防犯ボランティアグループ PRO-ACTIVE SECURITY 活動日記

ストーカー被害者の支援,体験型親子向け防犯セミナー,護身術セミナーなどを開催している長崎県の防犯ボランティアグループです

現場分析「侵入も逃走も容易」 加古川・女児刺殺

2007年11月07日 | 子供の防犯


現場分析「侵入も逃走も容易」 加古川・女児刺殺


 加古川市立別府小学校二年の鵜瀬柚希(うのせゆずき)さん(7つ)が
自宅前で刺殺された事件を受け、犯罪社会学が専門の小宮信夫・立正大学
教授が五日、現場周辺を歩き、「時間帯に関係なく外部から侵入しやすい
半面、目に付きにくい場所」と指摘した。事件発生から六日で三週間。同
教授に事件現場の特徴などを聞いた。

 小宮教授は、防犯上危ない地点を地図上に記す「地域安全マップ」の提
唱者。子どもが危ない場所を点検し、マップを作ることで、防犯につなげ
る活動の普及に取り組んでいる。

 十月二十七日に高砂市内での講演会後、現場に立ち寄ったが、五日、
あらためて周辺を歩いた。

 柚希さんの自宅前は生活道路となっている市道。幅四・五メートルと
狭いが日中は人や車の通行が多く、「見慣れない人がいても関心を持た
れにくい」と指摘。地域は複数の幹線道路に囲まれているため「逃走経
路を確保しやすい」とした。

 一方、犯行現場を見渡せるのは、柚希さん宅の正面にある家一軒のみ。
一帯の見通しは悪くないが、周辺の家は事件現場側が壁になっていたり、
大きな窓がなかったりするため、複数の視線は期待できない。「正面の家
さえ警戒すれば、容易に犯行に及べたのでは」とみる。

 また、自宅東隣の空き家との間には高さ約二メートルの生け垣がある。
生け垣との間にある幅約一メートルの路地か、自宅裏の畑に身を隠せる可
能性も示唆した。

 一帯は新旧の住民が混在する地域。「危険な場所について、住民同士が
話し合える関係を築くのが第一歩」と小宮教授。「ごみの放置をなくし、
出会った人とあいさつを交わすなどコミュニティーを育てていけば、犯罪
者に『見られている』と思わせ、犯行の機会を奪うことができる」と提言
した。

神戸新聞

--------------------------------

久しぶりに小宮教授の記事を取り上げます。小宮先生とは昨年の6月の防犯
講習会のディスカッションでご一緒させて頂きました。小宮先生がコーディ
ネーターで私はパネリストの1人として参加させて頂きました。
小宮先生も写真でお見受けする限りお元気そうで本当になによりです(笑)。

さて私はテレビで現場周辺を見ただけですので詳細は分かりませんが、小宮
先生の犯行現場の特徴(所見)は正しいのではないかと思います。

この記事で私が大事だと思うポイントは、犯罪者が小宮教授と同じよう
な考え方をして、犯行場所と犯行時間、ターゲットを選定したという事実
です。

そして、恐らく今回の犯行現場と同じような地理的条件に合致した場所、
または似たような場所は全国に何百ヵ所、何千ヵ所とあることでしょう。

このように全国的にも多数存在する「同様の危険な場所」での犯罪の再発を
防ぐには、小宮先生が提唱される「入りやすくて見えにくい場所」に着眼した
り、記事の中にありますように「ごみの放置をなくし、出会った人とあいさつ
を交わすなどコミュニティーを育てていけば、犯罪者に『見られている』と思
わせ、犯行の機会を奪うことができると、今後の防止対策についてもお話され
ています。

しかし、私はこれらの事も確かに重要なことだとは思いますが、防犯に関する
より専門的な知識もこれからの地域住民(我々大人)には必要ではないかと思
います。

犯罪者を見る(サベイランスする)には、住民が不審者を見分けられないと
当然「見れない」訳です。相手(不審者)を見る場合にも単純に見る事と
不審者と思って見るのとでは「見方」も異なってくるでしょうし、相手側(不審者)
の受ける印象も異なってきます。

また、不審者のどの部分を注意して見れば良いのかも理解しておかなければ
ならない事の1つです。不審者に声をかける必要がある場合にも、どのような
「声掛け」を行うのか、また、どの位の距離で行うのか、どのような姿勢で行う
のかも非常に重要になってきます。(他にもたくさんの事があります)

私はこのような具体的な防犯対策をもっと地域の大人が学び、実践する事が
事件を未然に防止する解決策ではないかと思います。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿