Haru S.の部屋

都内のピアノ教室です。ピアノレッスンのことを綴った真面目なことしか書いていない、でも少し役立つかもしれないブログ。

マインド

2024年08月05日 | レッスン

 

パリオリンピックのフェンシング

男子フルーレ団体が金メダルを獲得しました。

 

フランス人コーチのルペシュー氏が

最初に覚えた日本語が

「気にしない」

だそうです。

 

そして皆に、フェンシングをしなさいと

常に言っていたそうです。

世界ランキングとか勝ち負けを考えるのではなく、

フェンシングをすることだけを考えなさいと。

 

ピアノレッスンでも似たようなことがあります。

 

私は絶対にそれを言わないのですが、

「間違わずに弾く」ことを第一に考える生徒さんがいます。

 

たとえ音を間違わずに弾いたとしても、

気持ちが全く伝わらない演奏、

体の使い方を全く意識せずただ鍵盤を押さえた演奏は、

それ自体が全て間違いです。

 

そこをよくレッスンで言うのですが、

日本人のマインドは簡単には変わりません。

 

特に大人の方がそうです。

音が弾けるようになってからでは手遅れです。

譜読みの段階で間違った奏法をしていると

それが染みつきます。直すことは出来ません。

 

初めからその音楽がどんな質の音を求めているかを

見つけながら練習する必要があります。

だからゆっくりなテンポで練習を始めなければなりません。

 

形だけ体裁を整えては、音楽では通用しません。

見透かされていることに時間を割くより、

こう弾きたい、これを伝えたい、

という気持ちが伝わる方がずっと意味があります。

 

 

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