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足繁く通う演奏会の感想等でクラシック音楽を追求/面白すぎる台湾/イタリアやドイツの旅日記/「ドイツ留学相談室」併設

台南・西華堂/安平 ~安平樹屋から安平古堡へ~

2009年05月07日 | おもしろすぎる台湾
2009年3月28日(土)

朝食はホテルのフロントで教えてもらった西華街の朝ごはん屋さん「西華早餐店」で。メニューがないので注文に苦労したが、お店の人が親切に一生懸命説明してくれて一品ずつ注文、おいしそうな品が揃った。





西華堂

朝ごはん屋さんのおばさんが「すぐそこにいいお寺があるから寄っておいで!」と教えてくれた西華堂はお店のすぐ隣りにあった。入口の看板には「三級古跡」と出ている。ガイドブックでは見たことなかったが中はよさげな雰囲気…


入ると清朝風の建物がぐるりと境内を取り囲むように建っていた。白い壁とアズキ色の木の梁と柱のコントラストが鮮やか。



この扉、色合いといい木彫といい、そして精巧な格子の模様といい実に調和が取れていて絵のように美しい… でしょ!?


広々とした中庭の境内には大きなガジュマルの木が繁り、花が咲き、七宝焼きの狛犬や古井戸などが点在していて、それらを眺めながらの散歩が楽しい。

隠れん坊ができそうなこんな空間もたくさんある。こんな隙間を通ると古い町の路地を歩いているような気分!

2階のバルコニーに上れるところがあって、そこから下を眺めた風景もいい。ホテルの近くにこんな素敵なお寺があることがわかってラッキー。


それにしてもさすがは古都台南!町を探索すればガイドに載っていないこうした場所がきっとまだまだいくらでもあるんだろうな…



午前中は安平(アンピン)の観光。去年行けなかった観光スポットを訪れるのが目的。観光を始める前に「同記安平豆花店」に行った。



去年来たときはすごく賑わっていたが、今回は午前中の早い時間だったせいかとても空いていた。


それぞれ2種類ずつのトッピングを選んだ

ここの豆花は舌触りがすごくなめらか。マイルドな味も絶品で、町外れまでここの豆花を食べにくる価値は絶対あり!


安平樹屋

豆花の店から15分ほど歩いたところにある安平樹屋は日本統治時代に倉庫として使われていた建物とのこと。そこにガジュマルが長年に渡りはびこり、建物と樹木が渾然一体となった不思議な空間を作り出している。

台湾南部を象徴するガジュマルの木は至るところで見かけるが、ここのガジュマルはハンパじゃない。なにしろ巨大な建物をまるまる一軒ガジュマルが覆い尽くしているばかりか、建物の中にまで枝が伸び、垂れ下がり、この中に入ると家にいるのか木の中にいるのかわからなくなる。


南国の太陽が容赦なく照りつける中を歩いて来てここに入ると、ひんやりとした暗い森に入ったようで生き返った気分になる。

建物の壁とガジュマルの幹が組み合わさり自然と人工物が調和して生まれる造形美。ガジュマルの幹がしっかりと壁を支えているようにも見える。



まるでおとぎ話の森に出てきそうな光景。中の通路や階段を巡り歩いているうちにそんなおとぎ話の中に入り込んでしまったような錯覚に陥る。


安平樹屋と同じ敷地内にある徳記洋行(デジヤンハン)はイギリスの商人が19世紀に建てたという建物。洋館のデザインが情緒を誘う内部には昔の時代の暮らしを再現した蝋人形が展示されていた。安平樹屋と徳記洋行は共通入場券で見学できる。




次の見学場所、安平古堡の向かいには安平天后宮という大きなお宮があり、その周りには屋台がたくさんでていた。暑いのでそこの屋台で子供達はラムネとレモンジュース、僕は冷たい酸梅湯を買う。天后宮の前では神様に踊りが捧げられていた。情け容赦なく破裂する爆竹が耳をつんざく。


安平古堡

安平で恐らく一番有名な観光スポットがここ安平古堡(アンピングーバオ)だろう。17世紀に台湾を統治していたオランダ人により建造された城砦(ゼーランジャ城)を、台湾の国民的英雄・鄭成功がオランダを駆逐してここに居を構えた。その後城砦は日本統治時代に破壊されたり、時代の流れの中で朽ち果て、今では城壁の一部が残るのみ。



安平古堡は広々とした城址公園といった趣き。日本でいえば小諸の懐古園のような雰囲気が漂う。正面の高台を石段で上れば、いくつもの砲台や展望台、展示館などがある。展望台からは安平の町が一望でき、海まで望むことができる。

展示館には築城当時のゼーランジャ城の大きな模型や数々の武器、絵画や調度品など、いくつもの国に支配されてきた台湾の歴史を物語る品々が展示されていた。



入口の左側には築城当時の高い城壁が続いている。この城壁のレンガの原料には台南名産の牡蠣の貝殻や砂糖水などが使われているらしい。まだら色のザラついて古びたレンガに手を当てて遠い古えの時代に思いを馳せた。



安平古堡を出て町を歩いていたら、牡蠣をどっさり積んだ軽トラックが停まっていた。



安平のメインストリート、安平路で安平名物の海老せんべいを買ったり、試食がたくさんできる去年も入ったおいしいお菓子&パン屋「熱富西點麺包店」でやはり安平名物のお菓子「牛舌餅」などを買い込んだりして、お昼はこれまた安平では外せない蝦捲(エビマキ)のお店「周氏蝦捲」へ。

土曜日のお昼時とあってお店は人でごった返していた。店内は満席だったが、お店の外の通路に置いてあったテーブルに辛うじて席をゲット。



ここの蝦捲はサクサクの食感も味も最高。それからここの魚丸湯(ユーワンタン:魚肉団子スープ)は台南でポピュラーな虱目魚(サバヒ)という魚が使われていた。台湾名物魯肉飯(ルーロウファン:牛肉ソボロかけご飯)も注文して、おいしいものがテーブルにずらり。

昼メシを食べた後は高雄へ出かけるので安平を後にした。あ~、でももっと安平でも過ごしたいな。去年長時間過ごした古い町並みが保存されている延平老街にも行きたかった。

観光の見所を見て回るのもいいが、当てもなく町をぶらぶら歩き、知らない路地に入り、偶然見つけたお店に入ったり… といった過ごし方をとりわけしてみたいところが台南とか安平だ。でも台南に2泊だけで、高雄にまで足を延ばすプランではこれは厳しい。また来なくっちゃ!



安平08

高雄 ~蓮池潭~旗津半島~六合夜市~

台湾旅行09(台南・高雄・台北)


おもしろすぎる台湾

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