伊勢志摩つれづれ

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自叙伝・楽じゃないよ 5年越の排水交渉

2020-10-16 18:55:52 | 写真と観光・伊勢志摩の風景
旅館再開発一大プロジェクト (宝生苑) 排水折衝
旅館の大再開発計画は 志摩スペイン村の計画に歩調をあわあせる
頃から始まった
新賢島荘と第三賢島荘を併合 フロントロビーを豪華にし
両旅館の中間にある個人旅館を買収し 客室を建て
一大豪華大旅館にすることであった
 
立案 計画 設計 地元排水交渉 資金調達の
すべてを託され責任者となった
この計画で 一番の要事項は 英虞湾で営む真珠養殖と漁組の
生活排水の同意をとることである
この交渉に いろいろな難問が提起され5年を要した
真珠も 良い時期であり 養殖真珠組合 漁業組合は
何がなんでも絶対反対だと言い張る

増量排水は 船あるいは パイプで太平洋へ海上
投棄せよとか また 組合員130軒ほどの
同意書をとってくれば 承認すると言う
個々に当たると 反対する人ばかりではないが
同意書となると ある程度集めてこないと 
先陣を切って 押印はできないという

排水近くに漁場を持つ方は 実は貝が弱ると
排水口に筏を置くと 回復するので喜んでいると
言われたが 先に押印するのは よしてほしいと

交折衝は すべて夜間から深夜 毎夜帰りは午前様
で5年近くを費やした

その間 当社のトップは 3~4人変わり
当初の熱の入れようも 次第に変わってきた
温度差を感じながらも 手は緩めなかった

トップから 時には 客室 パブリック計画を分離し 
水の使わない パブリックだけにしようと言い出すが 
それは 利益を生まない投資で重荷になって 
経営が持たないと伝えた

また 計画を止めようとも
その時は 計画中止は簡単であるが 
今後 志摩で親会社の新規事業が出来なくなるから
許可得てから中止するなら してくださいと申し上げた

ある時 交渉過程の中で 叔父が
志摩で請け負い業(やまし)をしていたと話をした
名前は誰だと問われ  あの人は絶対信用があった
わしの家も わし(私)んとこの家も建てた
こりゃ協力したろうやとなり 辛抱が限界に達したころ 
急転直下 総会同意を得たが 多額の排水補償金を拠出した

実は この叔父 昔風に言えば「やまし」親戚では
余り評判が良くなかったが とんだところで
名を挙げていたのだ  感謝 感謝

真珠関係者からは あなたは この仕事が終われば 
難問を処理し 何処かへ栄転するのだろうと言われたが
私は 昭和31年 現地の会社で採用され
今後とも 逃げも隠れせず 志摩に骨を埋める覚悟 
皆さんと同じですと伝えた
・・・・つづ


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