◇ 迫力に欠ける岸田氏の経済政策 = 岸田文雄氏が自民党の新総裁に選出された29日、株価は大幅に下落した。市場にとって岸田氏の政策は好ましくないのかというと、決してそうではない。まず岸田氏は「年内に数十兆円の補正予算を組む」と言明した。また「分配なくして成長なし」と述べ、労働分配率の上昇を重視する。さらにエネルギー問題では「原発を出来る限り活用する」姿勢を明らかにした。市場が嫌がる点はない。
だが、こうしてみるとアベノミックスとどこが違うのだろう。安倍政権も菅政権も、数十兆円の補正予算を組んだ。安倍前首相は、企業に対してたびたび賃上げを要請している。原発についての考え方も、全く同じだ。しかも大型補正予算の中身は、まだ判らない。その財源も不明。賃上げや原発についても、具体論はこれからだ。
長引くコロナ対策によって、国民の気分は抑圧されている。そこへ新内閣が誕生するのだから、気分一新と行きたいところ。だが新政権の政策はアベノミックスの延長となれば、やっぱり迫力に欠ける感じは否めない。その印象を薄めるためか、岸田氏は「新しい資本主義」とか「令和所得倍増」などのキャッチフレーズを持ち出した。しかし、その内容はからっぽだ。
アメリカでは物価と金利が上昇し、株価は下落した。東京市場もその影響で大幅に下げた。その最中に誕生した岸田新総裁、株価を上げるほどの迫力はなかったということだろう。5年後、10年後の日本経済をどんな姿にするのか。その青写真が公表され、そのための具体策が作成されないと、岸田新内閣に対する国民の期待は高まらない。
≪30日の日経平均 = 下げ -91.63円≫
≪1日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
☆ 「経済なんでも研究会」は、きょうから16年目に入ります。ここまで
続けられたのも、読者の皆さまのご支援・ご協力によるものです。厚く御礼申し上げます。今後とも、
よろしくお願いします。
☆ 日経平均予想は過去15年間で2585勝1106敗。勝率は7割ちょうどでした。やっと大きなカベになっ
ていた7割に届きました。
だが、こうしてみるとアベノミックスとどこが違うのだろう。安倍政権も菅政権も、数十兆円の補正予算を組んだ。安倍前首相は、企業に対してたびたび賃上げを要請している。原発についての考え方も、全く同じだ。しかも大型補正予算の中身は、まだ判らない。その財源も不明。賃上げや原発についても、具体論はこれからだ。
長引くコロナ対策によって、国民の気分は抑圧されている。そこへ新内閣が誕生するのだから、気分一新と行きたいところ。だが新政権の政策はアベノミックスの延長となれば、やっぱり迫力に欠ける感じは否めない。その印象を薄めるためか、岸田氏は「新しい資本主義」とか「令和所得倍増」などのキャッチフレーズを持ち出した。しかし、その内容はからっぽだ。
アメリカでは物価と金利が上昇し、株価は下落した。東京市場もその影響で大幅に下げた。その最中に誕生した岸田新総裁、株価を上げるほどの迫力はなかったということだろう。5年後、10年後の日本経済をどんな姿にするのか。その青写真が公表され、そのための具体策が作成されないと、岸田新内閣に対する国民の期待は高まらない。
≪30日の日経平均 = 下げ -91.63円≫
≪1日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
☆ 「経済なんでも研究会」は、きょうから16年目に入ります。ここまで
続けられたのも、読者の皆さまのご支援・ご協力によるものです。厚く御礼申し上げます。今後とも、
よろしくお願いします。
☆ 日経平均予想は過去15年間で2585勝1106敗。勝率は7割ちょうどでした。やっと大きなカベになっ
ていた7割に届きました。