経済なんでも研究会

激動する経済を斬新な視点で斬るブログ。学生さんの就職準備に最適、若手の営業マンが読めば、周囲の人と差が付きます。

停電に苦しむ 中国経済

2021-10-06 07:54:10 | 中国
◇ 工場の操業停止や信号ストップ = 中国各地で停電が発生している。現地メディアによると、全国の約3分の2で電力の供給が抑制されているという。このため江蘇省では、1000以上の工場が1日おきにしか操業できない。遼寧省では信号が点灯せず、吉林省では水道が出ない。また北京市や上海市でも、計画停電が実施されている。工場の操業率が落ちたため、アップルやテスラ、それに日本企業への部品供給も滞り始めた。

原因は火力発電所の多くが、稼働を停止したこと。中国では電源構成の7割を、石炭火力発電が占めている。ところが最近は世界の資源高によって、輸入炭の価格が3割も上昇。これで採算がとれなくなった火力発電所が、次々と操業を停止した。さらに習近平主席が脱炭素に向けて、石炭火力の縮小方針を発表。早々とこの方針に従った発電所もあったという。

中国は広いから、停電のニュースも断片的にしか伝わってこない。したがって経済に与える影響などは、つかみにくい。しかし工場の操業停止は20の省に及んでいるし、たとえば広東省では180の日本企業に影響が出ているというから、甘くみるわけにはいかないだろう。また状況が改善する見通しについても、全く情報がない。

このところ、中国経済には鈍化の傾向が目立っている。8月の鉱工業生産は前年比5.3%の増加、小売り売上高は2.5%の増加まで低下した。9月の製造業PMI(購買担当者景況指数)も49.6と、久しぶりに50を下回っている。そこへ電力不足による生産の伸び悩み。経済成長率がどこまで下がるのか、いまは推計できない状態になっている。

        ≪5日の日経平均 = 下げ -622.77円≫

        ≪6日の日経平均は? 予想 = 上げ≫
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