防犯ボランティアグループ PRO-ACTIVE SECURITY 活動日記

ストーカー被害者の支援,体験型親子向け防犯セミナー,護身術セミナーなどを開催している長崎県の防犯ボランティアグループです

滋賀の幼稚園児刺殺・いたわり合える社会に

2006年02月23日 | 子供の防犯


一昨日の2/21の琉球新報のHP内の社説に滋賀園児殺害事件に
ついての記事が掲載されていました。
その中で誰にでも出来る防犯行動として以下の文がありましたので
ご紹介させて頂きます。

【周りに目を向けよう。悩んでいる人、悲しんでいる人はいないか。
「どうしたの?」「私にできることはありますか?」―と声を掛けて
あげられないだろうか。いたわり合い、理解し合うこと。心理学的な
対処法ではない。
多額の費用をかけた防犯システムでもない。一人一人が今すぐにでも
できる防犯行動と言えないか。】

「周囲に関心を向ける」こんな簡単な事が希薄になりつつある社会に
我々は生きているのだという事を改めて理解しました。
私自身もかなり「おせっかい」な方なので何か困っているような人が
いるとよく声を掛けますが、もっともっと周囲にアンテナを張って
いかなければいけないと反省させられました。

我々も大人も社会の一員として「すぐ出来る防犯行動」をこのような
意識を持って実行して参りましょう。


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滋賀の幼稚園児刺殺・いたわり合える社会に

 これほど安全な送迎方法はない。親も子もそう信じていたに違いない。
だからこそ衝撃は大きかった。いつも一緒に登園する友達の母親が凶行
に走った滋賀県の幼稚園児刺殺事件。理解し難い現実に直面し、多くの
人は混乱していることだろう。一体なぜこんなことが起きたのか。

 殺害された2人の園児は、いずれも約20カ所を刺されていた。恐怖、
痛みは想像を絶する。変わり果てた姿に対面した両親は、すがりつくよう
に泣き続けていたという。両親は自分の体を引き裂かれたような激しい心
の痛みを覚えていることだろう。断じて許せない事件だ。

 逮捕当初、犯行動機を語らなかった容疑者が口を開き始めた。
「自分の子どもがほかの子となじめない。なじめないのは周りの子が悪い。
このままでは自分の子が駄目になってしまうので殺した」

 非常に短絡的で、これがなぜ殺人の動機になるのか、理解できない。さら
に動機の解明を急ぎ、事件の再発防止に結び付けてほしい。

 伝えられる情報から判断すると、容疑者はいくつかのシグナルを出してい
た。来日して6年半。中国籍の容疑者は言葉の壁で悩んでいたようだ。

「幼稚園のお母さんとなじめない」。容疑者は事件前、知人女性に打ち明け
ていた。実際、幼稚園の庭でポツンとたたずむ親子の姿も度々見られていた。
また「国籍のこともあり、娘が幼稚園になじめないのではないか」と不安を
漏らし、担任に「いじめられていませんか」と尋ねていた。子の様子を気に
して園内を時折外からのぞく姿も目撃されている。さらに担任の保育士に子
どもを自分で送迎したいと繰り返し相談していた。

 決して容疑者をかばうつもりではない。ただ、これらのシグナルに気付き、
適切に対処できていれば、事件は防げたのではないか、と考えたいのだ。と
りわけ、「自分で送迎したい」と繰り返し相談していたことについては、容
疑者の希望を尊重しても良かったのではないか。

 悲劇を2度と起こさないためにわたしたちは、行動しなければならない。
防犯装置や送迎方法の見直しなど、すぐにできる対応も大事だが、問題の根
底に向き合っていかないと、ますます危険は増し、びくびくしながら暮らす
恐ろしい社会に行き着いてしまう。

 周りに目を向けよう。悩んでいる人、悲しんでいる人はいないか。
「どうしたの?」「私にできることはありますか?」―と声を掛けてあげら
れないだろうか。いたわり合い、理解し合うこと。心理学的な対処法ではない。
多額の費用をかけた防犯システムでもない。一人一人が今すぐにでもできる防
犯行動と言えないか。

(琉球新報 社説)

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4 コメント

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そうおもいます (まま)
2006-02-23 15:57:33
命を奪ったのはどのような理由でも許されません。

それはもちろん大前提ですが、もっと一人一人が周りに目を向けてみる、相手の気持ちを想像してみることができていれば・・・と考えてしまいます。身近な人達みんなからそれとなく関心のないそぶりをされているととても孤独な気持ちになります。目に見えるいじめが無くても、目に見えないいじめの方が心が壊れます。誰か助けて!って叫びたくなります。でも叫ぶことも出来ず、精神的にまいってしまいます。

園児のママ達にとっても、他の人にとっても犯人を憎む気持ちの中に、ちょっとチクリと胸を刺すような後ろめたい気持ちもあるのかもしれません。でもだからといって他人の命を奪って良い理由はありません。悲しい事件です。
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お互いに必要とされる関係・・ (Ken)
2006-02-23 16:32:16
まま様、はじめまして。書き込みありがとうございます。

世の中、私自身も含めて、自分達の事で手一杯の時もありますが、そんな時ほど周囲を冷静に見つめ直す心のゆとりも必要ですね。

今回の事件に限らす、自殺やドラッグなどの問題にも共通する事かもしれません。
返信する
つらかった (ピノコ)
2006-02-24 12:25:50
私も娘の保育所でもめたことがあります。

気がかりなことを園に相談しても、園長や先生方は、園の規則ですからと、言い切るだけで、本当につらかったです。

他の保護者は、なににつけても無関心で、なじめませんでした。

日本語の通じるわたしでさえ、そうだったのでと思ったりしますが、幼い子供の体を20ケ所も刺して殺害するなんて、だからといって、許せることではありません。

犠牲になった子供たちはもちろん、ご遺族の気持ちを思うといたたまれません。ご冥福をお祈りします。
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我が家では (Ken)
2006-02-24 14:13:32
ピノコ様、はじめまして書き込み頂いてありがとうございます。我が家でも子どもが保育園の時には色々と問題がありました。しかし、その時には受け持ちの先生がきちんと対応して下さり子供本人も楽しい園生活になったようでした。父親としては、子育てではどうしても妻だけに負担がかかるので子育て、その他諸々の問題を常に妻から私に電話で相談してもらうようにしています。私も勤務時間帯内でも余程忙しい時以外、現在でも妻からの電話は極力受けるようにしています。そうする事ですべての問題が解決する訳ではないですが、精神的な負担はかなり軽減されるようです。
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