◇ 政府が合併を暗に要請 = 「地方銀行は、地域経済の底上げに十分な役割を果たしていない」「将来的には数も多すぎるのではないか」ー-就任したばかりの菅新首相の口から、こんな発言が飛び出した。地方経済の再生を重視する菅首相。そのためには中小企業の活性化ガ重要、そのためには地方銀行の改革が欠かせないという論理である。麻生財務相も金融庁に対して「地銀改革の環境造りを急ぐよう」指示した。政府の地銀に対する合併要請だと言ってもいい。
金融庁によると、19年度の地銀の最終利益は合計しても6901億円。この4年間で4割も減少した。人口の減少で顧客が縮小、中小企業の経営難で不良債権の処理費が急増。超低金利で預貸業務の採算が悪化、国債や外債の売買でも損失。あらゆる面で地銀の経営は行き詰まっている。しかし経営の改革は、一部を除いて遅々として進んでいない。
ことし1月、徳島銀行と大正銀行が合併。これで地方銀行の数は102行になった。しかし、この10年間で総数は4行しか減っていない。また10月には十八銀行と親和銀行、来年1月には第四銀行と北越銀行が合併する予定。これで総数は100行になるが、まだ多すぎるというのが政府の見解だ。
この11月には、独占禁止法の特例法が施行される。合併によって地域における銀行の寡占が進んでも、お咎めなしという内容だ。また合併や提携した地銀については、預金保険の保険料を安くする対策も検討されている。政府はアメとムチで、地銀の集約を促進する構え。しかし地銀の多くは、再編成には気乗り薄だ。政府の思惑通りには動きそうにない。
(続きは明日)
≪23日の日経平均 = 下げ -13.81円≫
≪24日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
金融庁によると、19年度の地銀の最終利益は合計しても6901億円。この4年間で4割も減少した。人口の減少で顧客が縮小、中小企業の経営難で不良債権の処理費が急増。超低金利で預貸業務の採算が悪化、国債や外債の売買でも損失。あらゆる面で地銀の経営は行き詰まっている。しかし経営の改革は、一部を除いて遅々として進んでいない。
ことし1月、徳島銀行と大正銀行が合併。これで地方銀行の数は102行になった。しかし、この10年間で総数は4行しか減っていない。また10月には十八銀行と親和銀行、来年1月には第四銀行と北越銀行が合併する予定。これで総数は100行になるが、まだ多すぎるというのが政府の見解だ。
この11月には、独占禁止法の特例法が施行される。合併によって地域における銀行の寡占が進んでも、お咎めなしという内容だ。また合併や提携した地銀については、預金保険の保険料を安くする対策も検討されている。政府はアメとムチで、地銀の集約を促進する構え。しかし地銀の多くは、再編成には気乗り薄だ。政府の思惑通りには動きそうにない。
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≪24日の日経平均は? 予想 = 下げ≫