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エコ技術はどのようにエネルギーを溜めるかに集約される!

2010年03月23日 | サイエンス
バッテリーにエネルギーを溜めるのは非効率的?!

 太陽光等の自然エネルギーを更に効率良く貯留できればCO2削減に寄与できますよね。現在のところ,太陽電池のエネルギー変換効率は9~15%に留まりますが,火力発電では40%もの熱エネルギーを電力に変える事ができます。しかしながら,残りは熱などになって捨てられています。

 燃料電池の場合,その発電が化学反応そのものであるため,その変換効率は75~80%にも上ります。このように,化学反応による発電は極めて効率良いので,ガスを燃焼させずに化学反応によって発電すれば,CO2削減に大きく寄与する事ができます。電気をバッテリーに溜めるより,燃料電池に利用可能な水素などで貯留すると途中ロスもありません。

 では,化学反応以外では効率良くエネルギーをため込むことができないかというと,そうでもなさそうです。例えば「ゼンマイ」。これはエネルギーが途中で変換されないため,エネルギーを溜めるには極めて効率が良い方法です。電車では減速時に回生電流を架線に戻していますが,ゼンマイならどうでしょう。坂道を楽に上る自転車も,下り坂で発生する力をゼンマイに蓄えたら,と思ってしまいます。ゼンマイは「はがね」なので,その工作物は総重量が重くなるだろうから自転車には向いていないにしても,電車ならイケルのではないでしょうか?時計もチョロキューもゼンマイ仕掛けから始まっています。

 話は少々ずれますが,オール電化に私は反対です。太陽光を電気に変換してバッテリーにため込み,その電気でヒーターを加熱して温水を作るよりも,昔ながらの方法で太陽光を使って屋根で温水を作って溜める方が極めて効率が高いと考えます。それは,全てを電気に変換すると何にでも変換できるので極めて便利なのですが,次に何に利用するかを考え,エネルギーの貯留方法を選択する事が極めて重要と考えています。

 自転車も坂道では回生電流を充電し,家の屋根は太陽電池と温水器を半々。
私は,この鬱々とした日本の経済を世界1のレベルにもどすため,燃料電池技術と日本沿岸で手がつけられていないメタンハイドレートの利用に大いに期待するところです。