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東都1部2部入替戦・中央大学vs拓殖大学 3回戦。

2011-11-14 22:16:17 | 野球観戦記
週末は暖かかったですね。
もうすぐ夏ですかね。


東都の1部2部入替戦です。
1勝1敗で迎えた3回戦。
この試合を落とした方が、問答無用でゴルフ場行きになります。


拓大の先発は、石橋くん。

中大の先発は、島袋くん。

大方の予想通り、
今季の両チームの投手陣の要となったふたりの下級生投手の、
それぞれ中1日あけての投げ合いで試合が始まりました。

1回表、中大の攻撃。
1番・西銘くんはフルカウントからセカンドゴロに倒れ、1死。
う~ん、石橋くんの調子が普段と違うなあ。
ストレートも遅いし、何よりもフォームが小さく見えるというか。
野球の知識が無いから具体的に述べられないのがもどかしい…。
2番・影山くんはセンター前ヒット。1死1塁。
3番・島田くんもセンター前ヒットで続き、1死1,3塁。
そして4番・井上くんが1ボールからの2球目をセンターへの大きなフライ。

3塁走者がタッチアップし、ホームイン。

中大が1点先制。2死1塁。
5番・杉沼くんはボテボテのセカンドゴロ。
飛んだコースも幸いし、1塁セーフ。2死1,2塁。
そして6番・福田くんがカウント1-1からライト前ヒット。

2塁走者が生還し、中大2点目。2死2,3塁。
7番・上嶋くんはサードゴロに倒れ、スリーアウト。
スコアは2-0と、中大が早くも2点先制。

2回表。
8番・飯田くんがカウント1-1から右中間を大きく破る3塁打。
なんかもう、見ていられない…。無死3塁。
9番・佐藤くんが死球で、無死1,3塁。
1番・西銘くんに2ボールとした所で、拓大ベンチから内田監督が出てきて
主審にピッチャー交代を告げます。
先発の石橋くんは、1 0/3回でノックアウト…。
まさかこんなことになろうとは。
1回戦、2回戦と先発をつとめた池田くんがマウンドへ。

しかし急な登板だったためか、打席の西銘くんに死球を与え、無死満塁。
さらに、2番・影山くんに対して四球。

3塁走者が押し出され、中大が1点追加。スコアは3-0。無死満塁。
3番・島田くんはカウント1-1からライト前ヒット。

この島田くん、試合前の打撃練習の時に
鋭い当たりを連発していました。
2,3塁走者が生還。

スコアは5-0。無死1,3塁。
4番・井上くんも初球をレフト前ヒット。

3塁走者が生還し、中大この回4点目。
6-0。無死1,2塁。
5番・杉沼くんは初球を送りバント。
しかしピッチャー・池田くんが素早く打球を拾い上げ、3塁へ送球。
2塁走者が封殺され、1死1,2塁。
6番・福田くんと7番・上嶋くんが連続三振に倒れ、ようやくスリーアウト。
スコアは6-0。

おお…もう…。

試合開始30分で6点差がついてしまったこともあり
拓大側のお客さんはかなり静かになってしまいました。
かく言うワタシも、ここから先は
新しいカメラの練習モードに切り替えてしまいました。
申し訳ない。
いえね、1回戦、2回戦と見てきて、
3点差までなら何とかなるんじゃないかな?という気持ちではあったのですが、
さすがに6点差は、厳しい…。

5回裏、6点を追う拓大の攻撃。
7番・石渡くんが初球をライト前ヒット。

なんか、客席から見ていると、この石渡くんに限らず
1回戦よりもバットが振れている打者が多いように感じました。
1回戦では中大・島袋くんの直球に振り遅れ、
変化球にタイミングを狂わされ…と散々だった拓大の打者が、
少なくとも直球に振り遅れているというカンジはしませんでした。
6点差は重いけど、何とかなる…か?
無死1塁。
8番・山下くんがバントを2球ファウルにした後、
3球目をピッチャー前に送りバント。

1死2塁。
そして9番・安田くんがファウルで粘り、
5球目をフルスイング!!

打球はレフトスタンドへ吸い込まれて行きました。

安田くんのツーランホームランで、スコアは6-2。
さらに、1番・野添くんがカウント1-1からレフト前ヒット。

1死1塁。
ここで中大はピッチャー交代。
点差は4点。
短期決戦は早めの継投が必須とはいえ、
もう少し投げさせても良かったように思うのですが。
2番手・鍵谷くんが登板。

2番・鎌田くんが1ストライクからセカンドフライ。
打ち上げちゃだめだよう。2死1塁。
3番・藤本くんも2ボールからセカンドゴロに倒れ、チェンジ。
しかしこの回拓大が2点を返し、スコアは6-2。

6回裏。
1死後、5番・浦くんがレフト前ヒット。

1死1塁。
6番・周防くんはセカンドゴロに倒れ、2死2塁。
7番・石渡くんの打席、初球が暴投。

2塁走者が3進。2死3塁。
石渡くんはストレートの四球を選び、2死1,3塁。
そして8番・山下くんが、1ストライクからの2球目を、
サードの横ギリギリを抜けるレフト前ヒット。

3塁走者がホームイン。

スコアは6-3。
1塁走者の石渡くんは、一気に3塁へ。2死1,3塁。
さらに、9番・安田くんもカウント2-2からレフト前ヒット。

3塁走者がホームイン。

拓大、この回2点目。

スコアは6-4。2死1,2塁。
長打が出れば同点、というチャンスでしたが
1番・野添くんが空振り三振に倒れ、チェンジ。
スコアは6-4。
じわじわ追い上げる拓大。

試合は進み、8回表。
1,2回こそ面白いようにヒットを量産していた中大ですが、
3回以降は拓大・池田くんの前に内野安打1本だけに抑えられていました。
なんかねえ、ようやく普段の池田くんに戻ったようなカンジ。
丁寧に低目を突いて、キレの良い変化球をしっかり投げ込んで。
と言うか、拓大の選手全員が、いつも通りのプレーをしていました。
大量の点差で開き直ることが出来たのか
1回戦や2回戦のような固さが無くなっていて、
野手の動きも軽やかで堅実で、池田くんを盛り立てていました。
これよ、これ。
ワタシが見てきた拓大の野球は、コレなのよ。
6番・福田くんが初球でセーフティバントを仕掛けてきたものの
セカンド・山下くんが落ち着いて処理し、1死。
7番・上嶋くんがフルカウントからセンター前ヒット。1死1塁。
8番・飯田くんは送りバント。
捕球したピッチャー・池田くんは
2塁をチラッと確認しただけですぐに1塁へ送球。
こういう、アウトを確実にひとつずつ重ねていくっていうのも
1回戦や2回戦では上手く出来ていなかったプレーですね。2死2塁。
代打・山元くんは四球で、2死1,2塁。
しかし1番・西銘くんは空振り三振。

ガッツポーズを作りながらベンチへ走って戻る池田くん。

頼もしいっ!!
スコアは6-4。

8回裏。
5番・浦くんはファウルで粘ったものの、見逃し三振。1死。
6番・周防くんはサードゴロ。2死。
しかし7番・石渡くんは、1ストライクからの2球目を
レフト線へ弾き返します。

石渡くんは2塁へ。

今日の石渡くんは、いつも以上に
「前へ前へ」という強い意識を丸出しにしていました。
代走に垣花くんが送られます。2死2塁。
そして8番・山下くんが2ボール1ストライクからセンター前ヒット。

2塁走者・垣花くんは一気にホームイン!!

拓大が1点返し、スコアは6-5。

あと1点で追いつくぞっ!!2死1塁。
しかし9番・安田くんがショートゴロに倒れ、スリーアウト。
スコアは6-5。

9回表、6点差を1点差まで詰められた中大の攻撃。
1死後、3番・島田くんがセンター前ヒット。1死1塁。
4番・井上くんはレフト線への2塁打。
8回から守備についていたレフト・米屋くんが
この打球のクッション処理を誤ってしまい、
その隙に1塁走者が一気にホームイン。
う~ん。
しっかりクッションボールを押さえておけば、
1塁走者は3塁で止められていたような気もするなあ。
この1点は悔しい…。
スコアは7-5。

9回裏、2点を追う拓大の攻撃。
この回から、中大は入江くんがリリーフ。

1番・野添くんが2ストライクと追い込まれながらも
やや高目の球をセンター前ヒット。

無死1塁。
代打・谷口くんは2ストライクからハーフスイング。

この際、1塁走者・野添くんがスチール。
打席の谷口くんはスイングを取られ、空振り三振。1死2塁。
3番・藤本くんは、2ストライクからフルカウントまで粘ったものの
ショートゴロ。

この間に2塁走者は3進。2死3塁。
打席は、4番・馬淵くん。
この日の馬淵くんは、最初の打席でサードへのファウルフライに倒れた後は
3連続三振と、当たりがピタッと止まっていました。
内田監督が打席に向かう馬淵くんを呼び止め、何やら話しかけていました。

中途半端なスイングは嫌だなあ。
馬淵くんらしく、思いっきりバットを振って欲しいなあ。
打席に立った馬淵くんは、初球をフルスイング。

しかし打球はセカンドゴロ…。
セカンド・西銘くんからファースト・井上くんへボールが送られ、試合終了。

7-5で、中大が勝利をおさめました。

中大が2勝1敗で、1部残留。
24年ぶりに1部2部入替戦に臨んだ拓大は
あと一歩と言う所で初の1部昇格を逃してしまいました。

試合後、客席に頭を下げたまま顔を上げられない選手も…。

もちろんこの時のワタシは泣いてましたけど。
というか、5回の安田くんのホームラン以降
常に涙が出ていましたけど。
もう、鼻水でぐちょぐちょですわ。


ワタシは今季、リーグ戦での拓大の試合は8試合観戦しました。
入替戦3試合を合わせると、11試合。
その11試合の中で、この日の試合は間違いなくベストバウトでした。

競り合いに競り合い抜いて勝った試合とか、
打線が爆発して大量得点を挙げた試合もあったのですが
良いカンジに力みが抜けて、でも集中力はビンビンで、
見ているだけで最後の最後までドキドキしっぱなしだった試合は
この試合だけでした。

でも…う~ん、何て言うか、
悲しい…とは違うな、
ある種の虚しさのようなものも感じる試合でした。

ワタシが普段良く見ている東京新大学リーグの
東京国際大の古葉竹識監督の著書『耐えて勝つ シンキング・ベースボール』に、
以下のような一節がありました。

(全日本選手権の準決勝で敗退した直後)
ここまで来たら、勝ちたかった。日本一になりたかった。そう思うのは当然のことだと思います。
リーグ戦でも全国大会でも、苦しい試合に耐えて勝ち、よく頑張ってくれました。しかし、最後は普段のリーグ戦では見られないようなミスが続いて、負けてしまった。
こういう時こそ普段通りのプレーをしなければならないのに、勝ちたい気持ちやいいプレーをしようという気持ちが強すぎたのかもしれません。

古葉監督のこの言葉は、当たり前と言えば当たり前の言葉なのですが
この3連戦を見た後だと一層重い言葉に感じられます。

贔屓目も多分に含まれているとは思うのですが、
この3回戦の3回以降の拓大が、
ワタシが見てきた普段の拓大の試合だったと思います。

1回戦や2回戦は、どうにもヨソ行きなプレーの目立つ試合でした。
創部82年目にして初の1部昇格を狙うという重圧や、
ゴルフ場とは比べ物にならないくらいの観客数や、
慣れていない本球場での試合や、
とにかく原因はいろいろあったと思うのですが、
普段通りのプレーが徹底できなかったことが
この結果に繋がってしまったのかなと。
勝って欲しかった、本当に。

それにしても、拓大はしぶといなあ。
ほら、テレビのグルメレポートとかで
ウナギをさばくシーンがあったりするじゃないですか。
あの時ウナギって、頭を釘でまな板に打ちつけられてるのに
うにょうにょ動いたりするでしょ。
あんなカンジ。
なんだそりゃ。

散々打ちのめされても簡単には倒れず
力の限り反撃していくというか。
簡単には死なないぞ、っていう。

試合中の野手は、
大量の点差を感じさせないくらい
丁寧で堅実で素早いプレーを見せてくれていました。

野手のプレーに応えるかのように、
急遽リリーフした池田くんも
1回戦では5回、2回戦では3回で降板してしまったのが信じられないくらい
非常に落ち着いたピッチングを披露してくれていました。

そして、プレーしていた選手だけでなく
客席で応援していた部員の方々も、
まるで点差が見えていないかのような
元気な声で精一杯試合を盛り上げてくれていました。

こういう、常に元気で前向きで、
でもしぶとく相手に食らいついていく姿が
とても頼もしかったです。

あっ、関係ないのが混ざっちゃった。

ワタシが東都を見始めた頃は、拓大はまだ3部にいました。
そんなチームが、勝った1部校の中大よりも
そのしぶとさで観客に大きなインパクトを与えるようになってしまうとは。
そしてワタシは一層内田監督を尊敬してしまうわけですが。

しっかり鍛え直して、来年の春にまた挑戦しよう。



そして帰宅後、楽天の平石選手の戦力外通告を知りました。
あああ…。


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