ここに、同じタイトルの2冊の本がある。
一冊は青い表紙の、バージニア・リー・バートン/ちいさいおうち、
もう一冊は赤い表紙の、中島京子/小さいおうち。
バートンのちいさいおうちは、世界が戦渦に包まれていた1942年に、
中島京子の小さいおうちは、2010年にそれぞれ出版されている。

バージニア・リー・バートン/ちいさいおうち

中島京子/小さいおうち
初めてバートンのちいさいおうちを読んだのは、もう思い出せないくらい幼い日の
ことで、静かな田舎の丘に建てられた、ちいさくも丈夫なおうちが、
時代の波に揉まれ、一度は忘れ去られながら、再び住む人に愛されるまでを描いた大好きな物語。
2010年度の直木賞を受賞した、小さいおうちを手に取ったのはつい先月。
昭和5年から戦局が激化する18年頃までを、東京郊外の小さいおうちで女中として働いた、
タキさんを主人公にした物語。
大戦中というと、ワタシのような世代からすれば非日常の連続のように
思ってしまいがちなのだけど、この物語から伺えるのは重く暗くなっていく
世情に戸惑いながらも、日々の暮らしを続けていく人々の姿でした。
タキさんが奥さんや坊ちゃんのために、乏しい材料から作り出すおいしそうな料理や
奥さんの戦争に染まらないハイカラな着こなしは、目蓋に鮮やかに浮かぶようで、
この小さいかわいい人達がどんどん愛しくなってしまう。
昭和18年以降の、歴史を知っている身からすれば、この人達を小さなおうちごと、
バートンのおうちのように、美しく安全な田舎へ運んでしまえないものかと思ってしまう。
中島京子という人は、読者を本の世界の住人にするのがとても上手だし、
誰よりもご本人が本の世界の住人であるに違いない。
小さいおうちの中では、最後に思わぬ展開で、2冊の“The Little House”は
交差するのだけれど、コレぞ物語の醍醐味。ぜひ読んで心を震わせてください☆
おハナでした。
PINS FACTORY(ピンズファクトリー)は
オリジナル・デザインのPINS(ピンズ・ピンバッジ・ピンバッチ)を
受注製作する専門メーカーです。
http://www.pins.co.jp
一冊は青い表紙の、バージニア・リー・バートン/ちいさいおうち、
もう一冊は赤い表紙の、中島京子/小さいおうち。
バートンのちいさいおうちは、世界が戦渦に包まれていた1942年に、
中島京子の小さいおうちは、2010年にそれぞれ出版されている。

バージニア・リー・バートン/ちいさいおうち

中島京子/小さいおうち
初めてバートンのちいさいおうちを読んだのは、もう思い出せないくらい幼い日の
ことで、静かな田舎の丘に建てられた、ちいさくも丈夫なおうちが、
時代の波に揉まれ、一度は忘れ去られながら、再び住む人に愛されるまでを描いた大好きな物語。
2010年度の直木賞を受賞した、小さいおうちを手に取ったのはつい先月。
昭和5年から戦局が激化する18年頃までを、東京郊外の小さいおうちで女中として働いた、
タキさんを主人公にした物語。
大戦中というと、ワタシのような世代からすれば非日常の連続のように
思ってしまいがちなのだけど、この物語から伺えるのは重く暗くなっていく
世情に戸惑いながらも、日々の暮らしを続けていく人々の姿でした。
タキさんが奥さんや坊ちゃんのために、乏しい材料から作り出すおいしそうな料理や
奥さんの戦争に染まらないハイカラな着こなしは、目蓋に鮮やかに浮かぶようで、
この小さいかわいい人達がどんどん愛しくなってしまう。
昭和18年以降の、歴史を知っている身からすれば、この人達を小さなおうちごと、
バートンのおうちのように、美しく安全な田舎へ運んでしまえないものかと思ってしまう。
中島京子という人は、読者を本の世界の住人にするのがとても上手だし、
誰よりもご本人が本の世界の住人であるに違いない。
小さいおうちの中では、最後に思わぬ展開で、2冊の“The Little House”は
交差するのだけれど、コレぞ物語の醍醐味。ぜひ読んで心を震わせてください☆
おハナでした。
PINS FACTORY(ピンズファクトリー)は
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