『ローマの皇帝たち』ヴェゾン・ラ・ロメーヌの考古学博物館展示室
ローヌ河の河口扇状地の北端に
『オランジュ』
という古代ローマが築いた町がある
そこの
古代劇場(半円形劇場)が
素晴らしいのです
これは
専門用語で言うところの「ホリゾント」
舞台の背景の一番奥の壁
なのですが
ルイ14世がこの壁を指して
「世界で一番美しい壁である」
と称えましたそうな
つまり
客席から見た正面
舞台の後ろの壁
現代の演劇では
この前に様々な
書き割りや大道具を並べます
それがない時は
このホリゾントに
各種の照明を当てる
ローマ時代の劇場では
背景は常にこういう壁がそびえていた
壁の中央部に
白大理石の
『アウグストウス像』
つまりこの劇場は
アウグストウス帝の御代に建てられたことがわかる
客席の階段上の部分は復元
しかし
構造は建設当時のまま残っているわけです
一番内側の通路
この通路の要所要所に
この写真の方向で言えば左向きにトンネル型の階段があって
それを上がると最前列の高さに出る
右方向のトンネリ階段を上ると一つ外側の通路の
途中に出る
構造は古代闘技場と同じ
ここの収容能力は1万人だった
この劇場も
ゲルマン侵略時代に砦に改装されて
その後
中の通路
舞台の一その他あらゆるところに
バラックのような家が建てられて
全体が「団地」のようになっていたこともあるらしい
ちなみに
このオランジュの街にも
『凱旋門』が残っています
それ以外は
それほどたくさんは残っていませんが
この二つだけで
世界中に名高い『オランジュ』の町なのです
※
今度は
オランジュから東北に20kmに
『ヴェゾン・ラ・ロメーヌ』
山勝ちの
この小さな町は見所満載
まず
町に到着すると
ロマネスク時代の
1000年以上経っているチャーミングな橋が
出迎えてくれる
城址
は
いわゆるランドマーク
一番高いところの城跡
その下の斜面にへばりつく旧市街が
とてもエキゾチック
城門のようなアーチをくぐると
少なくとも
5百年は時計の針が巻き戻されます
いかにも
古代ローマっぽい石の彫刻の噴水が
和ませてくれたりもする
肝心の
ローマの都市遺構はと言いますと
住宅地の只中にあるのです
背景の家並み
見えますよね
南北の目抜き通り
劇場も
残っていますが
やや復元しすぎな感
そして
ここからの出土品を収めた
市立博物館『テオ・デプラーヌ博物館』
には
見事な品々が並んでいます
本日の巻頭写真
も
それらの収蔵品展示室の一部屋です
石の彫刻や
モザイク
特に目を奪われるのが
この「孔雀」のモチーフ
そして
この町は古の大聖堂が
『Notre-Dame de Nazareth (ナザレの聖母)旧大聖堂』
が
初期中世ロマネスク期の名刹です
付け加えておくと
この町の役場の壁にも
古代ローマが
その存在を主張しておりました
では
今回はこれくらいにしておきます
プロヴァンス紀行は
まだまだ続きますのでお楽しみに
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