箆柄暦『箆柄日記(ぴらつかにっき)』

沖縄へ流れ着いた箆柄暦のぴらつかさんの
沖縄的日常とか、イベントの感想とかを綴る。
戻れぬ 旅だよ 人生は…。

さよならゲット・ハッピー・レコーズ、またいつか

2010-06-30 17:00:00 | 箆柄日記
桜坂劇場に立ち寄ったら、2階のゲット・ハッピー・レコーズが閉店の片付けをしていた。8月から店長の金城さんが独立して、桜坂劇場向かいのカラカラの2階で、merkmal(メルクマール)という名前で生まれ変わるそうだ。


初めて沖縄に来た頃、ゲット・ハッピー・レコーズは、国際通りの大湾駐車場入り口の隣の2階にあった。狭い店内に、沖縄関連の新譜や中古レコードがいろいろと揃っていて、旅行に来るたび覗いていた。沖縄以外のレコードやCDも充実していて、なぜか東京で見つからなかった物が、ここですんなり見つかったりした。

この店が沖縄のインディーズ音源を、カセットテープの時代から扱っていて、若いミュージシャンが頼りにしている店だと知ったのは、しばらく後のことだった。

その後、お店は旧山形屋(現JAL CITYホテル)向いの筋道を入ったところに移転した。箆柄暦を置いてもらうようになったのはこの頃だった。ゲッテンさんが、いつも快く置いてくれた。さらにお店は桜坂劇場の2階に移転、やがてゲッテンさんは店長を退き、今の店長の金城さんが後を引き継いだ。

沖縄の音楽界にとって重要なお店だったゲット・ハッピー・レコーズが無くなる、感慨深い閉店だ。


しかし、ゲット・ハッピー・レコーズの名前が消えることはなかった。この由緒ある名前は、ゲッテンさんが石垣島で始めるという、ロックバー&レコード店に引き継がれるそうだ。お店の名前はPUB & RECORDS「GET HAPPY!!」、7月中旬オープン予定とのことだ。

いつか石垣島の「GET HAPPY!!」で、ゲッテンさんのついでくれる酒を飲みながら、音楽に耳を傾けたいと思う。

 ■merkmal(メルクマール)
 〒900-0013 那覇市牧志3-2-30-2F
 営業は8月吉日から

 ■PUB & RECORDS「GET HAPPY!!」
 〒907-0023 石垣市石垣264
 7月中旬オープン予定



確かに文件曹ネんだけど、ファイアーキング・カフェ。

2010-06-29 16:20:00 | 箆柄日記
鳥居美砂著、ダニエル・ロペス写真の『沖縄時間』の出版を記念して、明日からリウボウホールで写真展とトークイベント、ライブなどが行われる。


準備中の処をのぞきに行ったら、リウボウのリブロでは、沖縄関連の旬な本として『沖縄時間』がディスプレイされていた。他にも『FUTENMA360°』、『coyote』沖縄特集号がガラスケースに並んでいた。

ふと思い立ち、いしかわじゅんさんの『ファイアーキング・カフェ』を探すが見あたらず。店員さんに「何処にありますか」と聞くと、奥で検索してきますと言って、バックヤードへ。5分くらい経って本を持ってやってきた。もう一度「何処にありますか」と聞くと、文件曹フコーナーですと案内される。



文件巣Rーナーの奥に、ひっそりと置かれていたので「これ沖縄を題材にしているので、普通の小説と一緒だともったいないですよ」というと、「そうですね」といって、県産本コーナーに一冊移動していた。

いや、そういう意味じゃないんだけどなと思いつつ、まあ店の方針だからねと思って帰ってきた。リブロは営業かけた方が良いみたいです、いしかわさん。


ザ・フェーレー、国際通りに参上!

2010-06-26 20:00:00 | 箆柄日記
97年の結成時には「知名定男プロデュースによる、琉球民謡界でも実力派中堅どころの4人グループ」と紹介されていたようだが、いまや貫禄の大ベテラン4人組といっていいだろう。松田弘一、波田間武雄、徳原清文、松田末吉による民謡グループ、ザ・フェーレーを観にライブハウス島唄に行く。


前半戦は山賊姿で登場

とにかくカッコイイ。やることなすこと、いちいち粋なのだ。琉球民謡界の大ベテランのグループといっても、自らを「フェーレー=盗賊」と名乗るように、粋な笑いに包んで、沖縄民謡の名曲から、オリジナルまで、おなかいっぱいなライブを展開した。

幾多の舞台をこなしてきた、百戦錬磨の四人は、途中笑いを挟んで脱線しても、どんな角度からもパキッとした演奏に入っていく。抜群にピッチが良く、三線の音のキレが素晴らしい。4本の三線がそれぞれに遊び、唄と戯れる。


後半はブルースブラザースを思わせるスーツにハット姿、但し白ずくめ。

会場を満杯にした客層は、おそらくほとんどがウチナーンチュ。MCはコテコテのウチナーグチで、半分くらいしか分からないのが本当に悔しかった。全部分かったら、更に何倍も楽しめたはず。

アンコールにカチャーシーで、ぶんぶんと加速させて、すっかりフルスロットルに持っていったまますぱっと切り上げてお開き。よけいな挨拶もなく、さっさと舞台裏に消えていく山賊達であった。

追記:
この日は、今年最初の栄町市場屋台祭りだった。もうお祭りは終わっていると知りながらこの後栄町市場に流れた。生活の柄をちょっと覗いてみたけれど、途中参加ではついて行けないくらい、余韻が熱かったので今日の処は退散。来月楽しみ。

いしかわじゅんさん『ファイアーキング・カフェ』@ジュンク堂書店那覇店

2010-06-26 19:56:00 | 箆柄日記
いしかわじゅんさんの『ファイアーキング・カフェ』、ジュンク堂書店那覇店でも発売中。ナイスなコピー。


いしかわじゅんさんが、沖縄に部屋を借りて、毎月数日を那覇で暮らす生活の中で出会った、移住者やそれを取り巻くウチナーンチュ達を題材にした、虚実混交の6本のストーリーが重層的に絡み合う連作長編。

読んでいると、この人はあの人がモデルかなとか、この店はあの店をモデルにしてるけど、実際はこの場所にはないよねとか、実在の那覇の街と、シンクロしたり離れたりという感覚を覚える。

なので、「登場人物は、あなた。」というのは、なかなかナイスなコピーなのだ。

2010年7月11日15時から、ジュンク堂書店那覇店で、小説『ファイアーキング・カフェ』発売記念 いしかわじゅん トークライブ&サイン会あり。



横浜沖縄産業発展祭@横浜

2010-06-20 11:56:00 | 箆柄日記
鶴見を拠点に、関東一円の沖縄料理店に沖縄物産を卸している、ぷからす家さん主催の、第1回『沖縄横浜産業発展祭』に参加した。場所はTKPコンカード横浜カンファレンスセンター。

基本的には沖縄料理店を対象とした見本市で、泡盛酒造所、沖縄そばメーカー、ブルーシールさんやオキハムさん、沖縄ツーリストさんなどなどが参加していた。


パソコンもモニタも電車で持参。昔の展示会の前日は引っ越し並みの騒ぎだったよ。

箆柄暦編集室の目的は、箆柄暦の配布協力店拡大とPR。それと、「全国沖縄料理店ガイド」の宣伝と、今後このサイトと連動して始める企画のリサーチが主なところ。


この後更に混み合うことに。いろんな沖縄物産が試し放題。

業者向けのイベントということで、どれ位の人が集まるのかと思っていたけれど、始まってしばらくの時点でもう大混雑。皆さん、ひとつひとつのブースを真剣に見て回っていたのが印象的だった。

来場者はみんな名札を付けている。ぷからす家さんで出席の通知を受けているお客さんは、パソコンでプリントアウトした名札を付けているのだが、時間が経つにつれ、手書きの名札も増えてきた。これは飛び込みのお客さんと言うことらしい。

ぷからす家さんから、「飛び込みのお客さんは、箆柄暦からの手紙を見てきた人が多い」と聞かされた。今回、箆柄暦編集部のもう一つの期待は、普段直接会う機会のない、箆柄暦の配布協力店の皆さんとの交流だったったので、今月号を発送する際、このイベントへのお誘いの手紙を入れていたのだが、これが効果があったようだ。

普段、こういう手紙をどれ位見てくれているのか不安だったが、ちゃーんと皆さん見てくれていたのだ。会場では、応援の言葉をたくさん頂くことが出来て、本当に嬉しかった。


打ち上げは、参加業者やお得意さんが集まり、賑やかで楽しいものだった。私はこれまで別業界でいろんな展示会に参加してきたので、こういう打ち上げにも数々参加してきた。そうした経験からして、ぷからす家さんが、業者の人たちから慕われていることを強く感じた打ち上げだった。


お盆片手に見事なエイサー。室川青年会OBでした。

ぷからす家さんが、今回このイベントを企画したのは、もちろん第一に自社の売上の拡大が目的だろう。だがそれだけではないと思う。最近沖縄料理店のブームも少し落ち着いて来た感があるなかで、もっとみんなで情報を交換し、交流し、沖縄を盛り立てていきたいという気持ちがあったのだと思う。

業者の皆さんも、その気持ちに応えようと、工夫を凝らして参加していた感じがした。競合他社も含めて、業者さん同士の仲が良いのが面白かった。お互い同じような苦労をしながら、沖縄の物産を販売している、“沖縄の”セールスマンなのだ。

そんななかで、箆柄暦もまた、貴重なチャンスを頂くことができ、たくさんのヒントも得ることが出来た。本当に参加して良かったと思えた。

がしかし、毎月、箆柄暦の制作で一番忙しい時期に当たってしまった。この後が大変だ。といいつつブログに逃避する私…。