賞味できない店舗も多い。
「ラーメンをお願いします。」と注文すると、「〇〇は入れますか?」と若大将が手を休めずに聞いてきた。
店内の頭上にあるTVには暴れん坊将軍が大音量で流れており聞き取れず「はい?」と聞き直してしまった。
若大将がもう一度「ニンニクは入れますか?」と言う。
ニンニク。
セルフで入れるラーメン店では、まず入れることはないだろうニンニク。
しかも初めて食べる店舗でのラーメンにニンニクを始めから入れたら味が分からなくなるのではないか?
しかし、若大将から聞かれると入れた方が良い様な気がして「はい、入れてください」と答えてしまった。
注意して他の客の注文を聞いていると、殆どがニンニク入りを注文しているので間違いはないのだろう。
暫し待って、至福の一杯が提供される。
愚鈍な私の味覚で、味のレビューは差し控えたいが、価格と味、総合的にみて満足する一杯だった。
一心不乱に一杯のラーメンをたいらげ、「ご馳走様でした」とおばちゃんに1,000円札を渡すと500円玉一枚のお釣りを貰う。
店舗を出ると、清々しい秋晴れの高い空が私を迎えてくれた。
さて、次はどのラーメン店に行こうか?とマップルを見る。
まぁ、さすがに直ぐには食べられないので目的地の一つである宇佐市平和資料館へ向うことにした。
地元のテレビで、太平洋戦争時に米軍機による空襲の様子を納めた映像が時々報じられることがあり気になっていた。
こんな田舎の田んぼしかないような所を空襲してどうするの?と、現在の静かに広がる田園風景を見ると思うかもしれない。
しかし、かつて宇佐海軍航空隊という旧日本海軍の航空基地あった。
開隊した昭和14年当時は、艦上爆撃機、艦上攻撃機の搭乗員育成のための訓練航空隊であったが、終戦が近づくにつれ特攻基地へと変貌する。
資料点数は少ないが、見応え十分な資料館であるらしいので以前から訪れようと思っていた。
ナビやスマホでもあれば迷わないだろうが、ツーリングマップル一冊しか持たない私は事前に下調べしていても非常に分かり難い所にあり探すのに苦労した。
◆簡素な作りの宇佐市平和資料館。
市の施設なら近くまで来れば案内標識くらいあるだろうと思っていたがまったく無く、
狭い飲み屋街らしい道を右往左往しているとなんとか辿り着いた。
新しく簡素な作りの工場みたいな外観で、「ここかな?」と少し戸惑う。
年配のお客さんを十数名乗せたバスが1台停まっており、私と入れ違いで出て行った。
乗用車が駐車場の端の方に数台駐車しているが、こういう駐車の仕方はスタッフか関係者のものなのだろうと想像する。
平日の昼飯時であるので、こういった施設はこういうものだろう。
手動のガラス戸を開けて入館すると、受付に年配の女性が一人座っている。
入館料は無料だが、氏名・年齢などの記帳をして下さいとのことである。
記帳し終えた後、受付の女性に「館内は撮影しても良いですか?」と尋ねると「はい。」との快い返事があり許可を得る。
さて、ここの目玉はなんと言っても映画「永遠の0」の撮影に使用された零式艦上戦闘機二一型(原寸大模型)と、
実際に座ることのできる撮影用コックピットだろう。
◆細部まで精巧に再現された零式艦上戦闘機二一型原寸大模型。
脚部のタイヤには実物の「疾風」のものが使用されている。
◆コックピット内も素晴らしい再現ぶり。
◆コックピット右側から機首。
◆あの俳優さんがこのコックピットで熱演したのだろうか。
◆ここに座って撮影可能です。私は勇気がなく出来ませんでしたが・・・。
◆映画関連資料などの「永遠の0」コーナー。
目を引く展示物は映画「永遠の0」関係だけど、この平和資料館は宇佐海軍航空隊の歴史や遺品、
米軍機搭載カメラから撮影された宇佐空襲の映像資料を展示し平和学習に役立てることにある。
それら関連資料の展示も興味深い。
◆基地跡地から出土した旧日本海軍の洋式のお皿。
碇と桜が描かれた、白く洒落たお皿は旧海軍のもの。
以前、NHKドラマ「坂の上の雲」劇中で秋山真之がこのような白いお皿に盛られたライスカレーを食べているシーンを思い出した。
時代も場所もまるで違うけれど、このお皿にもカレーが盛られたことがあるのかなぁと思いを馳せる。
◆米軍機に搭載されていたガンカメラ。
◆ガンカメラ正面より。
米軍艦載機による機関砲やロケット弾による空襲の様子を米軍機目線で知ることの出来る貴重な映像資料の展示も興味深い。
また、ここ宇佐海軍航空隊にあった第721海軍航空隊、通称「神雷部隊」は、あの人間爆弾で知られる特攻兵器「桜花」を運用する特攻専門部隊である。
◆人間爆弾「桜花」1/10の模型。
母機の一式陸攻に吊るして飛行し、目標近くで切り離して運用される桜花は、
機首に1200kgの爆弾を仕込み、火薬ロケット三基に点火して目標艦船に突入するという。
零戦の最高速度が時速550kmであったのに対し、桜花は時速900km超で飛行し、
ギリギリまで操縦桿を握り桜花を操縦した隊員とは如何なるものだったのだろう。
1200kg爆弾を搭載した時速900kmで飛ぶ有人ロケットミサイルである。
こんな恐ろしいものをよく思いつき、本当に運用しようとする狂気。
現代の私達には想像もできないが、一度戦争という個人では抗うことの出来ない時代のうねりに飲まれてはどうすることも出来ないだろう。
うん、もう少し平和学習の見学をするか。
宇佐市平和資料館を後にして、次は戦争史跡である「城井一号掩体壕」へ向う。
◆「城井一号掩体壕」
◆掩体壕正面から。
◆掩体壕の中より。
◆何のエンジンとプロペラなのか分からないが、線香とお水のお供えが。
掩体壕(えんたいごう)とは、戦闘機などを格納し、敵の攻撃から守る為のもの。
この周囲に同じような掩体壕が幾つか田んぼの真ん中に見られたが、驚いたのは耕運機の格納庫として使われていることだった。
恐らく個人の所有物になっているのだろうが、どういう経緯でそうなったのか?
民家と一体化して倉庫として使われていそうなものまであった。
ずっと居ても気持ちの良いものではないので、手を合わせ一礼してからこの地を後にし、平和学習を終えることにした。
本当は、あと2軒ほどラーメン店を巡ろうかと思っていたが、もう若くないということか、まったくお腹が空かない!
とりあえず国道10号線を北上、途中のバイパスで白バイに追尾されながらのツーリングとなる。
早くからその存在に気付いていたが、中津バイパスに入ってから片側二車線の走行車線左側を時速50km程で流すと、
右側車線、私の右側バックミラーに写らない右後方の微妙なポジショニングで追走している。
さすが、鍛えられた白バイ隊員さんである。
ドライバー、ライダーの死角に容赦なく入り、交通違反者をこのようにして仕留めるのだ。
私はたまたま幸運であったに過ぎない。
1km程そのように走っていると、諦めたのかスーと私の前に出てきて次の交差点でUターンし反対車線へ走り去っていった。
交差点内でUターンかぁ。
最近は禁止標識のない場所なら回転できるんだっけ?
うーん、いろいろ危ないから私は止しとこう。
暫く走ると、左手に太平楽が見えてきた。
そういや一度も立ち寄ったことがないので様子見で駐車場内に進入してみた。
ただの温泉施設だと思っていたが、そこらへんの道の駅顔負けの駐車場と物産館などを併設した施設だった。
休憩がてら見学していると、お土産にみやこハムの粗挽きウィンナーを一袋買った。
これなら持ち帰れる。
◆お風呂に入らなくても寄ってみて良かった太平楽の駐車場にて。
◆お土産で買った粗挽きウインナー。ボイルしてマスタードを付けるととても美味しかった。
京築地域のスーパーなどでは普通に店頭に並んでいる商品のようだけど、
リーズナブルでいて、確かに美味しい粗挽きポークウインナーだった。
さすがは本場ドイツでその味を認められただけのことはある。
その後は、この辺を走る時は必ず使う京築アグリラインにて一路家路へ。
一瞬、道の駅しんよしとみのコスモス畑でKLEの写真でもと脳裏を過ぎったが止すことにした。
穏やかな秋晴れの澄んだ空気と一頃より大分傾いた太陽光に深まる秋を感じつつ午後5時頃無事帰宅した。
・今回の走行距離 246.7km
・今回の旅費 1,910円
2015年7月3日金曜日 晴れ時々曇り。
今度の7月5日日曜日、KCBMが九重である。
雨さえ降らなければ行こうと前々からシフトを代わってもらっていたが、事情が変わってしまった。
3日が休みとなり、まぁ幸いお天気には恵まれた。
予定が少し変わったが、まぁ仕方がない。
既に準備はしていたのでそのまま計画していたコースを走ることにした。
思い立つのも遅かったので、出発は遅めの午前10時前。
久し振りのツーリングとあって、走行時の車両の感覚等を確かめならが走った。
何となくだけど下のトルクが薄くなっている気がする。
この前のプラグ交換したけど、それかな?それとも気のせい?っていうくらいのモノだけど。
先日交換したクラッチレバーの動作は良好だ。
曲がったシフトペダルは手で戻しただけだけど特に動作に問題ない。
平日午前の晴れた山間部の交通量は少なかった。
快調に国道211号嘉麻峠を通り南下、日田に至るといつものスカイファームロードを走る。
平日とあって擦れ違ったバイクは2台だけ。
薄っすら雲が掛かっているが雨の心配がまったくなく、気温も24℃と快適だ。
気持ちよく走っていると、沿線内のラーツーポイントが近くなり時刻も午前11時30分を過ぎていたので昼食休憩をとることにした。
◆休憩所にて昼食の準備に。
◆休憩所からの展望。緑が目に優しい。
◆休憩所の看板。この看板のお陰か、この休憩所内にはゴミ一つ落ちていなかった。
◆今日の昼食。カップヌードルと妻の作ってくれた普通のおにぎり。
いつもと変わらぬラーツーの一時、まさに癒しの時間である。
「わざわざ山の中まで走っていって、ラーメン食べるのって面白いの?行った先の美味しいお店で食べたら良いのに」と妻は言いながら、
私のリクエストに応えておにぎりを一つ握ってくれた。
お金を払いさえすれば得られる満足と、そうでないものがある。
それも、まぁ、しかし、人それぞれだろう。
昼食を終え、再びKLEを走らせた。
小国でJA系セルフGSで小銭を沢山使って給油した後、国道442号を南下する。
三愛を抜け、更に竹田方面へ進むと県道30号へ折れ、長湯温泉を目指した。
◆道の駅「ながゆ温泉」に到着。
昨年の道の駅スタンプラリーに着たきりの長湯温泉。
炭酸温泉では日本有数とのことだが入ったことがなかったので試しに入浴をすることにしてみた。
◆温泉療養文化館御前湯。
大人の入浴料は500円。貴重品ロッカーは10円のノンリターン方式。
施設建建屋内で完結するタイプで、1階と3階に浴室があり、日替わりで男湯女湯が入れ替わるようだ。
日本有数の炭酸温泉というからにはブクブク泡でも立つのかと思ったがそんなことはなかった。
半径3mほどの内風呂と同程度の外風呂にサウナがあった。
ツーリング先での温泉入浴は結構体力を奪われるので日帰りの際は程ほどで切り上げることにしている。
入浴を終え休憩室へ。
◆休憩室からの展望。
休憩室前のチラシやパンフレットを置いている場所でおんせん県おおいた県内周遊スタンプラリーという冊子を見つけた。
手にとって見ると、結構緩い内容と、それに比例するかのように当たり難い景品コースとなっていた。
せっかくスタンプ集めて回って応募しても、こういうタイプのスタンプラリーは結果にコミットすることはない。
応募しなければ当選する可能性はゼロだが、スタンプ集めに頑張って回っても苦労が報われないという罰ゲームのような企画である。
こういうのに大事なのは、応募してハズレても集めたスタンプの数に応じて得られる何かだろうと思う。
そういった経費を惜しんで企画を立て遂行する神経は、スタンプ集めの側に回ったことの無い役人が考えそうなプランだ。
◆スタンプラリー愛好家としては、見てしまった以上には参加せざるおえないと言う・・・。
◆ながゆ温泉にてスタンプ回収。
とはいえ、まんまとスタンプを押印してしまった。
まぁ、この後スタンプを集めて応募までするかどうかは別だけど。
さて、このツーリングに出る前に、同僚に「今食べたいものってなん?」って聞いてみた。
それは、その答えを聞いてツーリング目的の一つにしてやろうと思ったからだった。
訊かれた彼は「ウィンナーですかね」というので、『九州 ウィンナー』でググってみた。
九州西方面以外で上位にあり、久住方面のお店がいくつかヒットした。
無理矢理でもツーリングに行く目的を作らないと情熱を持って走れないのは歳を取った証拠だろう。
その検索で目に付いたお店に行くことにした。
◆九州 ウィンナーでググって見つけたハモンデキュジュウというお店。
自家製ソーセージ・ウィンナーのお店って結構あるのが九州の特徴だとも思うのだけれど、
大分・熊本辺りになるとグンとその競争率は高くなる。
お店に入ると小さな冷凍ウィンドーが2機据えてあった。
私よりはずっと若い女性の店員さんがパーテーションの裏から出てきた。
店舗の展示在庫数とこの感じから、店舗での来客数・売上げはそうでもないのだろう。
それでも、美味しそうな商品がずらりと並んでいる。
同僚へのお土産がてら数点を選び購入した。
◆購入したウィンナーとかいろいろ。
さらにホットドックもできるというので一つ注文した。
◆ホットドック300円也。
ガーリックがガツンと効いたホットドックで小腹を満たしたら、一目散に家路に着いた。
それでも、来た道を只帰るだけでは面白くないので、玖珠から耶馬溪、上毛町から京築アグリラインを走る。
上毛町に入り県道110号線を走ってると、対向車からパッシングを貰う。
!?
こういう時はスピードダウンに限る。
程なくパトカーが鼠取りをしている現場を通過した。
快いお兄さんのパッシングで救われた命に感謝。
少し前からホットドックの影響で酷く喉が渇いて仕方がなかったが、なかなか手頃な駐車&手後な価格の自販機がなかったが、
京築アグリライン入り口近くで程よい場所を見つけた。
◆ワンコインで買える自販機発見で休憩タイム。
◆安くて大容量でありながら、なんとなく疲れた体に良さそうなドリンクをチョイス!
休憩後、一目散に帰路に着き帰宅したのは午後6時過ぎだった。
本日の走行距離 305.1Km
本日の旅費 3,820円
2015年5月17日日曜日 晴れ
日曜日に休みが取れたのは久し振りで、いつもより長く寝てしまった。
午前10時前に起床すると、窓の外には青空が広がっていた。
正直、今日は家でゆっくりしながらホークス戦でも観戦するつもりでいたが、どうにも心が騒いだ。
ゴロゴロしていた中学生の息子に「一緒にバイクにでも乗るか?美味しいもんでも食べに」と誘うと乗ってきた。
右手の手術から3ヵ月が経過したものの、いま一つ芳しくないのでバイクに乗る気がおきなかったが、この陽気で気分が向いた。
そして、近頃家でゴロゴロしていることの多い息子を家から引っ張り出すには丁度良い口実にもなった。
こうして、私の復帰戦は息子とのタンデムツーリングとなったのである。
午前11時30分頃出発。
息子とのタンデムツーリングは実に1年半振りである。
小学5年生だったのが、今は中一で体重は60Kg超と成長している。
小さな頃の軽い気持ちで誘ったのだが、まだ完全でない右手と今の彼の体重は久し振りのタンデムランを苦痛なものにしていた。
こんなに重かったっけ?と、息子の重さを背中と両腕に感じながら走る。
コーナリング・ブレーキングにも彼の重さが影響してかなり疲労する。
近場のツーリングコースと思い選択した英彦山から山国だったが、タイトなコーナーと勾配のキツイ坂道の連続で体力は相当に削られてしまった。
なんとかかんとか辿り着いた英彦山の駐車場にて一休み。
◆天気が良い休日とあって賑わっている英彦山の駐車場。
これより野峠を経由して道の駅やまくにへ。
◆道の駅やまくに。
さて、ここで昼食タイム。
お目当ては鶏肉の巨大な唐揚げ定食「かぶりつき定食」だったが、メニューと価格が変更になっていた。
かぶりつきうどん(そば)セットバイキング付き980円となっているではないか。
正直、そんな食べられないが、かぶりつき唐揚げがあるのはこのセットしか今日は無いのでそれを二人前注文する。
◆かぶりつきそばセットバイキング付き980円。
うどん(そば)と大きな唐揚げだけでお腹一杯なのに、野菜天婦羅がメインのバイキングまであっては食べるに食べきれない。
以前あった定食で良いのにどうしたのだろう?
とはいえ、息子はどんどん食べていく。
若いとは凄い。
この後、更に抹茶とバニラのミックスソフトクリームをたいらげる。
◆食後のソフトクリームです。
道の駅やまくにを後にして、帰路に着く。
息子も久し振りのタンデムツーリングで疲れたのか、全体重を私の背中に預けてくる。
更に一層、私の体力は削られる。
で、自宅まで後10kmくらいという信号待ちで息子が不意に動いた拍子にバランスを崩し立ちごけしてしまった。
おっ!!と思って左の足で踏ん張ったが、彼の重さが予想以上で踏ん張りきれなかった。
それでも必死で支えたからなのか、KLEへの被害は最小限に止まってよかった。
何より、息子にケガが無くてよかった。
◆変形し傷ついたクラッチレバーとハンドルカバー。
◆シフトペダルも曲がっていたが、手で何とか元に戻した。でも、なんとなく違和感が。
倒した瞬間、カウル類の破損を覚悟していたが、なんと無傷。
クラッチレバーとナックルガード、シフトペダルが損傷しているに止まってラッキーだった。
シフトペダルはその場で手で戻したが、クラッチレバーは曲がり、ナックルガードには傷が入ったがこれだけで済んでラッキーである。
その後、気を引き締めて安全運転に徹し帰宅しました。
で、息子に今日のことを尋ねると「面白かった」と言ってくれたので、まぁ良しとしましょうか。
本日の走行距離 150.1Km
本日の旅費 3,420円
2014年3月28日(金)快晴。
「まことに小さな国が、開花期をむかえようとしている。」
司馬遼太郎さん『坂の上の雲』の、あの有名な書き出しの一文である。
昨日(3月27日)、福岡市で桜満開との報を天気予報で知った。
うちの近所はまだ6分咲きくらいだが、海側は気温も高いので内陸より開花速度が速いのだろう。28日の天気予報は快晴、最高気温も24℃という日に、なんと仕事が無いのだから久し振りにKLEへ跨った。一人だが、花見ツーリングである。
目的地は津屋崎の東郷神社と決めて走り出した。
芦屋から波津の港を経由して海岸沿いを走る。右手には玄界灘を望み、潮風が気持ちよい。白石浜前を通り、恋の浦前を通過して小高い山の山頂に東郷公園・東郷神社がある。
神社、公園内は沢山の桜が満開であり、平日の昼間であるにも係わらず多くの見物客がお弁当を広げていた。
◆桜満開の駐車場にて。
東郷神社。その名からお察しの通り連合艦隊司令長官として世界最強といわれたロシア・バルチィック艦隊を日本海海戦にて打ち破った東郷平八郎元帥を祀ったもので、東京・神宮にあるものとは別に、何故だか福岡県福津市の玄界灘が見渡せる小高い山頂付近にもある。
◆神社由来を記した石碑。
◆御神水はこの蛇口から。浄財を入れて使う。
◆拝殿正面。
◆戦艦「三笠」の砲身と砲弾を模したもの。
◆日本錦がさり気無く・・・。
◆綺麗な芝生の公園と満開の桜。青空にそびえるのは戦艦「三笠」の艦橋と主砲をモチーフにした「日本海海戦記念碑」。
◆三笠の主砲が向いている海上約70km先が、日本海海戦の主戦場となった海域である。
◆東郷元帥の書による「日本海海戦記念碑」。
◆記念碑から眼下に広がる福津市市街の風景。
◆満開の桜に、真っ青の海と空を鑑賞しながらカップラーメンをいただく。
玄界灘は穏やかに晴れていた。
波の状況も穏やかそうだったが、「本日天気晴朗ナレドモ波高シ」という言葉が浮かんだ。
満開の桜に、幸せそうにお弁当を頬張る花見客を見ながら、この国を作ってきた人々のことを思うのである。
もし、あの海戦で敗北していたら今日の日本の姿は無かっただろう。また、勝ったが故に、その後の戦争に突き進んだ歴史に繋がるのだろう。
ただ、現代人が想像も出来ないくらい西欧列強の脅威は凄まじかったに違いない。
数年前にあったNHKのドラマ「坂の上の雲」主題歌である「スタンド・アローン」が脳内で再生していた。
IT用語を使った主題歌名に、この作品の何を掛けたのか。
カップヌードルを啜りつつ思いを馳せるのである。
本日の走行距離 108.3km
本日の旅費 ¥1,848-
年末年始、忙しくてブログ更新できず。
昨年12月に行ったキャンツーの記事を途中まで書いて放置したまま年を越し、なんと2月だ。
今更だが、旅の記録としてアップしておこうと思う。
2013年12月3日火曜日 曇りのち晴れ。
年内諦めていた連休が突然取れてしまった。
これはこれで困るのである。平日にポッカリ空いた2日間。冬も本番を迎えようとしているこの季節。恐らくこの機会を逃しては当分キャンプツーリングには行けそうもないので身支度もそこそこに進路を南に向けKLEを走らせた。シーズンオフの平日、予約無しで行けそうなキャンプ場は少ない。考えるのも面倒なのでファミリーキャンプでお世話になることの多い阿蘇いこいの村オートキャンプ場へ向かった。
ハイシーズンの連休などは、難民キャンプ村のような混雑でソロテントさえ設営する場所を探し回るようなキャンプ場だが、流石シーズンオフの平日である。貸切であった。
◆広大なフリーサイトに宿泊者は私一人だけ。どこに設営しようか悩んでしまう。
オートキャンプ場内は全面フリーでどこでも好きなところに設営できる。
が、昨シーズンは芝生エリアに設営して失敗したので林の方にした。
失敗したというのは朝起きると多くの老人達が芝エリアに旗を立てグランドゴルフを始めていたからだった。
テント設営が終わり、近くのスーパーへ買出しに行き、焚き火をしながら一杯飲んだ。
いつもと変らないキャンツーの一時である。
飽きたといえば、もう20年以上近く同じようなことをしているので、そりゃ飽きた。
バイクに乗っていた仲間達も結婚し、子供が出来ると皆バイクから降りてしまった。
キャンプ場で時々見かける私と同じようなボッチのキャンツーオジサン達もなんとなく少なくなってきたように思う。まぁ、マスツーは性に合わないし、キャンツー先の野営で一人でゆっくり酒を飲むのは最高に美味い。最近はめっきり少なくなったが、旅先で気が合い焚き火と酒をご一緒させて頂くような機会があった時などは特に楽しいものだった。
・・・。
やばい、懐古するような文とか禁物だな。
寝よう。
2013年12月4日水曜日 晴れ。
午前6時。手元の温度計はテント内温度2℃である。
外はマイナス1℃だった。テントとバイクは霜でガチガチに凍っている。
が、まだ冬の初めの12月に入ったばかりで陽が昇ると気温は直ぐに上昇した。
◆キャンプ場での朝。
ゆっくり撤収作業をして、キャンプ場を後にしたのは9時30分過ぎだった。
この後は長陽村の温泉施設ウィナスへ向かう。
◆低価格で充実した施設のウィナス外観。
入浴料大人300円で施設が充実しているのが嬉しい温泉である。
ゆっくり体を温め解し、湯上りに自動販売機でノンアルコールビールを1本飲んで一休み。
ミルクロードを経由し、県道12号を北上して帰路に着いた。
・今回の走行距離 289.6km
・今回の旅費 5,913円
追記:昨年12月のキャンツーを今頃アップした。寒さがピークに達している今は積雪、凍結でこのコースは走れないだろうなぁと、窓の外の銀世界を見ながら思うのである。早く春よ来い。2/8記
2013年11月16日 土曜日 晴。
去る11月4日、美味しいものでも食べに行こうかと小学5年生の息子を誘ってタンデムツーリングへ出かけたものの、1時間半ほど走行したところで走行不能になったKLE。何も口にすることなくJAFさんに乗せて帰ってもらった苦い経験をした息子であったが、彼はリベンジに燃えていた。美味しいものをまだ食べさせてもらっていない!とガレージで必死にKLEを弄る私にまとわりついてうるさいのである。なんとかかんとか元通りになったKLEの調子を見たいと思っていたので「また止まっても知らないぞ?付いて来るか?」との問いについてゆく、カツ丼食わせろとのことだった。そう、美味しいものといっても男子ならば誰もが大好きカツ丼を食べに行く約束をしていたのだ。大衆食の王様の一つであるカツ丼はどこのお店でもそれほど大きなハズレのない丼ものであるが、それ故に本当に美味しいカツ丼にめぐり合うのは難しい。業務用冷食のトンカツを利用し、インスタントだしで玉ネギと玉子でとじるだけというのも少なくはない。それでも美味しいカツ丼に罪はないのであるが、最悪の場合は成型肉を使用したトンカツに遭遇した時である。お弁当なら覚悟の上だが、うどん屋などで800円出して成型肉カツ丼が出てきた時は無念というほかない。
そんな訳で、息子に前からうまいカツ丼でも食べに行くかと約束していたのだが、ようやくその約束を果たせそうだ。幸い、土曜日が休みでお天気も良さそうである。既に空気は冬のそれに近く、防寒着を着用して午前9時に出発した。バッテリー交換をしてから本格的に走るのは今日が初めてでじっくりKLEの調子を確認しながら進路を西へと向ける。パラレルツインの程よいパルス感が心地よい。完調そのもののKLEに気を良くし、チビも乗っけていることだしいつもより安全運転を心がける。チビっ子とのタンデムツーリングで心がけるといえば小まめな休憩と居眠りだ。子供が集中できる時間は長くても小学校の授業時間が限界である。安全をみて30分に一回は休憩する。休憩の度に必ずトイレに行かせる。子供がトイレと口にした時にトイレを探していては手遅れなのだ。次に居眠りである。バイクの後ろに座っていても子供は平気で居眠りをする。運転中は何度も話しかけ様子をみながら走るのが基本だ。子供の年齢、車種、ツーリングコースにもよるが、これらを鑑みて子供とのタンデムツーリングの行動半径は40~60km位でプランする。1日の総移動距離で100~150km位が限界だろう。
◆コンビニでトイレ休憩と水分補給。100均サングラスがカッコいいぜ!
太宰府に入り、本日の第一目的地である九州国立博物館へ社会科見学。山手に見事なガラス張りの巨大な近代建築物が異様である。駐車場は広いとは言えず、出来たてホヤホヤの開館当初は2時間位の駐車場待ちであったが今やその面影はない。今やっている特別展示が徳川家の秘宝とか名うったものであるがなんだが今一感が漂っている。子供と一緒に見るなら北九州市立いのちのたび博物館の方がずっと楽しいのだが、近くを通るついでに常設展だけでも見学させてやろうと思ったのだ。さて、広くはないとはいえそこそこの広さがある有料駐車場には二輪車専用の駐車スペースが本館からかなり離れた場所に設置されている。250円のワイヤーロック式であるのだが、これがたったの10台分しか確認できなかった。もっと他の場所にもあるのだろうか?一度に10台以上になる場合はどうしているのだろうと思ったが、寧ろそういうケースの方が少ないのでこの台数分しか設置されていないのだろう。
◆ワイヤーロック式の二輪車専用駐車スペース。
◆太宰府の山手に建つ見事な近代建築物である九州国立博物館。
中身は勿論、外観も一目見る価値はある。
常設展を2人で鑑賞し、古代から中世に至る九州北部とアジアの繋がりに思いを馳せながら程よくお腹が空いたので本日の本命であるカツ丼を食べに向かった。
地名は調べてないから知らないが、国道3号線上りから御笠川6の信号を左折するとだけ記憶している。その信号を左折すると程なく目的のお店である孤狸庵がある。看板にはうどん・丼ものと書かれており、郊外型の民芸うどん店風の店構えだ。ちょうど12時過ぎとあって駐車場は満車状態だったが、辛うじて駐車することが出来た。丁度向かいにラーメン一風堂があるが、圧倒的にこちらの方が客の入りが良い感じだ。息子とワクワクしながら店内へ。テーブル席が空いており直ぐに座ることが出来た。座ると若いお兄さんがオーダーを取りに来たので「カツ丼2つ」と注文する。さて、息子と店内を観察してみるとうどん店なのにその多くのお客さんがカツ丼を食べていたwうどん店でうどんを食べている客が圧倒的に少ない店とは何事!?期待で既にお腹が一杯になってきたが、現物でお腹を膨らませるのはこれからだ。
◆バラ肉を使った濃厚な味のカツ丼790円也。
「いただきます」と同時にがっつく我が息子。良い食べっぷりである。私も久振りの外食とあってじっくりと味わって食べる。甘みが強く、玉ネギが完全に飴色になっている。衣のサクサク感は一切なく、完全にだし汁で柔らかくなっている。トンカツは一般的なロースではなく豚バラ肉を1cm厚にカットしたもので、出汁に漬けられていたのか中までしっかりと味が染みている。その肉の食感、味から角煮のような味わいであった。美味しい、確かに美味しかった。一般的なロースカツ丼では飽きが来ている方には新鮮かもしれない。ただ、少し思ったのは甘く濃い1本調子の味なので結構早めに飽きが来てしまう。沢庵で一休みしても良いが、どんぶりの器の中だけのもので勝負したい。
満腹になって幸福に満たされた我が親子は、道の駅などに寄り道しながら帰宅した。
・本日の走行距離 105km
・本日の旅費 2,842円
2013年10月20日 日曜日 曇り。
午前6時に目が覚めた。
地元では秋のお祭りで昨夜から騒がしく、我が家の子ども達も祭りの法被を着て張り切っている。
妻は町内会の炊き出しで借り出されて忙しい様子。
私?まぁ協力すべきことはしたので今日はちょっと遠慮させていただこうと思います。
となると、今日の貴重なお休みがポッカリ予定が空いていることになる。
体を休めるのも仕事のうちだと思うが、静かにバイクに乗る準備をすることにした。
午前7時30分。
タンクバックに携帯コンロとカップヌードル、水におにぎりなどを詰め込んで出発。
ウェザー〇ュースの予報は当てにならないと思いつつ、熊本地方の晴れ予報を信じて雨具はあえて持って行かなかった。行く先は漠然と阿蘇方面とだけ決め手南下を始めたが、途中から今年5月に走った内大臣林道でも行ってみるかと思い始めた。少し距離があるが、年内に内大臣林道を走るにはこの機会しかないのではないかと思ったからだ。
そうと決まればアクセル開度が大きくなる。日田スカイファームロードを経由して午前9時過ぎには道の駅小国へ到達。
◆日本初の木造立体トラス構造全面ガラス張りで建てられている道の駅小国。
少し休憩して、再び走り出す。
とにかく天気予報に反して曇りで高所は小雨が降り、路面は斑に濡れている。気温も低めで体温が奪われ疲労も増す。腰にカイロを貼っておいて正解だった。そういえば朝ごはんを食べていなかったなぁ。阿蘇を抜け、山都町に入り午前11時には道の駅清和文楽邑へ到着。
◆付設の文楽館へは、なぜか足が向かない・・・
少し休憩して県道153号にて内大臣へアプローチする。山間部の田園を抜けて暫くすると一車線ギリギリの絶壁に這うように連なる細いクネクネ道が現れ、秘境ムードを演出する。バイクだからそれほど苦にはならないが、車だと走りたくない正に酷道である。やがて内大臣林道入り口に到着。
◆入り口前にある看板。
◆林道入り口の通行止めの立て看板。間違って普通乗用車が乗り入れるのを防ぐのには有効かもしれない。
仰々しい通行止めの立て看板で如何なる者の進入を拒んで結界を張っているが、その結界を中和しつつKLEを林道へ押し進める。5月に走った時よりずっと走りやすい。まぁ、タイヤ新品だし当たり前かwと思いつつ林道走行を楽しんだ。
◆名所の一つである渓谷の廃墟。まだ崩れず建っていた。
◆古いマップルではチッソ目丸発電所とある。エンジンを切ってみると、低く唸るような音が発電所から聞えて薄気味悪い。
◆昔は水が結構沸いていたそうだが、現在は・・・。少なくとも飲料水にはできないと思われる。
◆午後12時30分、川原に下りて昼食の準備。ようやく食事にありつける。
◆早速お湯を沸かす。
◆本日のランチ。カップヌードルが冷えた体を温めてくれる。
◆椎矢峠付近まで来ると既に紅葉の絨毯が広がっている。確実に秋は深まっている。
◆午後1時30分頃、椎矢峠到着。今日は誰も居なかった。
◆椎矢峠から今走ってきた熊本方面の道。このように絶壁に沿ってガレた林道が峠まで続く。
椎矢峠で少し休憩し、宮崎側の下りを楽しんだ。途中、ガンガン飛ばすオフ車の集団と擦れ違う。自分の腕とKLEで同じ事をすると間違いなく谷底に落ちるなと思いながら停車して通過するのを待った。熊本側からの上りと違い、宮崎側の下りの路面状況は良好である。但し、今日は雨の影響で水溜まりが多かった。もうビショビショである。程なく舗装路に出て、内大臣~椎葉林道の旅は終わりを告げる。ここから、国道265号まで出るのが罰ゲームのように椎葉ダムの縁をグルグル走らされること約20km。これでかなりの体力を削られる。更にここから200km下道での帰路となる。いつもながら帰路は修行そのものだ。無事故無違反で元気に家に帰るまでがツーリングというもの。ヘロヘロになりながら帰宅したのは午後6時30分頃だった。
◆帰路の途中の休憩中、泥だらけになったKLEを眺めて、少し嬉しかったりする。こういう車はピカピカに磨き上げているより泥で汚れている方が格好良い。
本日の走行距離 467km
本日の旅費 2506円